トランプ氏;バイデン政策批判、疑惑捜査へ苛立ち(2021/05/31)
アメリカのドナルド・トランプ前大統領は、右派メディアのインタビューで国境や外交政策に触れ、大統領の交代により米国が崩壊したとして改めてバイデン政権を批判している。また、事業取引疑惑捜査による弁護士費用に頭を悩ませ、捜査により長年の問題が再燃することも懸念しているという。
5月30日付英国
『Daily Mail』は「ドナルド・トランプ氏、Newsmaxのインタビューでバイデン氏の国境政策を批判」との見出しで以下のように報道している。
ドナルド・トランプ氏は、大統領の交代により米国が崩壊したとしてバイデン大統領を批判した。右派メディア「Newsmax」のディック・モリスとのインタビューでトランプ氏は、「もしバイデン氏が何もしなければ、史上最強の国境となっていただろう。...
全部読む
5月30日付英国
『Daily Mail』は「ドナルド・トランプ氏、Newsmaxのインタビューでバイデン氏の国境政策を批判」との見出しで以下のように報道している。
ドナルド・トランプ氏は、大統領の交代により米国が崩壊したとしてバイデン大統領を批判した。右派メディア「Newsmax」のディック・モリスとのインタビューでトランプ氏は、「もしバイデン氏が何もしなければ、史上最強の国境となっていただろう。彼に何も任せてはいけない。」と自身の大統領時代を誇示。「移民への強硬な施策はグアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドル、メキシコなど中央アメリカからの不法移民流入阻止に成功した。他国と上手く解決に向かっていたが、無能さからの施策か、或いは密かに国境開放を狙っていたのか、バイデン氏が全てを壊した」とした。
昨年バイデン氏が選出されて以来、メキシコを経由する不法移民の数が急増。非公式データでは、今年2月以来約20万人の移民が南部国境を渡り入国している。
トランプ氏の批判は北朝鮮政策にも及んだ。金正恩との良好関係で核開発の脅威が弱まり上手くいっていたが、再び北朝鮮はバイデン政権への敵意を示している。政権の外交政策は中東情勢にも悪影響を与え続けている。イスラエル情勢について、「10~12年前イスラエルは議会に守られていたが、現在、特に下院は完全に反イスラエルだ」としている。米国に競争意識をもってきた中国の台頭については、「バイデン政権のクリーンエネルギーへの投資推進が、レアメタル採掘を独占しようとするアジアの敵をのさばらせ、この美しい広大なレアアースは環境的理由で閉鎖してしまった。この国でやっていることはクレージーだ。」と批判した。
更に政権の犯罪対策の手ぬるさも痛烈に批判。「警察援助削減を政治利用するものが選挙に勝つことなどあり得ない。警察援助を削減する都市への連邦資金援助は止めるべきだ」と述べ、黒人への暴行で有罪起訴された「デレク・ショーヴィンの暴行シーンは議論の余地もないほど酷いもので、これが組織的レーシズムの証拠とは言えない」とも述べた。
同日付米国『ビジネスインサイダー』は「トランプ・オーガナイゼーションの捜査で膨れ上がる弁護士費用に苛立ち」との見出しで以下のように報道している。
トランプ前大統領は、ニューヨーク司法当局による2つの疑惑捜査で、膨らむ弁護費用に苛立ちを見せいているという。今月はじめ、ニューヨーク市の検事総長が、トランプ・オーガナイゼーションの不正疑惑への刑事捜査を発表。別のマンハッタン地検による民事捜査も行われていた。報道によると現在トランプ氏は法的な起訴への危機とそれに伴う費用の面から、捜査に不満を募らせているという。同氏の顧問や弁護チームは、実際に起訴されることはないから心配はいらないと説得しているが、ニューヨークの捜査についてはよく口にしているという。
マンハッタン地検は今週、この件に関する証拠集めのため大陪審を招集。トランプ氏は就任以来止むことない捜査に、「米国史上最大の魔女狩りだ」としている。マイケル・コーエン元顧問弁護士は、今後は更に悪いニュースに備えるべきだとする。「当局の書類捜査が進むにつれ、トラブルは次々に浮上するだろう。責任問題となる」としている。
閉じる
米国、ワクチン接種促進のために各州がワクチン宝くじを導入(2021/05/26)
米国で、新型コロナウイルスのワクチン接種開始から約6ヶ月後の25日に、成人の50%が接種を完了した。しかし、接種にためらいを感じる人もまだ大勢いる。各州では、ワクチンに対し疑心暗鬼の人にも受けてもらおうと、接種した人限定の宝くじなど、様々な特典が導入され始めている。
米
『ビジネスインサイダー』によると、全米で6つの州がワクチン接種を受ける人を対象に宝くじを導入している。オハイオ州では、2回の予防接種を完了した人5人に、抽選で一人100万ドル(約1億9千万円)が当たる宝くじが導入された。18歳未満の住民は対象外となるが、代わりに、州立大学への授業料と宿泊費を含む4年分の奨学金全額が当たる抽選に参加できる。
ニューヨーク州では、ワクチンを接種する人に500万ドル(約5億4千万円)が当たるスクラッチ式の宝くじ券を配布する。...
全部読む
米
『ビジネスインサイダー』によると、全米で6つの州がワクチン接種を受ける人を対象に宝くじを導入している。オハイオ州では、2回の予防接種を完了した人5人に、抽選で一人100万ドル(約1億9千万円)が当たる宝くじが導入された。18歳未満の住民は対象外となるが、代わりに、州立大学への授業料と宿泊費を含む4年分の奨学金全額が当たる抽選に参加できる。
ニューヨーク州では、ワクチンを接種する人に500万ドル(約5億4千万円)が当たるスクラッチ式の宝くじ券を配布する。5月24日から5月28日まで、州が運営する10の集団予防接種会場で提供される。
メリーランド州では、18歳以上の住民を対象に、ワクチン接種者対象に、賞金200万ドル(約2億2千万円)の宝くじを提供することが発表された。賞金は、5月25日から7月3日までの間、毎日4万ドル(約400万円)ずつに分けて提供される。そして7月4日には賞金40万ドル(約4000万円)の宝くじが予定されている。
ケンタッキー州では、賞金22万5千ドル(約2400万円)の宝くじ、オレゴン州では100万ドル(約1億9千万円)の宝くじ、そしてコロラド州では、6月4日から7月5日までの間、ワクチンを接種した住民の中から無作為に1名が選ばれ、100万ドル(約1億9千万円)の賞金を獲得することができる。5週間にわたり毎週1名ずつ当選する。
米『トリビューン・パブリシング』によると、オハイオ州知事が宝くじと奨学金の導入を発表した直後の1週間で、前週に比べて予防接種人数が97%増加したという。同州の予防接種率が数週間にわたって低下していたにもかかわらず、予防接種を受けていないオハイオ州民の間で予防接種への関心がいっきに高まった。州知事が宝くじを発表してから24時間の間に、約24500人のオハイオ州民が予防接種に申し込みをした。前日には、州全体で14000回弱の接種が行われていた。
英『デイリー・メール』によると、こうした特典は、州だけでなく、アメリカの企業も提供するようになっている。クリスピークリームはワクチンを接種した人に無料でドーナツを提供している。ユナイテッド航空は、ワクチンを接種したアメリカ人を対象に、ファーストクラス往復航空券2枚が当たるチケット懸賞を開始した。
米国疾病対策センター(CDC)のデータによると、25日時点で、米国の成人の半数がワクチン接種を完了しており、約62%が1回目の接種を受けた。
閉じる
その他の最新記事