オランダの児童権利擁護団体「キッズライツ財団」は14日、世界181カ国での子どもの権利保護状況を表す指数の今年のランキングを発表した。これによると、英国とニュージーランドの順位が最下位近くにまで沈み、シリアや北朝鮮以下となったことが判明した。
『AFP通信』やトルコ紙
『デイリー・サバー』などの報道によると、オランダの非政府組織キッズライツ財団は、エラスムス・ロッテルダム大学のエラスムス・スクール・オブ・エコノミクスと共同で、ユニセフ（国連児童基金）や子どもの権利委員会などの国連のデータに基づき、「児童の権利に関する条約」についての各国の履行状況を毎年調査している。同財団は、5分野の20指標によって調査結果を国別に指数化し、順位付けしている。
同財団は2019年版の年次調査で、英国とニュージーランドでは、移民の子どもらに対する酷い差別が存在し、貧しい若者のための法的保護が欠如しているため、両国の指数は、世界でも最下位に近い水準となったと指摘した。こうした先進国でも、子どもの権利に関する優先順位の置き方が誤っていると警告を発している。
キッズライツ財団創設者のマーク・ダラート理事長は、「英国やニュージーランドのような国が、この指数で実際に最低水準にあることは残念だ。」とメディアに語っている。ランキングでは、英国の順位は181カ国中170位、ニュージーランドは169位だった。
ダラート氏は英国について、「もちろん英国での状況は、アフガニスタンやシリアより遥かに良好だが、その経済情勢や民主主義国家であること、戦争状態にないことに鑑みれば、そうした豊かな先進国で、子どもの権利条約の基本原則に関するスコアが最低水準なのは恐ろしいことだ。」と苦言を呈した。
ランキング上位5カ国は、首位がアイスランドで、ポルトガル、スイス、フィンランド、ドイツが続いた。最下位はアフガニスタンで、その上のシエラレオネ、チャド、赤道ギニア、中央アフリカが下位5カ国となった。日本の順位は25位だった。
同財団は、中国やインド、ミャンマーなど経済成長が著しい国で、子どもの権利保護が進んでいないと指摘した。ミャンマーではイスラム系少数民族ロヒンギャの子どもが満足な教育を受けられず、インドでは5歳未満の子どもの約36％が低体重の状態にある。同団体はこれらの国々に対し、子どもの権利向上の取り組みへの投資を呼びかけた。
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「彼らは絶対やめようとしない。」とアル＝アフメド氏は11月６日のAP通信に向けたメッセージに書いた。「彼らは色っぽい女性なら私を誘惑できると思っているんだ。」
AP通信はやり取りをカナダのインターネット監視をしているシチズン・ラブに送った。シチズン・ラブはすでにアル＝アフメド氏とハッカーのやり取りについて手助けをしている。シチズン・ラブは、それが称するところではモナ・A・ラーマンという名のエジプト人作家のツイッターアカウントは別の作戦の一部だとすぐに突き止めた。実際、彼女はアル＝アフメド氏をハッキングしようとせず、テヘランが関連する大掛かりで世界的な偽情報流布活動に彼を参加させようとしていた。
昨日発表されたリポートで、A・ラーマンは、反サウジアラビア、反イスラエルそして反アメリカの記事をインターネットにばら撒こうとする長年にわたる多言語での活動のほんの一部にすぎないとシチズン・ラブは述べた。トロント大学ムンクスクールに基盤を置いているシチズン・ラブは、ある程度の確信を持って、この作戦にはテヘランが関与していると思っていると述べた。今回の活動は、ロシア以外にも、各国がオンライン上の偽情報流布をどのように試しているかを示唆するものがある。ロシアの2016年の大統領選挙での干渉についてはロバート・ミューラー特別検察官の報告書にその詳細が生々しく書かれている。
「このことは、次々といろいろな組織が偽情報流布ゲームに参加していることを示している。」とシチズン・ラブのジョン・スコット＝レイルトン研究員はいう。「そして彼らは絶えず学んでいる。」
ロンドンで、イラン大使館のモハンマド・モハンマディ報道官は、イラン政府はオンライン上の偽情報流布にはなにも関わっておらず、イランはそのような活動の「最大の被害者」であり、そのような活動を抑制する国際的な規制を呼び掛けていると語った。彼はこれ以上の質問はイランの通信省が回答するとしたが、報道からの質問へのイラン通信省からの回答は月曜時点でまだない。
スコット＝レイルトン研究員と彼の同僚たちは今回の活動で発行された偽の記事１３５件を特定した。彼らはこれらの記事を「無限のカゲロウ」と名付けたが、それは儚い命の昆虫のように、これらの偽の記事は拡散し始めるとすぐに消える傾向にあるからだ。
