両陛下フィリピン訪問での反応
先週5日間の日程で、天皇皇后両陛下がフィリピンを親善訪問された。第二次世界大戦中フィリピンでは日米の激戦が繰り広げられ、多くの日本兵、フィリピン兵、市民が犠牲となり負傷者も多く出た。両陛下はアキノ大統領による歓迎晩さん会に出席、日本兵戦没者の墓を訪問し慰霊した。両国親善60年の祝いと友好関係の影で、中国による領海問題へのけん制との見方や慰安婦の抗議集会の様子が海外ニュースでは取り上げられている。
1月29日付比
『PhilStar』は、「明仁天皇、フィリピンで日本の戦没者を慰霊」との見出しで次のように報じた。
・マニラ近郊の丘にある第二次大戦での日本兵戦没者墓地で、両陛下は約170人の戦没者の遺族が見守る中喪服姿で献花し深々とお辞儀をし慰霊した。天皇は式典中は発言せずアキノ大統領主催の宴会場で、先の大戦による犠牲を「我々日本は決して忘れない」と述べたとされる。
・明仁天皇は戦争による損害への後悔を何度も口にしたが、直接的な謝罪の言葉はなかった。...
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1月29日付比
『PhilStar』は、「明仁天皇、フィリピンで日本の戦没者を慰霊」との見出しで次のように報じた。
・マニラ近郊の丘にある第二次大戦での日本兵戦没者墓地で、両陛下は約170人の戦没者の遺族が見守る中喪服姿で献花し深々とお辞儀をし慰霊した。天皇は式典中は発言せずアキノ大統領主催の宴会場で、先の大戦による犠牲を「我々日本は決して忘れない」と述べたとされる。
・明仁天皇は戦争による損害への後悔を何度も口にしたが、直接的な謝罪の言葉はなかった。
・これまでの海外訪問では非難されてきた天皇だが、重要な貿易相手国、開発支援国であり、南沙諸島問題で重要な同盟国であるがゆえにフィリピンでは敬意をもって歓迎された。
1月29日付タイ
『バンコクポスト』(AFP通信引用)は次のように報じた。
・82歳の両陛下は戦没者式典後遺族らと握手を交わした。
・天皇陛下はこれまで昭和天皇の名のもとに日本兵が死闘を繰り広げた南太平洋の激戦地各地を訪問してきた。
・1945年一か月に及ぶマニラ解放で空爆と砲撃により約10万の市民も犠牲となった。
中国の領海を巡る対立が高まる中、両国の経済的、防衛関係を強化するため初めてフィリピンを訪問。
・日本の戦時賠償を問題は、中国、韓国と対立の原因となっている。しかしフィリピンは寛容な姿勢を取っており、理由の一つに多額の援助金を受けている背景がある。
・アキノ大統領は明仁天皇を大歓迎、大統領府で宴会でもてなした。大統領の報道官は「両陛下のご訪問は両国の友好関係をより強化し国交60年を記念するもの」としている。
・しかし両陛下のご訪問にあたり元従軍慰安婦の謝罪と賠償を求める抗議集会が開かれた。
同日付日本
『ジャパンタイムズ』(共同通信引用)は次のように報じた。
・8人の80代の慰安婦らは仲間の慰安婦への蝋燭をともし、両陛下が戦没者慰霊式に出席している間抗議集会を行った。「韓国の慰安婦らは政府の支援を受けており我々も支援を求める。日本政府からも謝罪してほしいと思う」と、昨年の日韓合意に言及して述べている。
同日付米系
『UPI』は「比の"慰安婦"が明仁天皇に答えを求める」との見出しで次のように報じた。
・マニラの日本大使館の前で元慰安婦らが抗議を行った。8人の慰安婦は第二次大戦中多数の日本兵に強姦されたと述べており天皇に救済を求めている。ある慰安婦は、「既に高齢だが体が弱く多くの慰安婦は既に他界した。日本政府による公式な謝罪と賠償を求めている。」としている。
・元慰安婦らはまたアキノ大統領にも正義の戦いのため見捨てないでほしいと語っている。フィリピン政府は二国間の国交が回復した1956年に日本が5億5千万ドルを支払ったため金銭と物理的賠償は済んでいるとしている。
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タイで2人目のMERS感染者を確認
中東呼吸器症候群(MERS)は、SARSコロナウイルスに似た中東地域及び韓国で感染拡大中の新型コロナウイルスで、感染者は1200人を越えており、死亡者は450人近くに上る。ラクダ等動物が感染原因とされ、人の間でも感染する。感染確認地域は主に中東のサウジアラビア、韓国、UAE、ヨルダン、カタール、オマーン、イラン、クウェート、イエメン、レバノン。タイ保健省は24日、オマーン人の男性がMERSに感染していることを確認、現在は病院で隔離されている。当局は、男性と接触しウイルスに感染した可能性のある人を追跡している。昨年も同国でオマーン人の感染が確認され治療後退院している。韓国でも感染でパニックに陥った経緯がある。
1月24日付
『ロイター』は、「タイ、オマーン人MERS感染者で2人目」との見出しで次のように報じた。
「・タイ保健省が2人目の感染を確認した。保健相によると金曜バンコクへ旅行で来た71歳のオマーン人はタクシーでホテルに向かった後、病院で検査し感染が分かった。
・当局は、今回発見が早かったので市民はあわてる必要はないとしている。
・感染男性の息子を含む37人は感染が疑われ、経過観察中である。...
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1月24日付
『ロイター』は、「タイ、オマーン人MERS感染者で2人目」との見出しで次のように報じた。
「・タイ保健省が2人目の感染を確認した。保健相によると金曜バンコクへ旅行で来た71歳のオマーン人はタクシーでホテルに向かった後、病院で検査し感染が分かった。
・当局は、今回発見が早かったので市民はあわてる必要はないとしている。
・感染男性の息子を含む37人は感染が疑われ、経過観察中である。
・MERSは2003年中国で流行したSARSと同種のコロナウイルスから感染。人での初感染は2012年サウジアラビアで大半は中東で流行している。」
同日付
『ヤフーニュース』は次のように報じた。
「・オマーン人男性は現地の医者が治療不能な熱が出たままタイに到着。現在バンコク病院で治療中で疲労は見られるが意識はある。
・当局は250人程度が感染の恐れがあると見ている。そのうち37人は非常に感染の危険が高く、それ以上の詳細には触れていない。
・昨年6月同じくオマーン人男性が入院後完治し数週間で退院している。
・2015年韓国で36人の死者を出す大流行となりパニックが起きた。
・MERSは死に至る恐ろしい病気だが、2003年アジアで数百人の死者を出したSARSに類似したウィルスの中では感染力は弱い方である。」
また、同日付米
『Out Break News Today』は、次のようにこれを報じた。
「・感染者はバムラーナラデューン感染症研究所で感染が確認され、2週間隔離された後経過を見ることとなる。
・世界保健機関によるとMERSコロナウイルス(MERS-CoV)は、これまで586人の死者を含む1626件の検査確定症例の通知があった。」
1月25日付タイ
『バンコクポスト』は次のように報じた。
「・オマール人男性は複数の病院で感染が確認され、接触を持ったとされる親戚、航空機の乗務員、タクシー運転手、ホテル従業員にも感染の危険があるとされている。
・政府報道官によると、タイの首相は国民にパニックにならず、各々が健康に留意し、熱、咳、呼吸時の胸の振動、下痢等の症状がある場合は医療機関を受診するか疾病管理部門のホットラインに電話するようにと呼びかけている。」
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