エジプトはオークションに出されるツタンカーメン王の胸像を取り戻せる(2019/06/11)
『マイ・クララム・カウンティ』(米国)によると、来月ロンドンのクリスティーズでオークションに出される、ツタンカーメン王の石の彫像の本国送還を要求する権利がエジプトにあると元エジプト考古相が主張している。
著名な考古学者のザヒ・ハワス氏は数々のエジプトの芸術品の本国返還運動の先頭に立っており、問題の胸像は盗まれたものだと主張している。
「この彫像はルクソールのカルナック神殿から略奪されたものと思われる。クリスティーズは所有権を証明する証拠はなにも持っていないだろう」とハワス氏はABCニュースに語った。
クリスティーズはABCニュースのコメントの要請には応じていない。
紀元前1332年から1323年エジプトを治めた3千年前の有名な少年王の胸像は、7月4日にオークションに出される予定だ。...
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著名な考古学者のザヒ・ハワス氏は数々のエジプトの芸術品の本国返還運動の先頭に立っており、問題の胸像は盗まれたものだと主張している。
「この彫像はルクソールのカルナック神殿から略奪されたものと思われる。クリスティーズは所有権を証明する証拠はなにも持っていないだろう」とハワス氏はABCニュースに語った。
クリスティーズはABCニュースのコメントの要請には応じていない。
紀元前1332年から1323年エジプトを治めた3千年前の有名な少年王の胸像は、7月4日にオークションに出される予定だ。
珪岩製の胸像は、少年王を古代エジプトの太陽と空気の神アメンに準えいる。この胸像は少なくとも4百万ポンド(約5憶5千万円)の価格がつくとクリスティーズは見ている。
クリスティーズは売買についてエジプト当局と連絡を取っているとフィナンシャル・タイムズが報じた。
エジプト考古省は、計画されているオークションに「外務省と連携した必要な法的処置」が取られているかの捜査を開始した。返還部門の長シャバン・アブドゥル・ジャワド氏が先週声明で述べた。
「一部でも違法に本国から持ち出されたのなら、インターポールと連携し法的処置を取る」
とジャワド氏は述べた。「古代エジプトの文化遺産を売ることは誰にも許さない」
フィナンシャル・タイムズによると胸像は個人のコレクターが売りに出したもので、レサンドロ・コレクションとして知られるものの一部だという。
エジプトは1983年にエジプトの芸術品の所有を規制する法律を制定しており、エジプト国内で発見された古代の芸術品はすべてエジプトの資産と見なすとしている。この法律が施行される前に、すでに所有権が確立されていたものは例外となる。
ハワス氏は法律に関りなく、エジプトはツタンカーメン王の胸像を取り戻す倫理的な権利があると信じている。
ツタンカーメン王の墓の発見から百周年を記念し、、エジプトはツタンカーメン王の芸術品150点のワールドツアーを今年初めから行っている。これには、これまでエジプトから持ち出されたことがない品60点が含まれている。
展覧会は3月のパリを皮切りに、ロンドン、カリフォルニア、シドニーを含む世界各地を回り2021年まで続く予定だ。
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ローマ法王、バチカンとウクライナの会議前にプーチン大統領と会談(2019/06/08)
フランシスコ法王は、来月ロシアのウラジミール・プーチン大統領とバチカン市国で会談する。ウクライナのカトリックの指導者らがローマ教皇庁に集まり、続く紛争とロシアとウクライナ正教会の分裂の修復について話し合う前日になる。
『ABCニュース』、
『FOXニュース』(ともに米国)などが報じた。
ローマ教皇庁は7月4日の謁見を確認した。これはフランシスコ法王とプーチン大統領の3回目の会談となる。
フランシスコ法王とモスクワ総主教のキリル1世は、2016年は1世紀ぶりに、両教会の長の会議に出席した。このキューバで行われた首脳会談は、法王がロシアを訪問する最初のステップと見られた。まだロシアに足を踏み入れた法王はいない。...
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『ABCニュース』、
『FOXニュース』(ともに米国)などが報じた。
ローマ教皇庁は7月4日の謁見を確認した。これはフランシスコ法王とプーチン大統領の3回目の会談となる。
フランシスコ法王とモスクワ総主教のキリル1世は、2016年は1世紀ぶりに、両教会の長の会議に出席した。このキューバで行われた首脳会談は、法王がロシアを訪問する最初のステップと見られた。まだロシアに足を踏み入れた法王はいない。
プーチン大統領はフランシスコ法王をロシアに招待するつもりか木曜日に聞かれ、ロシア政府のドミトリー・ペスコフ報道官は、それについて話すのはまだ早いと答えた。
先月ローマ教皇庁は、東欧で少数派であるローマ法王に忠誠を誓うウクライナ東方カトリック教会の指導者たちを7月5、6日の会議に招くと発表した。会議の目的は、苦しい立場に置かれているウクライナに支援をしようするものだといわれている。
昨年、ロシア正教会からのウクライナ正教会の離脱が世界の正教会の宗教上の指導者たるキリル1世により承認された。
ウクライナ正教会の独立への動きは、ウクライナ東部の政府軍とロシアの支援を受けた反政府勢力との戦闘に助長されている。
ローマ教皇庁は、いろいろな当事者たちとの関係の悪化を懸念し、紛争への介入を避けてきた。
ウクライナ東方カトリック教会の指導者たちとの会談は、カトリック教会とほかの教会、キリスト教コミュニティーにおける平和と理解の促進を助けるためと言われている。
ロシアは2014年にクリミア半島を併合し、分離派の抵抗勢力を支援している。抵抗勢力は過去5年ウクライナ東部でウクライナ軍と戦っており、1万3千人以上が亡くなっている。
ペトロ・ポロシェンコ前ウクライナ大統領は、果たせなかった再選への公約の目玉として、ウクライナ教会の独立を喧伝していた。ポロシェンコ氏や多くの著名な人物がクリミア半島併合後、独立したウクライナ教会を設立し、何世紀にも亘るロシア教会との絆を断ち切ることが重要だと訴えた。
ロシア政府はウクライナ政府の試みを、教会問題を政治目的に使おうとしてると非難した。
今年初め、プーチン大統領は、ウクライナに新しい正教会を作るという決定は、権力闘争に根差しており、敵意と不寛容を生むと批判した。
またプーチン大統領は宗派間の暴力を警告し、ロシア政府は信仰の自由を含む人権を守るためにあらゆることを行う準備があると述べた。
今年初め、新教会支持派とロシア正教会の影響下に留まりたいとう者の間で、乱闘や衝突があったウクライナの教区もあった。しかし暴力はすべて散発的で、ひどくないものだった。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー新大統領は、ポロシェンコ氏の宗教政策を避け、国は宗教問題に干渉すべきではないと述べた。
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