シンガポール航空ショーが11日から始まる。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、出展を見合わせる航空機メーカーなどが多いなか、中国国防省と同航空ショーの主催者は5日、中国空軍が参加することを発表した。
『ロイター通信』やシンガポールメディアの
『チャンネル・ニュース・アジア』の報道によると、中国国防省は、メッセージング・アプリの微信(ウィーチャット)への投稿で、シンガポール航空ショーの主催者側から参加の招待を受けて検討を進めていたが、航空機9機と100人超の要員を派遣し、参加することを明らかにした。
同航空ショーの主催者であるエクスペリア・イベンツ(Experia Events)もその後、中国人民解放軍のアクロバット飛行チーム「八一飛行表演隊(Ba Yi Aerobatics Team)」が初めて参加し、曲技飛行を披露することを発表した。...
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『ロイター通信』やシンガポールメディアの
『チャンネル・ニュース・アジア』の報道によると、中国国防省は、メッセージング・アプリの微信(ウィーチャット)への投稿で、シンガポール航空ショーの主催者側から参加の招待を受けて検討を進めていたが、航空機9機と100人超の要員を派遣し、参加することを明らかにした。
同航空ショーの主催者であるエクスペリア・イベンツ(Experia Events)もその後、中国人民解放軍のアクロバット飛行チーム「八一飛行表演隊(Ba Yi Aerobatics Team)」が初めて参加し、曲技飛行を披露することを発表した。
シンガポール航空ショーは、アジア最大の航空・防衛関連のイベントで、隔年で通常2月に開催されている。今回は11~16日に行われるが、これまでとは状況が異なり、コロナウイルスによる新型肺炎への懸念が広がるなか、カナダのボンバルディアなど、出展を見合わせる航空機メーカーなどが相次いでいる。中国企業10社も参加を取り止めた。
シンガポール政府は1月31日、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、入国規制を強化し、全ての中国本土からの訪問者および2週間以内に中国本土に渡航歴がある外国人旅客の入国や空港での乗り継ぎを禁止した。
しかしながら、エクスペリア・イベンツの広報担当者は、八一飛行表演隊のメンバーは基地に居住する軍人で、定期的に健康診断や体温検査を受けており、シンガポール入国後も、同国の指針に沿った全ての必要な措置を受けるとして、同国の当局が参加を許可したと説明した。同広報担当者はメールでの声明で、中国人の参加は、関連する政府当局の判断に委ねられたが、「慎重な検討と医学的評価によって、シンガポール航空ショー2020への参加が決定した。」と述べた。
中国国営の新華社通信は5日、八一飛行表演隊が同日午後、7機のJ-10(殲撃十型)曲技飛行機と2機のIL-76(イリューシン76)輸送機とともに、シンガポールのチャンギ国際空港に無事到着したと報じた。IL-76とこれを運航する部隊が湖北省を本拠としていることから、シンガポールでは懸念の声も上がっている。
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