4月4日付
『AP通信』他:「今日4月4日に何があった?」
●1818年
・米議会が、星条旗に当時の合衆国所属州を表す20個の星を配置し、以降所属州が増える毎に星を加えることを決定。1775年に最初の国旗ができた際は、独立時の13の入植地を意味する紅白13本の横縞(紅7本、白6本、現在も同じ)と英国国旗(ユニオンジャック)を配置。なお、1960年にハワイ州が加わって星50個が配置されて以降、変更なし。
●1841年
・第9代大統領のウィリアム・ヘンリー・ハリソンが就任後僅か1ヵ月で肺炎のため死去。享年68歳。当時としては最高齢の大統領であったが、今現在も史上最短の在任期間。
●1850年
・ロスアンゼルス市誕生。市名は、1781年に当地を征服していたスペイン人のロス・アンヘルス村が由来。
●1865年
・前日に陥落した米連合国(注1後記)の首都リッチモンド(バージニア州)に、エイブラハム・リンカーン第16代大統領(1809~1865年、1861~1865年在任)が訪問し、奴隷解放令で解き放たれた奴隷たちが熱烈歓迎。なお、同大統領は10日後、米連合国シンパの俳優によって観劇中に暗殺。
●1945年
・第二次大戦時、米軍がナチスドイツのオーアドルフ強制収容所(ドイツ中部)を攻撃して陥落。また、ハンガリーがナチスを掃討したソ連軍によって解放。
●1949年
・米国及び11ヵ国が北大西洋条約機構(NATO、政府間軍事同盟)を設立。現在の加盟国は30ヵ国。
●1968年
・アフリカ系米国人公民権運動指導者だったマーチン・ルーサー・キング牧師がメンフィス(テネシー州)で暗殺。享年39歳。「私には夢がある」で知られる有名な演説を行った人物で、1964年にノーベル平和賞受賞。犯人は、アイルランド系移民のならず者ジェームズ・アール・レイで、禁固99年の有罪判決を受けて服役していたが、1998年に刑務所内で病死。
●1975年
・ベトナム戦争末期に米空軍が行ったオペレーション・ベビーリフト作戦(注2後記)下で、1番機がサイゴン離陸直後に墜落し、搭乗していた130人余りの子供が犠牲。
●1983年
・スペースシャトル3号機のチャレンジャーが初の宇宙遊泳成功。なお、同機は1986年1月の打ち上げ失敗で爆発・喪失。
●1991年
・ペンシルベニア州選出のジョン・ハインツ上院議員(共和党)が乗ったセスナ機がヘリコプターと空中衝突し、同州メリオンの小学校に墜落。同議員含め搭乗者5人全員と2人の小学生が犠牲。享年52歳。事故調査委員会は、2機の操縦者の操縦ミスが原因と断定。
●2015年
・ノースチャールストン(カロライナ州)で、自動車を運転中の黒人ウォルター・スコット氏(50歳)が、白人警官トーマス・スレーガーの制止を振り切って逃走しようとしたとして同警官によって射殺。通行人が携帯電話で撮影した映像から、武器を持たない同氏を背後から撃ったことが判明し、後に同警官は免職され、裁判にかけられて20年の有罪判決。
●2011年
・オバマ政権(2009~2017年)は、2001年同時多発テロ事件の首謀者であるアルカイーダ幹部ハリド・シェイク・モハメド容疑者を連邦裁判所で裁くことを断念。水責め尋問等、同容疑者に対する拷問行為を問題視する政治的抵抗に遭ったためで、代わって軍事法廷で裁く手続きに移行。なお、2021年になって漸く審理開始。
・オバマ大統領(2009~2017年在任の第44代大統領)が2012年の大統領選に再度出馬する旨表明。
●2016年
・米最高裁が、各州は有権者数だけでなく全人口を基本に選挙区を決める権限を有すると全裁判官一致の判決。人口増が著しいラテン系米国人に対応する判断。
●2020年
・トランプ大統領(2017~2021年在任の第45代大統領)が、COVID-19による死者急増によって、まだ暫く厳しい事態が続くとしながらも、ソーシャルディスタンシング確保等の措置に不満を表明。その上で、“新たな感染者より治癒した人の方が多くなろう”と楽観的なコメント。
(注1)米連合国:1861年、米南部7つの分離派奴隷州が設立した共和国。南北戦争に敗れて1865年消滅。
(注2)オペレーション・ベビーリフト作戦:ベトナム戦争末期の1975年4月4日から4月26日にかけて米軍が行った、南ベトナムの孤児を大規模に米本土などに避難させるための空輸作戦の通称。
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3月24日付米国
『ポリティコ』は「移民急増でバイデン氏がハリス氏を移民問題担当へ」との見出しで以下のように報道している。
ジョー・バイデン米大統領は、増加する移民を食い止めるべく、ハリス副大統領を南部国境の移民問題担当にすると発表。移民の多くが親と離れた子どもである。
ハリス氏の主な役割は2つ。移民を送り出す祖国側からの根本的な原因解決に尽力することと、そのメキシコや北部三角地帯(グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス)との関係を強化することである。...
