イタリア、大連立内閣発足(2021/02/15)
13日、欧州中央銀行前総裁マリオ・ドラギ氏がイタリアの新首相に就任した。左派「五つ星運動」のディマイオ外相や、スペランツァ保健相は留任するが、イタリア中央銀行の副総裁であるダニエレ・フランコ氏が経済大臣に任命された。新政権は、新型コロナウイルスの感染対策や経済の復興への取り組みに迫られている。
フランス金融紙
『レゼコー』は、イタリアで、欧州中央銀行(ECB)の前総裁で実務派のマリオ・ドラギ氏が13日、大連立内閣を結成し、新首相に就任したと報じている。23人の閣僚は、左派「五つ星運動」や「イタリア民主党」から右派「フォルツァ・イタリア」や「同盟」まで、ほとんどすべての政党から任命されており、政治家と技術系出身者が肩を並べる内閣でもある。
ドラギ首相は、8つの閣僚ポストにテクノクラートを任命している。...
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フランス金融紙
『レゼコー』は、イタリアで、欧州中央銀行(ECB)の前総裁で実務派のマリオ・ドラギ氏が13日、大連立内閣を結成し、新首相に就任したと報じている。23人の閣僚は、左派「五つ星運動」や「イタリア民主党」から右派「フォルツァ・イタリア」や「同盟」まで、ほとんどすべての政党から任命されており、政治家と技術系出身者が肩を並べる内閣でもある。
ドラギ首相は、8つの閣僚ポストにテクノクラートを任命している。人数は抑え気味だが、コロナ危機の中での国の復興計画の策定していくための重要なポストに配置されている。例えば経済相に就任したイタリア中央銀行副総裁のダニエレ・フランコは、公共財政の第一人者と言われている。
また新省庁「エコロジカル・トランジション(環境移行)」相には、2019年9月からイタリアの航空大手レオナルドS.p.Aで技術革新を担当している著名な物理学者ロベルト・チンゴラーニ氏が任命された。欧州復興計画の下でイタリアに供与された2090億ユーロのうち37%を環境問題に充てなければならないことを考えると、重要な位置を占めるポストである。また、教育や技術革新省などの主要な省庁にもテクノクラートが配置された。
英紙『ザ・テレグラフ』は、イタリアは、欧州中央銀行総裁時代に欧州債務危機からユーロ圏を救い、「スーパー・マリオ」の異名を取った新しい首相に大きな期待を寄せていると報じている。イタリアでは、1年前にヨーロッパで初めてパンデミックに直面した国となって以来、9万3千人以上のコロナウイルス感染者が死亡しており、その数は今も毎日数百人ずつ増えている。さらには、コロナ禍による経済活動停止とそれに続く規制の波により、ユーロ圏第三位である経済は第二次世界大戦以来の最悪の不況に陥り、42万人以上の人々が職を失っている。
「スーパー・マリオ」の就任は金融市場から歓迎され、イタリアの借入コストは先週、歴史的な低水準を記録した。しかし、欧州改革センターのルイジ・スカッツェリ氏は、「ドラギ首相とイタリアが直面している課題の大きさはとてつもないものである」と述べている。
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グーグル検索の追跡で、新型コロナウイルスの発生を事前に発見できるとの研究結果(2021/02/09)
ロンドン大学ユニバーシティカレッジの研究チームは8日、新型コロナウイルス感染症状に関するグーグル検索の動向を調べることにより、新型コロナウイルス感染症の発生を2週間半前に発見できる可能性が高いという研究結果を発表した。
英紙
『ザ・テレグラフ』やロシアメディア
『ロシアトゥデイ』によると、発表された論文では、人々が、新型コロナウイルスの新規感染者数のピークを向かえる17日前に、症状をグーグルで調べていることを発見した。この発見により、グーグル検索の動向を追跡することで感染者がピークになる時期を正確に予測できるというのだ。
研究者らは、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの英語を母国語とする4カ国で、新型コロナウイルスという言葉と、様々な症状との検索の関係性を調査した。...
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英紙
『ザ・テレグラフ』やロシアメディア
『ロシアトゥデイ』によると、発表された論文では、人々が、新型コロナウイルスの新規感染者数のピークを向かえる17日前に、症状をグーグルで調べていることを発見した。この発見により、グーグル検索の動向を追跡することで感染者がピークになる時期を正確に予測できるというのだ。
研究者らは、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアの英語を母国語とする4カ国で、新型コロナウイルスという言葉と、様々な症状との検索の関係性を調査した。また、新規感染者の推移も並行して調べたところ、一般的なコロナの症状の検索よりも、発疹や結膜炎など、「あまり一般的ではない症状」の検索の推移を見ることで、新型コロナウイルスの新規感染者がいつ上昇するかを予測することができることを発見した。
英紙『イブニング・スタンダード』によると、今回の研究を共同執筆したイスラエルのバル=イラン大学のマイケル・エーデルスタイン教授は、新型コロナウイルスパンデミックのような健康危機に対する最適の対応方法は「早期発見による早期行動」であると述べている。
グーグルは9月、ネット検索と新型コロナウイルスの広がりの関連性の研究に活用してもらおうと、米国内に限定したウェブ検索トレンドのデータベースを公開している。データベースには、400以上の症状、徴候、健康状態に関するグーグルの検索トレンドが含まれている。
グーグルヘルスのシニア科学研究員Evgeniy Gabrilovich氏は「研究者は、このデータベースを使用して、検索トレンドが国内のさまざまな地域でのウイルスの再出現をより早く、より正確に示すことができるかどうかを調査できる」と説明している。また、データベースは、糖尿病からストレスまで、幅広い症状や健康状態をカバーしているため、パンデミックの健康への二次的な影響を調査することにも役立つことが出来る。」と述べている。
このようなネット検索のトレンド調査は、季節性インフルエンザの出現を追跡する際にも行われている。
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