フランス、ワクチン2回目接種をバカンス先でも可能に(2021/07/05)
フランスのオリビエ・ヴェラン保健相は、今後数週間のうちに新型コロナウイルス感染症の変異株による再流行が懸念されるとして、予防接種を受けやすくするいくつかの措置を発表した。従業員が勤務時間中に予防接種を受けることを新たに認めたことに加え、2回目の接種を休暇先でも受けられるよう、1回目と2回目の接種場所を同一にするという原則を緩和した。
仏メディア
『ヨーロッパ1』や
『BFMTV』によると、フランスでは、新型コロナウイルス感染症による病院への負担が減少し続けており、入院患者数が継続して減少しているという。しかし政府は、フランス国内でもデルタ株が広がりを見せており、いくつかの国でも感染の再流行が確認されていることを受けて、ワクチン接種をさらに促進する意向である。欧州医薬品庁は、EUで認可されているファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ヤンセンの4つのワクチンは、デルタ株を含む変異株に有効であると発表している。...
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仏メディア
『ヨーロッパ1』や
『BFMTV』によると、フランスでは、新型コロナウイルス感染症による病院への負担が減少し続けており、入院患者数が継続して減少しているという。しかし政府は、フランス国内でもデルタ株が広がりを見せており、いくつかの国でも感染の再流行が確認されていることを受けて、ワクチン接種をさらに促進する意向である。欧州医薬品庁は、EUで認可されているファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、ヤンセンの4つのワクチンは、デルタ株を含む変異株に有効であると発表している。
コロナの予防接種は、2回目の接種から14日後に効果が出てくるため、バカンスがワクチン接種の妨げとならないよう、7月5日からは、1回目を接種した予防接種センターとは異なる予防接種センターに予約を入れることが可能になった。こうした措置により、7~8月のバカンス滞在先でも2回目の接種を受けることができる。
仏『ソルティラ・パリ』によると、夏休みが近づくにつれ、新型コロナウイルスの予防接種を予約する人が減ってきているため、政府は、休暇先で摂取できるようにすることで、少しでも多くのフランス人が予防接種を受けることを期待しているという。
『フランスアンフォ』によると、南フランスの港町キャリー・ル・ルエでは、ワクチン接種を希望する観光客を受け入れられるよう、現地の予防接種センターではすでに体制を整えているという。バカンス先での接種キャンペーンを支援するために協力を表明している医者や看護師も多く、バカンス先の接種センターは申込状況に応じてスタッフを増やすことも出来るという。
休暇先で2回目接種を希望する人は、予約専用ウェブサイトで、バカンス先の場所の近くで空いている枠を選択して予約を入れることができる。守るべき唯一の条件は、2回目を接種する間隔をファイザーとモデルナのワクチンであれば4~6週間、アストラゼネカのワクチンであれば9~12週間開けることとなっている。
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コロナ:夏に向けて本格的な規制緩和が進むヨーロッパ(2021/06/08)
昨年、新型コロナウイルス感染症のパンデミックで観光客を受け入れることが出来なかったヨーロッパ。今夏の観光シーズンに向けては観光客の受け入れ準備が着々と進められている。コロナ対策のために取ってきた様々な規制を段階的に解除しながら、予防接種キャンペーンも継続されている。
仏金融紙
『レゼコー』は、新型コロナウイルスの流行状況が改善傾向にある中、ヨーロッパでは観光シーズンを守るために、制限を徐々に解除していると報じている。
フランスでは9日から、夜間外出禁止令が午後9時から午後11時に延長され、飲食店は人数制限をした上で、屋内での飲食が可能となる。見本市や博覧会など1,000人以上が集まる場では「健康パス」の提示が求められるようになる。
イタリアとベルギーでも同様の措置が導入された。...
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仏金融紙
『レゼコー』は、新型コロナウイルスの流行状況が改善傾向にある中、ヨーロッパでは観光シーズンを守るために、制限を徐々に解除していると報じている。
フランスでは9日から、夜間外出禁止令が午後9時から午後11時に延長され、飲食店は人数制限をした上で、屋内での飲食が可能となる。見本市や博覧会など1,000人以上が集まる場では「健康パス」の提示が求められるようになる。
イタリアとベルギーでも同様の措置が導入された。飲食店や劇場の屋内での営業が再開し、ベルギーでは営業時間が午後11時30分まで延長され、イタリアでは夜間外出禁止令が午後11時から深夜に延長された。
また、ベルギーでは、週1回のオフィス勤務と、最高4人までを自宅に招待することが可能になる。映画館やジム、フリーマーケットなども再開する。劇場やスポーツ競技は、人数制限とマスク着用が義務付けられるものの、再開することができる。
一方、スペインでは7日、ワクチンを接種したすべての旅行者に門戸が開かれた。5月中旬以降から全国で飲食店の営業が再開されており、新規感染者の発生率が低い地域では、この夏からナイトクラブの営業再開が認められる。その他の多くの制限は、地域によって異なり、マドリードとカタルーニャでは、すでに外出禁止令が解除されている。
一方、6月21日に完全な制限解除が予定されている英国では、不透明な状況となっている。英政府は、来週月曜日に制限解除の有無を決定する前に、流行状況の変化、特にデルタ型の拡大を監視している。
仏ラジオ局『ヨーロッパ1』によると、ほとんどのフランス人は今夏、国内で休暇を取る見通しだという。規制緩和が進む中、国内全土で、宿泊の予約が爆発的に増えている。2019年に比べて30%増加しているという。特に、別荘、コテージ、キャンプ場など、自然の中でゆっくりとした夏休みを過ごすための宿泊施設に人気が集まっている。人気のキャンプ場では、8月が既に予約がいっぱいとなっており、6月と7月もほぼ定員に達するいきおいとなっている。
『レゼコー』は、規制緩和と並行して、ワクチン接種のキャンペーンも積極的に進められていると伝えている。5月末に欧州医薬品庁(EMA)が、ファイザー・バイオンテック社のワクチンを12~18歳の若者に使用することを許可したことを受けて、いくつかの国が若者へのワクチン接種計画を発表した。
ルーマニアとイタリアは先週、先陣を切って未成年者への投与を開始した。ドイツとポーランドも7日から開始し、フランスは6月15日に開始予定となっている。ベルギーは、7月から16歳と17歳の若者に予防接種を開始し、年齢制限を段階的に引き下げていく。英国は、今年の夏からの投与を予定しており、スペインは新学期の開始「約2週間前」の時期を検討している。
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