アメリカのバイデン大統領は21日、クリスマス休暇を前に国内でオミクロン株が猛威を振るい始めている中、ワクチン未接種の人々に対し、予防接種を受ける意義を主張し、接種するよう必死に訴えた。
米
『グッド・モーニング・アメリカ』によると、バイデン大統領は21日のテレビ演説で、クリスマス休暇で人々の移動が活発化するこの時期に、感染力の強いオミクロン株が米国内で優勢となっていることに懸念を高めていることを認めた。そして、「もし、あなたが完全にワクチンを接種していないのであれば、心配する理由は十分にあります。過去数ヶ月の間にコロナで死亡したほとんど全ての人がワクチン未接種でした。ワクチン未接種者です。」と強調し、「あなたは、あなたの愛する人、友人、隣人、見知らぬ人など、他の人々を危険にさらしているのです。あなたの選択は、あなただけでなく、他の人にも影響を与えるのです。他の人たちを危険にさらしているのです。あなたの愛する人、友人、隣人、偶然出会った見知らぬ人、あなたの選択が生死を分けることになるのです。ウイルスが長く存在すればするほど、以前のものより致命的な変異株が生まれる可能性が高くなるのです。」と訴えた。一方、予防接種を受けたアメリカ人に対しては、「予防接種を受け、感染予防策に従えば、クリスマスや休日を計画通りに安心して祝うことができるはずです」と家族と一緒に過ごすことを奨励した。
なお、現在米国では、帰省シーズンを前にコロナの検査を希望する人が増えており、検査キット不足に直面している。その対策の一環として、バイデン大統領は、希望するアメリカ人に無料で迅速検査を自宅に郵送することを発表した。
米『ABCニュース』によると、米国疾病対策予防センターはこの秋から、コロナの感染拡大を防ぐため、予防接種やブースターに加えて、年末年始の集まりの前に自宅でできる迅速検査の利用を推奨している。しかし、オンライン販売でも主要な薬局でも売り切れになっていることが多く、検査キットが手に入らないという声が多く上がっている。専門家たちによれば、今回の不足は、休暇を控えた需要の急増、当局の準備不足、そして感染力が著しく高いことが証明された新しいオミクロン株が猛威を振るい始めている結果だと説明している。
一方、テキサス州のケン・パクストン司法長官は21日、米「フォックスニュース」の番組に出演し、バイデン政権による国境でのコロナウイルス対策の緩さを見る限り、「彼らがコロナのことを本当は気にしていない」ということを示していると主張した。米『ブライトバート』によると、パクストン長官は「大統領は、飛行機でも、あるいはどのような方法であっても、アメリカ市民でウイルスを保持していればこの国に入れない措置を取っている。しかし、不法入国者であれば、検査をせず、コロナウイルスを持ったまま密かに飛行機で全国に運んで釈放している。こうした対応は、私にとって衝撃的である。コロナのことを気にしていないということを伝えている。また、ワクチンを打たないアメリカ人を解雇する一方で、不法に越境してくる人たちにはワクチン接種もせず、見て見ぬふりをしている。これらは両立しないものである。現政権が本当はコロナを気にしていない何らかの理由があることを物語っている。」と語っている。
『ニューヨーク・ポスト』によると、フロリダ州のデサンティス知事は、「毎月20万人が不法入国している。これはアメリカの中規模都市が毎月不法入国しているのと同じことだ」と述べており、6月から9月にかけては、78便の不法入国者を乗せたフライトがフロリダに到着し、各便に平均36人の「付き添いのない未成年者」が、フロリダ州の同意も事前通知もなく到着していたことを指摘した。なお連邦政府は、全米の子供しか送っていないと主張しているが、20代の男性たちも国内に解放されているという目撃者の証言が出てきている。
デサンティス知事は、南部国境からフロリダに密かに飛ばされた不法移民をバイデン大統領の故郷であるデラウェア州とオバマ大統領が住んでいるマーサズ・ヴィ二ヤードに強制送還しようと計画していることを明らかにしており、「デラウェアやマーサズ・ヴィ二ヤードに送れば、翌日には国境は安全になっているでしょう」と指摘した。知事は12月上旬、州予算で、ワシントンDCを含む民主党のエリート居住区に移民を送り返すために800万ドル(約9億円)を確保した。
閉じる