『AFP通信』と
『ロイター通信』によると、アクション・アドベンチャー映画「アンチャーテッド」では、いわゆる「九段線」を描いた地図が登場し、中国がこの海域に主権が及ぶとしている境界線が描かれており、ベトナムはこの映画を国内に配給しないことを決定した。
中国は、U字型の「九段線」と呼ばれる、資源が豊富な南シナ海の広大な地域に対し領土権を主張しており、独自に制定した境界線を自国の地図にも反映させている。...
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『AFP通信』と
『ロイター通信』によると、アクション・アドベンチャー映画「アンチャーテッド」では、いわゆる「九段線」を描いた地図が登場し、中国がこの海域に主権が及ぶとしている境界線が描かれており、ベトナムはこの映画を国内に配給しないことを決定した。
中国は、U字型の「九段線」と呼ばれる、資源が豊富な南シナ海の広大な地域に対し領土権を主張しており、独自に制定した境界線を自国の地図にも反映させている。一方、ベトナムはその地域を自国の大陸棚と見なし、石油利権を与えている地域に含めている。
マーク・ウォルバーグ、アントニオ・バンデラス、トム・ホランドが出演するソニーの映画は、3月18日に全国公開されることが決まっていた。ベトナム映画局のVi Kien Thanh局長は、国営放送Zingの取材に対し、「映画審査中に、国家評価分類委員会が、映画の中に九段線の画像が出てくることを発見し、この映画は上映禁止となった。」と説明している。
これまでも2018年に、ラブコメ映画『クレイジー・リッチ!』で、領有権を争っている南シナ海の島々に対して、中国の主張を反映した世界地図が描かれたデザイナーズバッグのシーンがカットされた。また、2019年に、同様の問題でドリームワークスのアニメ映画「スノーベイビー」を上映禁止とし、最近では2021年にもネットフリックスの「パインギャップ」シリーズの一部エピソードが同じ理由で、ベトナム国内で配信停止となった。
ベトナムは今週、中国と台湾が自国の排他的経済水域と称する場所で軍事演習を行ったことに2度にわたって抗議し、ベトナムの主権と海上の正当な権利を尊重するよう要求した。
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