インドでのG20の機会を利用して エジプトのシシ大統領とトルコのエルドアン大統領は、地域での協力関係とエネルギーレベルでの両国間の協力関係や2カ国間の関係強化について話し合ったという。
エジプトとトルコは、各外務大臣の相互訪問やカタールでのサッカーワールドカップ時の大統領間のサミットの後、駐在大使レベルでの緊密な関係を確立してきた。しかし、ムスリム同胞団については両国間で敵対関係にあった。...
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インドでのG20の機会を利用して エジプトのシシ大統領とトルコのエルドアン大統領は、地域での協力関係とエネルギーレベルでの両国間の協力関係や2カ国間の関係強化について話し合ったという。
エジプトとトルコは、各外務大臣の相互訪問やカタールでのサッカーワールドカップ時の大統領間のサミットの後、駐在大使レベルでの緊密な関係を確立してきた。しかし、ムスリム同胞団については両国間で敵対関係にあった。
さらにリビアについては両国間で緊急に意見の調整が必要な課題であるという。両国はリビアの敵対する勢力に各々支援を行い、2020年にはエジプトとトルコが直接紛争に巻き込まれる一歩、手前まで至った。リビア問題についてはトルコとエジプト間で一層の調停を行うことが不可欠と見られる。
その他の重要課題としては、東地中海における天然ガス開発である。エジプトは、自ら保有する天然ガス液化設備により、天然ガス開発コンソーシアムのリーダー国となっている。コンソーシアムには、ギリシャ、キプロス島、およびイスラエルが参加している。
天然ガス開発が地中海の2大海軍国トルコとエジプト間での緊張を高めてきたが、トルコとしては、天然ガス開発に参加し、ガス生産のより良い分配を受けたいと考えている。
なお、天然ガス開発を迅速に進めるには投資状況が問題となる。そのため、エジプトとトルコは通商活動を100億ドル(=約1.4兆円)から150億ドル(=約2.1兆円)に増大し、トルコからエジプトへの多額の投資を再開するする必要があるという。
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9月1日付欧米
『ロイター通信』、豪州
『スカイニュース』等は、豪州の今冬が記録的な暖冬だったと報じている。
豪州気象局(BoM、1908年設置)は9月1日、今年6~8月の全豪平均気温が1961~1990年間平均値より1.53℃高かったとし、かつ、1910年の記録する温度だったと発表した。
特に、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州及びタスマニア州ではこれまでの最高気温を記録していた。...
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9月1日付欧米
『ロイター通信』、豪州
『スカイニュース』等は、豪州の今冬が記録的な暖冬だったと報じている。
豪州気象局(BoM、1908年設置)は9月1日、今年6~8月の全豪平均気温が1961~1990年間平均値より1.53℃高かったとし、かつ、1910年の記録する温度だったと発表した。
特に、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州及びタスマニア州ではこれまでの最高気温を記録していた。
降雨についても同様で、全豪で1961~1990年平均降水量より4.2%少なかったという。
ただ、局地的には、西豪州北部、クイーンズランド州西部、南豪州北部及び東部においては少雨となってはいなかった。
かかる状況を受けて、BoMは追って、高温かつ乾燥した気候をもたらすエルニーニョ現象(注後記)が発生していると認めることが見込まれる。
BoMは以前、エルニーニョ現象に伴う気象状況が現れるのは今年9~11月頃と予想していた。
一方、世界気象機関(WMO、1950年設立の国連専門機関のひとつ)は7月、太平洋熱帯地域に7年振りとなるエルニーニョ現象が発生していると発表していた。
なお、BoM気候変動専門のカール・ブラガンザ気象学博士は、“今春(9~11月)の気象予報では、全国的に平年より少雨となり、かつ広範囲でより乾燥した気候になるとみられる”とコメントしている。
従って、BoMがエルニーニョ現象の発生を公に発表することになれば、政府当局は早速、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、クイーンズランド州及び北部準州で、危険かつ壊滅的な大規模森林火災が発生する恐れがあるとの警告を発する予定である。
(注)エルニーニョ現象:中央太平洋及び東太平洋の熱帯域で発生する海面水温が上昇しては下降する振動。その結果、西太平洋に高い気圧を、東太平洋には低い気圧をもたらし、そのために発生した偏西風によって、本来冷水海域の南米ペルー沖に赤道方面から暖かい海水が流れ込み、平均水温が1年余り平年より高い状態が続く現象。これまでの記録で、エルニーニョ発生時に地球上の平均気温が高くなり、一部地域に極端な少雨・干ばつ、また別の地域に豪雨をもたらす異常気象が発生している。
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