オーストラリアのカンガルーが人を襲う(2018/05/02)
カンガルーと写真を撮れることで人気のオーストラリアの観光地で、毎日カンガルーに蹴られたり引っかかれたりする人が後を絶たないのだという。毎日大量に与えられる餌付け用の人参が原因かも知れないのだという。
5月2日付豪州
『豪ABCニュース』は「女性が17針を縫う怪我、人参に飛びつくカンガルーが観光客を襲う」との見出しで以下のように報道している。
シドニーから電車で2時間程の「野生カンガルーが魅力」の観光地では「おとなしい」カンガルーと間近で写真を撮れるのが人気で、多くの観光客がカンガルーと写真を撮ろうと餌の人参をぶら下げる。
だが、観光客の女性が目から顎まで17針縫うけがをするなど、毎日カンガルーに蹴られたり擦り傷を負うなどする客が絶えないのだという。...
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5月2日付豪州
『豪ABCニュース』は「女性が17針を縫う怪我、人参に飛びつくカンガルーが観光客を襲う」との見出しで以下のように報道している。
シドニーから電車で2時間程の「野生カンガルーが魅力」の観光地では「おとなしい」カンガルーと間近で写真を撮れるのが人気で、多くの観光客がカンガルーと写真を撮ろうと餌の人参をぶら下げる。
だが、観光客の女性が目から顎まで17針縫うけがをするなど、毎日カンガルーに蹴られたり擦り傷を負うなどする客が絶えないのだという。
シャトルバスの運転手によると、カンガルーたちは週に少なくとも2千人の観光客を相手にする。カンガルーたちは、2千本も人参やバナナやパン、チップスやビスケットはいらない。マクドナルドやチキンなどをあげている人も見たことがあるという。
前に胃を引っ搔かれた男性がいた。エサをやってはいなかったが、10分前にマクドナルドに行っていた。もしかしたら臭いが残っていたせいかも知れないのだ。専門家によると、カンガルーは人への恐怖心はもうなくなり、いつものえさでは満足できなくなっているのだという。
人参は、人間にとっては健康的でも、カンガルーにとってはチョコレートのように高血糖の食べ物。草以外のものを与えるのは病気を引き起こす原因にもなる。
まずはマナーを向上しなければならない。看板を増やすことが効果的。規制強化まででなくとも、複数言語での標識による啓蒙は必須である。この公園は誰にでも解放され、宣伝も多いため、何らかの対策が求められている。
同日付英国『テレグラフ』は「シドニー近郊の観光地で人参中毒のカンガルーが人を襲う」との見出しで以下のように報道している。
オーストラリアを訪問する観光客に対し、シドニー近郊の観光地でカンガルーへの餌付けをすることに注意が促されている。何千人もの観光客がカンガルー目当てに、マッコリー湖のモリセットパークを訪れる。木にくくりつけられた看板にはカンガルーに餌付けしないよう書かれているが、毎日カンガルーに蹴られたり引っかかれたりする人が後を絶たないのだという。
公園の飼育員は毎日人参を与えられることでより攻撃的になったのだと指摘する。大好きな食べ物を前にすると、前足で蹴ったり、引っ搔いたり悪さをするのだという。
カンガルーは通常は、おとなしく、本能的に人を恐れるのだが、脅かされると予測不能な行動をとるという。
まれだが、人間を襲ったケースもある。人間を襲うときは、人が変わったように非常に攻撃的になる。昨年1月ジョギング中のオーストラリア人が、カンガルーに襲われ緊急手術を受けている。
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死後の体内で遺伝子が活動(2018/02/14)
欧米の研究チームによる献体サンプルからの塩基配列解読データを使った実験で、いくつかの遺伝子は死後により活発に活動したことが確認されたという。研究が進めば、死後経過時間を割り出す法医学的分析方法の一つとして、科学捜査に応用することが可能となるかも知れないという。
2月13日付英国
『BBC』は「死後に活動する遺伝子」との見出しで以下のように報道している。
“Nature Communications”掲載の研究によると、死後の体内で細胞は活動を続けているという。献体サンプルからの塩基配列解読データを使った実験で、いくつかの遺伝子は死後により活発に活動したことが確認された。人の体内の細胞は、生命活動が続く間遺伝子に大きな影響を与えている。
バルセロナ工科大学の計算生物学者は「一般的に死後体内の遺伝子の活動は衰えていると考えられるが、腐敗後に活動する遺伝子もある」という。...
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2月13日付英国
『BBC』は「死後に活動する遺伝子」との見出しで以下のように報道している。
“Nature Communications”掲載の研究によると、死後の体内で細胞は活動を続けているという。献体サンプルからの塩基配列解読データを使った実験で、いくつかの遺伝子は死後により活発に活動したことが確認された。人の体内の細胞は、生命活動が続く間遺伝子に大きな影響を与えている。
バルセロナ工科大学の計算生物学者は「一般的に死後体内の遺伝子の活動は衰えていると考えられるが、腐敗後に活動する遺伝子もある」という。
死後24時間以内の献体を使用した次世代のmRNAと、死亡前の数人の体内の血液を使った実験では、死後の細胞内での伝達や遺伝子活動がみられた。ゆえに、転写レベルでの活動が確認されたという驚きの結果となったという。
ほとんどのRNAはタンパク質合成に関与しており、このRNA転写は遺伝子解明のカギを握るもので科学者は注目しているが研究は非常に困難。血液サンプルを使用する研究は比較的容易だが、生きている人の心臓や肝臓に注射針をさすのは容易でない。剖検組織検体の細胞や臓器は体内の機能に関する研究には向くが、生存中の人体と同様の条件とは異なる恐れもある。また献体サンプルは死後長時間が経過している点も懸念される。
遺伝子が活動する正確な原因は未解明だが、一つの可能性として、「(死による)血液循環の停止による低酸素症という大きな環境変化に対する反応」だと考えらえるという。
死後体内のRNAレベルの変化の研究は将来の犯罪捜査にも有効。まだ未解明部分があるが、死後体内の遺伝子発現には一定の型があり、複数の献体間でもRNAレベルを使った死亡推定時間などのデータの一致は見られたた。
同日付『ABCニュース』は「遺伝子に刻まれた死亡時間が科学捜査の一助に」との見出しで以下のように報道している。
心臓が停止しても、体内の細胞がすぐに活動を停止するわけではない。細胞によっては数日後でも遺伝子が活動し続けるという。欧米の研究チームは、遺伝子が死後数時間の肌や肺などの細胞内で増減しているのを確認した。チームはこれらの遺伝子型を統計分するソフトウェアを開発し、科学誌“Nature Communications”で発表した。同チームは、紫外線を帯びた肌、皮下脂肪、甲状腺、肺の細胞の4つの細胞タイプを使って研究。仮説に近い研究結果が得られたという。
現在の科学捜査では、体内深部の温度、筋肉の死後硬直、筋肉への電気的刺激反応、眼液のカリウム量など様々な方法で死亡推定時間を割り出している。しかし、細胞は腐敗が早く死亡時間の予測に使用出来る機会は限られていており、その問題が解消されれば、チームが開発したソフトウェアが将来の科学捜査に加えられる期待もあるという。
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