米保守系メディアもトランプ大統領のメキシコ国境壁建設及びシリア撤退政策に猛反発【米・ロシアメディア】
米国第一主義を掲げて、毎度傍若無人振りを発揮しているドナルド・トランプ大統領は、今週立て続けに、シリアからの米軍撤退を決定し、更に、メキシコ国境に壁を建てる費用を含まない連邦政府暫定予算案に署名しないと表明した。これらの暴挙には、これまでトランプ派として支持を続けてきた保守系メディアも看過できないとして、猛烈な批判の声を上げている。一方、シリア/アサド政権の後ろ盾であるウラジーミル・プーチン大統領は、米軍がシリアから撤退することに伴い、中東におけるロシアの影響力増大に繋がるとして、トランプ大統領の決定を歓迎している。
12月21日付米
『Foxニュース』:「トランプ大統領の国境の壁建設及びシリア撤退政策に対して、保守系メディアも猛反発」
ドナルド・トランプ大統領は今週、シリアからの米軍撤退を決定しただけでなく、メキシコ国境に壁を建てる費用を含まない連邦政府暫定予算に署名をしないと表明した。
このことに対して、これまで同大統領を支持してきた著名保守系メディアも猛反発するに至った。
まず、12月19日の連邦政府暫定予算への署名拒否表明について、ラッシュ・リンボー氏(右派・タカ派の著名ラジオ・パーソナリティ)は、1、2週間後には多数党として下院をリードする民主党を喜ばせるだけで、共和党もトランプ大統領自身も全く得るところにならないと批判した。...
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12月21日付米
『Foxニュース』:「トランプ大統領の国境の壁建設及びシリア撤退政策に対して、保守系メディアも猛反発」
ドナルド・トランプ大統領は今週、シリアからの米軍撤退を決定しただけでなく、メキシコ国境に壁を建てる費用を含まない連邦政府暫定予算に署名をしないと表明した。
このことに対して、これまで同大統領を支持してきた著名保守系メディアも猛反発するに至った。
まず、12月19日の連邦政府暫定予算への署名拒否表明について、ラッシュ・リンボー氏(右派・タカ派の著名ラジオ・パーソナリティ)は、1、2週間後には多数党として下院をリードする民主党を喜ばせるだけで、共和党もトランプ大統領自身も全く得るところにならないと批判した。
更に、移民政策の強化を訴えていたトランプ支持者のアン・コールター弁護士(保守系政治解説者)は『ザ・デイリィ・コーラー』政治紙のインタビューに答えて、米国民を欺くような大統領には、今後二度と投票しないと酷評した。
そして、シリアから米軍を撤退させると決定したことに対しては、トランプ大統領自身も好ましいと思っていた『Foxニュース』のブライアン・キルミード氏(同ニュースのキャスター)は、イスラム過激派(ISIS)が掃討されたとは誰も思っていないのに、全く呆れはて、かつ無責任な話だと批評した。
また、トランプ派のリンゼー・グラム上院議員(サウスカロライナ州選出)も、米国の名誉を“汚す”決定だとして非難した。
なお、同大統領の決定を受け入れられないジム・マティス国防長官が、来年2月での辞任を表明しているが、唯一、ウラジーミル・プーチン大統領がこの決定を歓迎している。
同日付ロシア『タス通信』:「プーチン大統領の年末記者会見で米軍のシリア撤退についてコメント」
恒例となったプーチン大統領の年末記者会見が、12月21日に行われた。
その中で、トランプ大統領による米軍のシリア撤退方針が話題になった。
西側報道によると、米議会議員のみならず、欧州の米同盟国や、一部の中東諸国までも、その決定は間違いであり、ISISとの戦闘が危機に陥ると批判している。
しかし、プーチン大統領は、この決定を評価した。何故なら、これによって、シリア内戦の終結に大きな前進となるだけでなく、(シリア現政権を共同で支持した)ロシア・トルコ間関係にも結果的に有利にはたらくことになるからだとする。
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トランプ大統領殺害未遂事件の犯人に有罪判決【米メディア】
オバマ前大統領含めて、トランプ大統領に批判的な民主党関係者宛に爆発物が送り付けられた事件では、10月末に逮捕された犯人が同大統領の狂信者であったことが大々的に報道された。一方、ほとんど報じられなかったが、昨年9月にトランプ大統領を殺害しようとした事件も発生していた模様で、この程同事件の犯人に有罪判決が下された。
12月3日付
『Foxニュース』:「ノースダコタ州出身の男、“トランプ大統領殺害”目的で同大統領のリムジンを転覆させるためフォークリフトを盗んだことを認める」
ノースダコタ州出身のグレゴリー・リー・レインガング被告(42歳)は11月30日、連邦地裁法廷において、“トランプ大統領殺害”目的で同大統領のリムジンを転覆させるためにフォークリフトを盗んだことを認めた。
ブランディ・サッセ・ラッセル連邦検事補によると、同被告は2017年9月、同大統領が税制改革に関し、ノースダコタ州マンダンで支持者らに説明するために同州を訪問した際、同大統領の車列に向けてフォークリフトで突入しようとして逮捕されていた。...
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12月3日付
『Foxニュース』:「ノースダコタ州出身の男、“トランプ大統領殺害”目的で同大統領のリムジンを転覆させるためフォークリフトを盗んだことを認める」
ノースダコタ州出身のグレゴリー・リー・レインガング被告(42歳)は11月30日、連邦地裁法廷において、“トランプ大統領殺害”目的で同大統領のリムジンを転覆させるためにフォークリフトを盗んだことを認めた。
ブランディ・サッセ・ラッセル連邦検事補によると、同被告は2017年9月、同大統領が税制改革に関し、ノースダコタ州マンダンで支持者らに説明するために同州を訪問した際、同大統領の車列に向けてフォークリフトで突入しようとして逮捕されていた。
公選弁護人は、同被告が犯行当時、重い精神疾患を患っていたと主張した。
しかし、検察側の有罪答弁に基づき、連邦地裁は同被告に対して、フォークリフト窃盗罪で最長禁固5年、また、犯行当日に2件の放火事件を起こしていたことや、危険な武器(今回の場合フォークリフト)を持って連邦政府関連施設内(今回の場合、同大統領がスピーチする施設の敷地内)に不法侵入したこと、更に一連の行動が大統領殺害目的であったこと等の罪に対して、数十年の禁固刑が科せられる有罪判決を下した。
なお、量刑判断の審理は来年2月15日に行われる。
同日付『ザ・デイリィ・コーラー』オンラインニュース:「大統領殺害目的でフォークリフトを盗んだ男に有罪判決」
レインガング被告の公選弁護人ミッシェル・モンテイロ弁護士は、同被告は犯行時重い精神病に侵されており、現在も拘置所で精神科医らによる治療が行われていると弁護した。
しかし、ラッセル連邦検事補は、周到な計画の下にフォークリフトを盗み、大統領の車列が入ってくるところを見計らって、フォークリフトを突っ込ませようとしていたことは明らかで、フォークリフトの運転を誤り動かなくなったときに逃亡しようとしたと有罪答弁を行った。
具体的量刑決定のための審理は来年2月15日に行われるが、目下のところ、2038年まで20年の禁固刑(フォークリフト窃盗、2件の放火、不法侵入等)が申し渡されるものとみられる。
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