米CNNの世論調査によれば、バイデン大統領の一般教書演説に対して「非常に良かった」と回答した人はわずか41%で、ジョージ・W・ブッシュ大統領がホワイトハウスにいた2007年以来最低となった。
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『ビズパック・レビュー』は、バイデン大統領が1日に行った一般教書演説に対するCNNの調査結果は、バイデンと民主党にとって悪い兆候だと伝えている。
CNN政治部長のデービッド・チャリアンは、大統領の一般教書演説を見る人は現職大統領とその政党を支持する傾向があり、今回の調査対象者は「アメリカ全体の人口よりも、11ポイントほど民主党寄り」だと指摘した。そのうえで、チャリアン氏は、41%が「非常に良かった」、29%が「どちらかというと良かった」、さらに29%がバイデンの演説を「良くなかった」と評価し、昨年のバイデンの演説よりも「非常に良かった」と回答した人が10%も下がったことを指摘した。...
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『ビズパック・レビュー』は、バイデン大統領が1日に行った一般教書演説に対するCNNの調査結果は、バイデンと民主党にとって悪い兆候だと伝えている。
CNN政治部長のデービッド・チャリアンは、大統領の一般教書演説を見る人は現職大統領とその政党を支持する傾向があり、今回の調査対象者は「アメリカ全体の人口よりも、11ポイントほど民主党寄り」だと指摘した。そのうえで、チャリアン氏は、41%が「非常に良かった」、29%が「どちらかというと良かった」、さらに29%がバイデンの演説を「良くなかった」と評価し、昨年のバイデンの演説よりも「非常に良かった」と回答した人が10%も下がったことを指摘した。同氏は、「この41%という数字は、過去15年ほどの間、一般教書演説の後に行われた世論調査で、最も低い数字だ。バイデンは、ウクライナ・ロシア危機への対応で高い評価を得た一方で、アメリカ人はインフレにむしばまれ、犯罪者の餌食とされている国内で、バイデンの支持率は問題である」とコメントした。
また、「47パーセントが、インフレに対して十分にやっていると回答、46パーセントが暴力犯罪に対して十分にやっていると回答。インフレと暴力犯罪の両方で過半数が、十分にやっていないと回答している。これが、アメリカ国民全体よりも民主党色が強い演説視聴者の過半数の回答結果である」と指摘している。さらに世論調査では、圧倒的多数の回答者が、地球の反対側の紛争よりも経済の方が重要だと感じていることがわかった(64%対36%)。
チャリアン氏は、「この1年で、バイデンが世論調査で下落したのは間違いない。」と述べ、演説直後の世論調査を見る限り、「支持者たちの間でも支持が明らかに衰退していることを反映していると思う。演説にはそれを好転させたことを示唆するものは何もない。」とコメントした。
米『フォックスニュース』は、通常であれば一般教書演説後に野党議員が行う反論演説を、大統領と同じ民主党の議員であるラシダ・トライブ議員(ミシガン州選出)が行ったことで、民主党内の溝が深まっていることがまざまざと見せつけられた、と伝えている。
民主党のジョシュ・ゴットハイマー下院議員(ニュージャージー州)は、トライブ議員による反論演説に対し、「自分の車に鍵をかけて、自分のタイヤを切りつけたようなものだ。全くの逆効果であり、これは、社会主義者である極左と、犯罪、コスト、減税、手頃な価格に焦点を当て、コロナのページをめくろうとしている常識的な穏健派の間の真の緊張を強調するだけだ。」と批判している。
同じく民主党のフィーレマン・ベラ議員(テキサス州)は、「危機の時には、私たち全員が大統領のそばに立つべきだ。急進的な左翼が民主党の死を願い、促進し続けていること、私たちの党を少数派に追いやることに問題はないと考えていることは驚くべきことだ。」と非難している。
反論演説を行ったトライフ議員は2月下旬、「大統領や議会と共に住民のために働く進歩的な人々のビジョンを聞いてほしい」とツイートしていた。
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