スケートボード、オリンピック競技の仲間入りに成功(2021/07/28)
東京オリンピックでは、史上初の試みとしてスケートボードが登場した。リラックスしたスタイルで、華やかなパフォーマンスが繰り広げられる競技は、メダリストの平均年齢が非常に若い。この新しいオリンピック競技に対してフランスメディアの注目が集まっている。
東京オリンピックの新競技、スケートボードは、2016年8月の国際オリンピック委員会(IOC)の決定を受けて、東京大会で新競技として盛り込まれた。IOCは東京大会で、パークとストリートという2つの種目をプログラムに加えた。大きな窪地状のコースで、技を競い合うパークと、階段やベンチなど都市中を再現したコースで技を競い合うストリートの2種目である。
仏『ウエストフランス』紙は、1つ目の種目「ストリート」が開催され、技の華やかさが観客にとって魅力的なものだったと伝えている。...
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東京オリンピックの新競技、スケートボードは、2016年8月の国際オリンピック委員会(IOC)の決定を受けて、東京大会で新競技として盛り込まれた。IOCは東京大会で、パークとストリートという2つの種目をプログラムに加えた。大きな窪地状のコースで、技を競い合うパークと、階段やベンチなど都市中を再現したコースで技を競い合うストリートの2種目である。
仏『ウエストフランス』紙は、1つ目の種目「ストリート」が開催され、技の華やかさが観客にとって魅力的なものだったと伝えている。そして、オリンピックでの知名度が上がることで、新しい世代が感化され、多くの選手が生まれてくる可能性があると報じている。
同紙は、「ストリート」の結果を見ると、あることが目に留まると伝えている。メダリストたちが非常に若いことである。男性のメダリスト3人はそれぞれ22歳、28歳、20歳であるのに対し、女性のメダリストたちは金メダリストが13歳、銀と銅は、16歳である。
これまで主流と見なされていなかった都市型のスポーツ競技であったが、2020年のオリンピックにスケートボードが採用されることが発表されたとき、オリンピックとは相容れない競技であると反発の声も上がった。しかし最終的には、オリンピック競技としても、ある種の自由なスタイルを維持することができた。イヤホンをしたまま滑走を行い、カラフルなTシャツとルーズパンツという、都会的なファッションが開催地東京にもぴったりはまった。
仏『ルモンド』紙は、未来のスポーツ競技が誕生したと報じている。メダリストたちの若さを指摘し、ファイナリストの中で最年長だった34歳のアメリカ人、アレクシス・サブロン選手のUSAトゥデイへのコメントを紹介している。「初めて椛やライッサ、そして多くの女の子たちを見たのは、彼女たちが11歳か12歳のときで、何が起きているのか悟りました。女性のスケートボーダーが増えたため、才能あふれる選手が出てくるようになったのです。彼女たちは他の女の子や世界に対して、何が可能であるかを見せてくれることでしょう。競技環境は、この2年間で急速に変化しました。」
7位だったフィリピンのマージリン・ディダル選手(22歳)も、若い選手がオリンピックを席巻していることを喜んでいた。「メダリストはみんなとても若い。歴史的なことであり、私はそれを目撃しただけです。今回初めてのオリンピック大会に、私も一緒に参加させていただきました。若い子にも、女の子にも、これからスケートボードを始めたいと思っている人にも、とにかく滑って楽しんでくださいと伝えたいです。気をつけて、安全装備をしてください。不可能なことはありません」。
『フランス24』によると、スケートボードは、何よりもまず、自由な精神で制約を受けない生き方をモットーとするスポーツであり、この15年間、多くのアウトドアブランドを魅了してきた。スケートボードがトレンドとなり、多くの若者を魅了し、関連商品の売れ行きも好調である。同ニュースサイトは、IOCが視聴者の若返りを図るための機会として導入したと伝えている。
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パリ19区、麻薬常習者への公園解放に地元住民が抗議のデモ(2021/06/25)
フランスの首都パリ北東部にあるエオル公園で、23日地元住民による抗議デモが行われた。パリ市役所が5月に、麻薬依存症の人達を一か所に集めるために地元公園を夜間開放することを決定。以降、公園内での麻薬中毒者が急増しており、地元住民の反発を招いている。
露
『ロシア・トゥデイ』によると、パリ19区のスターリングラード広場に住む百数十人の住民は、6月23日、エオル公園を行進し、麻薬常習者の出入りに対する不安を表明し、当局に麻薬中毒者の管理を求めた。
パリ19区にあるスターリングラード広場は以前から麻薬の密売人や購入者が集まることで知られており、住民に不安を与えていた。こうした状況に対処するために、パリ市は5月17日に近所にある「エオル公園に麻薬常習者を移動させ、住民を救済する」と発表した。...
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露
『ロシア・トゥデイ』によると、パリ19区のスターリングラード広場に住む百数十人の住民は、6月23日、エオル公園を行進し、麻薬常習者の出入りに対する不安を表明し、当局に麻薬中毒者の管理を求めた。
パリ19区にあるスターリングラード広場は以前から麻薬の密売人や購入者が集まることで知られており、住民に不安を与えていた。こうした状況に対処するために、パリ市は5月17日に近所にある「エオル公園に麻薬常習者を移動させ、住民を救済する」と発表した。
市は、この措置は一時的な対策として取られたものであり、6月末を期限に、「エオル公園のこの受け入れがたい状況を速やかに打開する方法について、首相に提案を行う」とし、庭園を「地域住民、利用者、子供たちのための庭」に戻す計画を発表していた。
しかし、6月18日に公園で暴行事件が相次ぎ、そのうちの一件ではベビーカーに乗っていた2歳の子供が、精神的問題を抱えた薬物中毒者に目を傷つけられるという事件が発生した。腫れ上がった子供の顔の画像が、「エオル公園の麻薬にストップ」という名前の団体によってソーシャルネットワークに投稿され、多くの住民の憤慨を引き起こし、新たな抗議活動が開始された。
『ハフィントンポスト』によると、パリ北東部では、麻薬の問題が長年続いていたが、新型コロナウイルスのパンデミックによるロックダウン以降、深刻化したという。地元の住民たちが先月からデモを行ったり、花火を打ち上げたりして、不満をアピールしていた。
市は、根本的な対策を見つけるまでの間、夕方以降から麻薬常習者を一か所にまとめることができるように、麻薬常習者が夜間エオル公園を利用できるようにした。しかし、こうした措置が取られて以降、公園は麻薬常習者が日常的に出入りし、子供や若者たちが公園に寄り付けなくなってしまった。今回の措置に対して地元の住民は、行政側が麻薬中毒者のケアに乗り出し、依存症に対する治療を受けてもらうことも含めて、現状を改善するよう訴えている。
ある母親は『フランス24』に対し、「ここでは麻薬中毒者に囲まれている」と話し、「麻薬の商売は購入者の住んでいる近所で行う必要があるため、階段ですれ違う時に渡したり、(公園などで)お金をめぐって争ったり、攻撃的な物乞いを行ったりしたりと、子供たちは決して見てはいけない風景を見てしまっている。」と不安を告白している。
公園の北側には、すでに約100人の薬物中毒者が住み着いているという。しかし、パリ市は根本的な解決策を見つけることが出来ていない。
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