米カリフォルニア州では、2月15日まですべての屋内公共スペースでマスク着用が義務付けられている。そうした中、民主党州知事のギャビン・ニューサムをはじめ、民主党の指導者たちは、アメリカンフットボールの試合でマスクをしていないところを目撃され、その写真が広く報道された。この報道を受けて、指導者たちが自ら守らない規制は撤廃すべきではないかという声が上がり始めている。
米誌
『ナショナルレビュー』によると、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサムは1月30日、アメリカンフットボールのプレーオフ戦で、ロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティ、サンフランシスコ市長のロンドン・ブリードとともに、マスクなしで写真に納まった。しかし、スタジアムでは、飲食時以外のマスク着用が義務付けられており、カリフォルニア州全体でも室内でのマスク着用を義務付けられている。
ニューサム知事は2020年11月にも、州の新型コロナウイルス感染拡大予防のガイドラインに違反して高級レストランで食事をしているところを写真に撮られ、批判にさらされた。...
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『ナショナルレビュー』によると、カリフォルニア州知事のギャビン・ニューサムは1月30日、アメリカンフットボールのプレーオフ戦で、ロサンゼルス市長のエリック・ガルセッティ、サンフランシスコ市長のロンドン・ブリードとともに、マスクなしで写真に納まった。しかし、スタジアムでは、飲食時以外のマスク着用が義務付けられており、カリフォルニア州全体でも室内でのマスク着用を義務付けられている。
ニューサム知事は2020年11月にも、州の新型コロナウイルス感染拡大予防のガイドラインに違反して高級レストランで食事をしているところを写真に撮られ、批判にさらされた。サンフランシスコ市長も昨年9月に、ナイトクラブを訪れた際に、市全体で義務づけられている屋内マスク着用義務に違反して踊っていた姿が目撃された。市長は、「私の心がそうさせてしまった」と説明した。
米紙『ロサンゼルスタイム』は、その社説で、「政治家たちよ、ルールを作るなら、あなたたちもそれを守らなければならない」と説いている。そして、次のように指摘している。「選挙で選ばれた人がより高い基準を要求されるのは、今に始まったことではない。何しろ、私たちの命や暮らしに関わる決断を下すのだ。しかし、今回のパンデミックでは、政府のあらゆるレベルの役人が、ウイルスの蔓延を抑えるために個人的な犠牲を払うよう人々に求めながら、自分たちは従うことに苦労しているように見えるため、人々の不満が募っている。特に民主党の3人は、全米で最も厳しい新型コロナウイルス感染拡大予防策を支持してきた。これらの州や地方の規則には、フットボールの試合のような大観衆が集まるイベントでは、積極的に食べたり飲んだりするとき以外は観客にマスクをさせる規則が含まれている。しかし、日曜日の試合中に撮影された多くの写真では、3人ともマスクなしでポーズを取っているのが見られた。パンデミックが始まって2年、人々は皆、顔を覆うことに疲れている。日曜日の試合の画像では、マスクをしているファンはほとんどいなかった。しかし、知事や市長は、混雑した場所ではマスクが必要だと言っている政府指導者たちだ。もし、人々がこのルールに従うことを期待するなら、自分たちも従っていることを示さなければならない。」
米カリフォルニア州の新聞『デザート・サン』によると、指導者たちがマスクなしでイベントに参加していたことが判明した翌日の月曜日、カリフォルニア州内では、マスク着用義務を見直し、いつ着用するかは個人の自由にすることを求める声が出始めた。
ロサンゼルス郡監督官のキャサリン・バーガー氏は声明で「一律にマスクを着用させるような政策はやめよう。一貫して守られず、実施されないと意味がない。我々は、州民がそれぞれのリスクと状況に基づいて、個人として最善の決断を下すことを信頼する必要がある」と述べた。
メリッサ・メレンデス州上院議員はツイッターで、「幼児たちは学校で一日中マスクをつけさせられている。いつか彼らが知事や市長になったら、他人に押し付けるルールに自分は従わなくて済むようになるかもしれない。」と批判した。また、「まず、彼らは誰もマスクを着けるべきではないと言っていた。その後、全員がマスクを着用しなければならないと言った。その後、マスクを2枚着用することを勧めた。そして今は、心の導きによってマスク着用は自己選択できるとういことか。」と非難した。
ニューサム州知事は試合の翌日、州民にマスクを着用するよう改めて呼びける一方で、今後数週間のうちに、州民が、風土病として新型コロナウイルスと共存していくための具体的な方針を発表すると述べた。
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