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3月24日付米国
『ポリティコ』は「移民急増でバイデン氏がハリス氏を移民問題担当へ」との見出しで以下のように報道している。
ジョー・バイデン米大統領は、増加する移民を食い止めるべく、ハリス副大統領を南部国境の移民問題担当にすると発表。移民の多くが親と離れた子どもである。
ハリス氏の主な役割は2つ。移民を送り出す祖国側からの根本的な原因解決に尽力することと、そのメキシコや北部三角地帯(グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス)との関係を強化することである。移民流入が増加する今、政治的に最もリスキーな課題の前線に立ち向かうこととなる。これを承知したうえでハリス氏は、「チャレンジングな状況であることは当然なのだが、各国の首脳との協議に期待している」としている。側近は、ハリス氏は政権の移民総括をするわけでなく、中央アメリカにおける長期的対策を焦点とするとしている。
ハリス氏の役割は、バイデン氏が副大統領時代に担当していたものに近い。バイデン氏は移民が増加し始めた際に関係国を数回訪問したが、結果には結びつかず状況はさらに悪化した。首脳らとの協議や訪問日程は明らかされていないが、ハリス氏とバイデン氏は間もなく国境視察に向かうものとみられている。
同日付米国『NBC』は「南部国境の越境移民対策にハリス氏」との見出しで以下のように報道している。
バイデン氏はホワイトハウスの移民対策会合で、ハリス氏が移民対策担当となると発表。メキシコとの国境からくる移民流入対応と、近隣国と協力した移民問題の根本的な解決を目指す。
バイデン氏は副大統領時代に中央アメリカとの調整役を担当し、相手国の問題対処をすることで双方の利益になることを学んだことで、暴動から自然災害まで多様な問題解決策があると述べていたが、前政権は聞く耳を持たなかった。そこでハリス氏が移民対策として、民間セクター、市民グループ、国会議員等、利害関係者らとの協力を行うとしている。
ここ数日間、多くの高官が国境へ問題対応で派遣され、メキシコとグアテマラを訪問予定の高官もいるという。テキサス州の保健社会福祉省の移民施設には、国境を越えようとして捕まり手続きを待つ十代の子ども700人が滞在しているが、うち100人は、施設入居の際、新型コロナ陽性と診断された。施設にはクラスルームも設けられ、4人部屋の寮もある。
移民は命の危険のある寒い季節が終わる、初春から夏にかけて増加する傾向がある。パンデミックによる遅れの影響で、前年同時期と比べ、移民需要は増加すると専門家はみている。
ホワイトハウスはこれまでハリス氏に特別な担当を与えていなかったが、今回の発表は、最初のハリス氏の副大統領としての政策担当として注目されている。政権内部によると、バイデン氏は「一番頼りになるのは人。難しい問題がある時私が頼るのはハリスだ」と常々口にしているといい、同氏のカリフォルニアの司法長官として組織犯罪や人権を扱ってきた経験を見込んでのことであろう。
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