アル＝アフメド氏に共有させようとしたA・ラーマンの記事は、当時のイスラエルのアヴィグドール・リーベルマン防衛相が、ロシアのスパイであったため罷免されたとしているが、これは典型的なものである。これはびっくりさせるようなニュースであり、偽のハーバード大学のウェブサイトに掲載されたが、スペルや文法の間違いがあった。記事はほかの偽情報の拡散を目論む者たちにシェアされ、同様のパターンをたどって拡散した。彼らはイスラエル、サウジアラビアや米国への煽情的な非難を著名なニュースサイトに似せたサイトに掲載した。
「イヴァンカ・トランプはサウジアラビアで女性が運転できないなんて信じられないといった。」という記事はフォーリン・ポリシー誌を装ったサイトに掲載された。
「サウジアラビアがアメリカとメキシコ国境の壁の建設の資金を出す。」という別の記事はアトランティック誌をまねたサイトに掲載された。
この活動はあまり効果がなかったようだ。スコット＝レイルトン研究員は「これらの記事の多くは広く話題にはならなかった。」という。しかし２つの記事が話題となった。
2017年3月、ベルギーの偽の新聞記事が、当時のフランス大統領候補のエマニュエル・マクロン氏の選挙運動の資金の三分の二をサウジアラビアが出していると指摘したが、この記事はフランスの極右派内で広く共有された。その中にはフランス極右のリーダー、ジャン＝マリー・ル・ペン氏の孫娘のマリオン・マレシャル氏も含まれていた。数か月後、スイスの出版社をまねたサイトにロイター通信とその傘下の通信社が騙され、サウジアラビアが、サッカーの統括団体FIFAに、宿命のライバル、カタールの2012年ワールドカップの主催を禁ずるようにと書簡を書いたする記事を掲載した。記事は後に削除された。
シチズン・ラブによると、イランの偽情報流布の兆候を最初に察知したのは、2年前にイギリスのウェブ開発者がレディット上の偽記事のひとつを暴いたときだという。この開発者は、イギリスのテリーザ・メイ首相がサウジアラビアの「振付」で動いているとした記事を指摘した。この記事はイギリスの正統派ニュースサイトのインディペンデントをまねてURLに「indepnedent」と付けたウェブサイトに掲載された。このサイトはほかの怪しいサイトとリンクされていた。その中には通信社ブルームバーグをクローンした「bloomberq」も含まれていた。第三のサイト「daylisabah」はトルコの出版社デイリー・サバフの偽物である。「私たちは偽ニュース作戦のひとつを見破ったのでしょうか。」と開発者はその時訪ねた。
シチズン・ラブは彼の直観を確認し、後にこれらのサイトとほかのツイッターユーザーのビーナ・メラメドの事件を結びつけた。その事件では、メラメドはイスラエルのジャーナリストにアル＝アフメド氏が受け取ったのと同じ偽のハーバードの記事を信じ込ませようとした。リポーターのひとりが個人的に彼女になぜたわごとを押し付けようとするのか問いただすと、彼女は大変率直に答えた。「私は刺激的で議論の的になる記事が好きなの。」とメラメドはいった。「偽物の時もあるし、そうでないときもある。」
メラメドはその後ほどなくアカウント名を変えた。前のアカウントはツイッターによって停止されている。シチズン・ラブのリポートに記載されているA・ラーマンのようなほかの多くのソーシャルメディア上の仮名もまた停止させられている。しかし生き残っているアカウントの少数にある、ツイッターやレディットを通じて送られたメッセージからは回答はない。偽のウェブサイトに登録されたいくつかのアドレスにＥメールを送っても、返事がないか、送信先不明で戻ってしまう。それらのウェブサイトには、bloomberq、daylisabah、foriegnpolicy、 theatlatnicやindepnedentなどが含まれている。
アル＝アフメド氏は、A・ラーマンがイラン政府と関係があると聞いて興味を引かれたといった。最初からすべてが作り事だと知っていたにも関わらず、アル＝アフメド氏は最近のインタビューに答え、魅力的な外見の女性、A・ラーマンとのやり取りについて残念がるコメントをした。ある時、彼女がロンドンに持っているというアパートに彼を招待すると書いてきたことがあった。
「ほんのちょっとだが、本当だったらと思った」とアル＝アフメド氏はいう。彼はすぐに冗談だといった。「妻には話してあるんだ」と彼はいった。
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