日本の次期首相に求められる早急なコロナ・経済・中国対策(2021/09/29)
菅総理の後任を決める今月29日の自民党総裁選。30日には緊急事態宣言も解除され日常が戻ると国民は期待する。次期総裁にはパンデミックで疲弊する経済対策、緊張関係が高まる隣国鮮問題への対応、そして国民の声に耳を傾け政策に反映できるのかが問われている。
9月28日付
『AP通信』は「次期首相の優先課題:ウイルス、経済、中国」との見出しで以下のように報道している。
日本の次期首相に求められる早急なコロナ・経済・中国対策。次期総裁はパンデミックで疲弊する経済、隣国への対応で増強される軍事訓練、米国や緊張関係が高まる中国や北朝鮮問題に対応することが求められる。
誰が勝っても長期政権自民党は衆院選での支持率回復のため、早急な立て直しが求められる。...
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9月28日付
『AP通信』は「次期首相の優先課題:ウイルス、経済、中国」との見出しで以下のように報道している。
日本の次期首相に求められる早急なコロナ・経済・中国対策。次期総裁はパンデミックで疲弊する経済、隣国への対応で増強される軍事訓練、米国や緊張関係が高まる中国や北朝鮮問題に対応することが求められる。
誰が勝っても長期政権自民党は衆院選での支持率回復のため、早急な立て直しが求められる。保守派の高市氏、リベラルの野田氏は最優有力候補のワクチン担当相河野氏、前外務大臣の岸田氏と戦わねばならない。全候補が脅威となる中国への対抗策として、日米同盟やアジア欧州との関係を重視している。
河野氏と岸田氏はいずれも元外務相。この2人と野田氏は中国との対話を強調する。全候補が自治区としての台湾との関係を重視し、台湾の環太平洋経済連携協定(TPP)などの組織への加盟を歓迎する。
政治討論会では、外交、経済、エネルギー、防衛問題が議題とされ、更に男性主体の党では珍しく話はジェンダー平等や性的多様性にも及んだ。東京工大の社会学、公衆政策学の西田教授は、討論にジェンダーとダイバーシティを含めた点に党がこれらの問題を無視できないと思っていることが伺われるとする。
菅総理の支持率はコロナ対策や五輪開催強硬により低下した。理由には、党の惰性や安倍政権時代の横暴があるとも言われる。水曜の投票は自民党が安倍政権の影から脱却できるが試されている。9月中旬の辞任発表を機に、感染率がやや低下したこともあり、菅氏の支持率は少し回復した。国民は自分の生活に直接関係あるものに反応するものだが、政治観や国家安全保障には目が行きにくい。感染者が減少すれば社会不安は急速に弱まり、五輪の記憶も良いものとして記憶されるだろう。
同日付米『ニューヨークタイムズ』は「総裁選で一番人気の候補でも当選確実には程遠く」との見出しで以下のように報道している。
過去の総裁選は党幹部の団結により結果が決まっていたが、今回の投票は自民党総裁のパンデミックや経済対策に不満のある国民の感覚が反映される展開が予想される。
河野氏は他候補と違いスタイルも中身も違っている。国民への呼びかけに興味を持たない古参議員と違い熱心に国民の意見を聞こうとする。ツイッターを日本語と英語で開設し、食べ物やおもちゃの腕前、漫画マスコットとの写真も掲載する。ワクチン担当相としてツイッターユーザーの質問に個人的に回答したりもした。原発反対を訴え、同性婚賛成、夫婦別姓賛成の立場をとる。
党内で岸田氏は穏健派の安全パイと目される。中国問題に関して、河野氏は高市氏や岸田氏がキャンペーンでしたようなタカ派でない。河野氏は米国、オーストラリア、インドとの軍事協力に関し、党の政策を維持する姿勢を見せる。元外務相としての繊細な英語力や多くの渡航歴は日本の同盟国には歓迎されるだろう。その点で米国にとっては最も安心できる相手である。
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米紙調査、ティックトックのアルゴリズムは未成年者にも麻薬や性的コンテンツを宣伝(2021/09/13)
人気の動画共有アプリ「ティックトック」は、若者が様々な短編動画を投稿するためのソーシャルメディア・プラットフォームである。しかし、ティックトックのアルゴリズムは、未成年のユーザーにも、性的なコンテンツや、薬物、アルコールに関する動画を日常的に提供していることが、米ウォール・ストリート・ジャーナル社の調査で明らかになった。
米
『IBタイムズ』と英
『デイリー・メール』によると、ウォール・ストリート・ジャーナルは、ボットと呼ばれる自動アカウントをいくつも作成し、ティックトックが13歳から15歳の若いユーザーにどのようなサービスを提供しているかを調査してみた。
ティックトックは、アルゴリズムによって、高度にパーソナライズされた動画が自動的に表示されるリコメンド(For You)フィードを提供している。ウォール・ストリート・ジャーナルはボットに、ティックトックの「リコメンドフィード」を閲覧させてみたところ、13歳の少年として登録されていた新聞社の偽アカウントの1つに、覚せい剤の中毒に言及した薬物使用に関する560本以上の動画や、薬物製品と使用する道具のオンライン販売のプロモーション動画が表示されたという。...
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米
『IBタイムズ』と英
『デイリー・メール』によると、ウォール・ストリート・ジャーナルは、ボットと呼ばれる自動アカウントをいくつも作成し、ティックトックが13歳から15歳の若いユーザーにどのようなサービスを提供しているかを調査してみた。
ティックトックは、アルゴリズムによって、高度にパーソナライズされた動画が自動的に表示されるリコメンド(For You)フィードを提供している。ウォール・ストリート・ジャーナルはボットに、ティックトックの「リコメンドフィード」を閲覧させてみたところ、13歳の少年として登録されていた新聞社の偽アカウントの1つに、覚せい剤の中毒に言及した薬物使用に関する560本以上の動画や、薬物製品と使用する道具のオンライン販売のプロモーション動画が表示されたという。
新聞社のその他の偽ユーザーアカウントには、有料のポルノサイトや風俗店を勧めるアカウントからの100本以上の動画や、数千本の、大人向けと表示されたコンテンツなども表示された。
さらには、摂食障害をうながす動画や、飲酒、飲酒ゲームまたは飲酒運転など、アルコールの使用を促進する動画が表示された。
より性的な動画を閲覧していた偽アカウントでは、ある時点で性的動画が90%以上を占めていたが、その後、ティックトックが、表示されていた1276本の動画のうち、616本を削除したという。
ティックトック広報担当者は、新聞社の問い合わせに対し、同アプリは成人と未成年者に提供する動画を区別していないものの、未成年者向けのコンテンツをより適切にフィルタリングする方法に取り組んでいると回答した。また、作成された自動アカウントは「実在の人物の行動や視聴履歴を表すものではない」と指摘し、「特に若いユーザーにとってネガティブなサイクルを生み出すのを防ぐのに役立つ方法を検討している」とコメントした。
ティックトックの利用規約では、ユーザーは13歳以上でなければならず、18歳未満のユーザーは両親の同意が必要とされている。しかし、ユーザー層に関わる情報がニューヨークタイムズに流出したことを受けて、同アプリは6月、13歳未満のユーザーのものであると疑われる約730万のアカウントを削除したばかりである。
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