4月24日付米
『ロイター通信』の報道記事「中国、領有権問題で相互関係を毀損しないことでブルネイ、カンボジア、ラオスと合意と発表」:
「・中国外交部(省に相当)の王毅(ワン・イー)部長は4月23日、中国はブルネイ、カンボジア、ラオスと、南シナ海の領有権問題によって中国とASEANとの関係を毀損させないことで合意と発表。
・ASEAN 10ヵ国は今年2月、岩礁埋め立て等によって同海域の緊張が高まっていることに重大な懸念を抱いているとの声明を発表。
・ASEANのうち、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイは中国と領有権問題を有し、その中でもフィリピンは国際仲裁裁判所に提訴しているが、中国への依存度が高いカンボジアやラオスは中国寄りの態度を示し、これまでASEAN内部に不協和音。」
4月25日付中国
『東方日報(上海)』紙(
『新華社通信』記事引用)の報道記事「中国、南
シナ海問題でブルネイ、カンボジア、ラオスと合意」:
「・中国外交部は、中国とこれら3ヵ国は、南シナ海領有権問題については、同海域に関わる行動規範第4条に則って関係国が協議して解決すること、かつ、第三者からの一方的な方法による解決には従わないことで合意したと公表。
・また、同海域外の諸国に建設的な対応を求めることでも合意。」
4月26日付中国
『中国ニュース電子版』(
『新華社通信』記事引用)の報道記事「中国とASEAN
高官、シンガポールで合同会議開催」:
「・中国外交部の華春瑩(ホァ・チュンイン)報道官は4月25日の定例記者会見で、劉(リウ)外交副部長とシンガポール外務省チー・ウィー・キオング事務次官が共同議長となって、中国とASEAN 10ヵ国高官との外交関連合同会議を4月27・28日にシンガポールで開催すると発表。
・主要議題は、南シナ海における行動規範の具体的実施要領等についての協議。」
一方、4月25日付英
『Yahooニュース英国版』(
『ロイター通信』記事引用)の報道記事「日
本、中国による海洋活動が国際社会を困惑させていると発言」:
「・岸田文雄外相は4月25日、北京訪問を前に記者会見し、中国による東・南シナ海での軍事施設建設及び海洋活動の活発化によって、日本はもとより、アジア太平洋地域の諸国、更には国際社会全体が困惑させられていると発言。
・同外相は大型連休時に訪中予定であるが、これらの問題も率直に意見交換して、両国間の関係強化に結び付けたいともコメント。」
更に、同日付米
『ロイター通信』の報道記事「米国、昨年に中国含めた13ヵ国に対して、
航行の自由作戦を展開したと公表」:
「・米国防総省は4月25日、2015年国防白書を公表。
・その中で、中国、台湾、ニカラグア等13ヵ国に対して、公海における“航行の自由作戦”を展開したと言及(2014年は19ヵ国)。
・中国国防部は4月25日夜にウェブサイトで、米国は同作戦の名の下に南シナ海に軍事展開しており、同海域の平和と安全を脅かしていると表明。
・国防総省のアッシュ・カーター長官は、中国が警告しようとも、今後も海軍は同作戦を実行すると強調。」
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3月30日付米
『ロイター通信米国版』の報道記事「米国、中国の南シナ海における防空識別圏設定を認めないと表明」:
「・米国防総省のロバート・ワーク副報道官は3月30日、中国側に対して、同国が南シナ海に設定しようとしている防空識別圏(ADIZ)を認めないとし、更に、そのような動きは同海域を不安定にさせると釘を刺したと表明。
・ワーク氏は、フィリピンが提訴した国際仲裁裁判所の審理結果が数週間内に判明しようが、これに対抗して中国が、2013年に東シナ海で一方的にADIZを設定したと同様、南シナ海でもADIZを設定する恐れがあることから、前以て注意喚起と説明。...
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3月30日付米
『ロイター通信米国版』の報道記事「米国、中国の南シナ海における防空識別圏設定を認めないと表明」:
「・米国防総省のロバート・ワーク副報道官は3月30日、中国側に対して、同国が南シナ海に設定しようとしている防空識別圏(ADIZ)を認めないとし、更に、そのような動きは同海域を不安定にさせると釘を刺したと表明。
・ワーク氏は、フィリピンが提訴した国際仲裁裁判所の審理結果が数週間内に判明しようが、これに対抗して中国が、2013年に東シナ海で一方的にADIZを設定したと同様、南シナ海でもADIZを設定する恐れがあることから、前以て注意喚起と説明。
・領有権問題に関し、米国はあくまで武力等でなく、国際仲裁による解決を望むとも付言。
・なお、今週ワシントンで行われる核保安サミットに習国家主席が参加することから、前以て牽制したものと推測。」
同日付米
『AP通信』の報道記事「南シナ海での緊張が高まる中、オバマ大統領が中国習主
席と会談」:
「・3月31日から始まる核保安サミットを前に、オバマ大統領は習主席と個別会談を予定。
・北朝鮮問題等重要議題はあるが、やはり南シナ海における中国の海洋活動牽制が主題となると予想。
・習主席は昨年9月に訪米した際、中国は南シナ海の諸島を軍事拠点化する考えはないと発言したが、実態は逆で、ここ数週間だけでも、彼らが埋め立てた人工島に多くの軍事施設を建設し、兵力を配備。」
3月29日付ベトナム
『ベトナム・プラス』オンラインニュースの報道記事「ベトナム及び
中国の両国防相、国境付近の共同パトロールを視察」:
「・ベトナムのフン・クアン・タイン国防相と中国の常万全(チャン・ワンクァン)国防部長(国防相に相当)は3月29日、ベトナムのラン・ソン県と中国の広西チワン族自治区の国境における共同パトロールを視察。
・中国国防部長のベトナム訪問は、3年目の国境警備友好式典出席のため。
・ベトナム国防省側は3月30日、中国側主催の行事出席のため訪中予定。」
3月31日付中国
『東方日報(上海)』の報道記事「海洋問題は対話による解決が重要」:
「・中国とベトナム双方の国防相は3月30日、南シナ海における領有権争いについて、対話による解決を目指すことで合意。
・中国の常国防部長とタイン国防相が、広西チワン族自治区の萍郷(ピンシャン)で開かれた記者会見の場で公表。
・これに先立つ3月27日、常国防部長はハノイを訪問して、グエン・フー・チョン共産党書記長及びタイン国防相と面談。
・両国は1,450キロメーターに亘り国境を接しているが、2012年に両国間で国境の共同パトロールにつき合意。」
一方、3月26日付米
『エポック・タイムズ』オンラインニュースの報道記事「中国、西沙
諸島に対艦ミサイル配備か」:
「・IHS Jane’s(注後記)のリチャード・フィッシャー上級研究員は、3月20日に中国の短文投稿サイト“微博(ウェイボ)”に掲載された写真を分析したところ、中国製の対艦ミサイル“YJ-62”が西沙(パラセル)諸島のウッディ島に配備されていると発表。
・同島は台湾とベトナムも領有権を主張。」
なお、南沙(スプラトリー)諸島において中国が埋め立てた、7つの人工島における中国の軍備配備状況は以下のとおりである。
・ミスチーフ岩礁、ファイアリークロス岩礁、スービ岩礁:滑走路
・ヒューズ岩礁、ジョンソン南岩礁、クアテロン岩礁、ガベン岩礁:レーダー施設
(注)IHS Jane’s:1898年設立。軍事と軍需産業情報に関する週刊誌(ジェーンズ・ディ
フェンス・ウィークリィ)を発行。
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