PCR・無症状でも「唾液」検査を実施・空港検疫や濃厚接触者対象に(7月17日)
新型コロナウイルスの感染を調べる唾液を使ったPCR検査と抗原検査について、加藤厚労相はきょうから症状が出ていない人にも実施する考えを示した。
症状が出ていない人を対象に唾液使用のPCR検査と簡易キットを使用しない抗原検査を、ぬぐい液を使用した検査と比較した結果、高い確率で同じ結果を得られたとのことである。
空港検疫で症状が出ていない人や、濃厚接触者に対しきょうから実施される。
厚労省は現場の負担を軽減させたいとしている。...
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新型コロナウイルスの感染を調べる唾液を使ったPCR検査と抗原検査について、加藤厚労相はきょうから症状が出ていない人にも実施する考えを示した。
症状が出ていない人を対象に唾液使用のPCR検査と簡易キットを使用しない抗原検査を、ぬぐい液を使用した検査と比較した結果、高い確率で同じ結果を得られたとのことである。
空港検疫で症状が出ていない人や、濃厚接触者に対しきょうから実施される。
厚労省は現場の負担を軽減させたいとしている。
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英国・アストラゼネカ「前向きな結果」(7月17日)
英国・オックスフォード大学とアストラゼネカが共同で開発を進めている新型コロナワクチンで前向きな結果が得られている。
テレグラフ紙によると臨床試験でワクチンを接種した被験者の体内で抗体だけでなくT細胞と呼ばれる免疫システムが生成された。
抗体は数カ月で消えてしまう可能性が指摘されている一方でT細胞は数年持続する。ウイルスに対して二重の防護となる。日本国内での供給に向けてアストラゼネカが日本政府と協議を開始するとしている。...
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英国・オックスフォード大学とアストラゼネカが共同で開発を進めている新型コロナワクチンで前向きな結果が得られている。
テレグラフ紙によると臨床試験でワクチンを接種した被験者の体内で抗体だけでなくT細胞と呼ばれる免疫システムが生成された。
抗体は数カ月で消えてしまう可能性が指摘されている一方でT細胞は数年持続する。ウイルスに対して二重の防護となる。日本国内での供給に向けてアストラゼネカが日本政府と協議を開始するとしている。
米国の医薬品大手「ジョンソンエンドジョンソン」は16日、初期の臨床試験を今月末から日本を含めて始めると発表した。
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米国政府高官・ワクチン生産・夏の終わりには開始と発表(7月15日)
米国政府高官は13日、国内でのワクチン製造について「4週間から6週間後に始められる」と述べ、夏の終わりごろまでに本格的な製造が始まるとの見通しを示した。
「臨床試験の結果を待たずにリスクを冒して製造を始める」としている。
唾液によるPCR検査の現状(7月13日)
唾液PCR検査が認可されてからしばらく経つが、今、PCR検査はどのように行われているのか。都内のクリニックでの実施状態が報じられた。
この興味深い、PCR検査は壁に向かった形で行われる。なんとも不思議な光景である。
検査希望者が自身の唾液を容器にいれるのだが、壁に向かって立ちながら行う理由は咳などをして周囲に飛沫が飛ばないようにするためだという。
唾液を小型のフラスコのような入れ物の中に2ミリリットルほど垂らす。...
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唾液PCR検査が認可されてからしばらく経つが、今、PCR検査はどのように行われているのか。都内のクリニックでの実施状態が報じられた。
この興味深い、PCR検査は壁に向かった形で行われる。なんとも不思議な光景である。
検査希望者が自身の唾液を容器にいれるのだが、壁に向かって立ちながら行う理由は咳などをして周囲に飛沫が飛ばないようにするためだという。
唾液を小型のフラスコのような入れ物の中に2ミリリットルほど垂らす。あとはプラスチックの蓋を閉めて終了。
トータル時間はたったの3分である。検体はバイオハザードのマークがついたプラスチック製の容器に入れられ、密封された状態で検査会社に送られる。
早くて翌日の夕方には結果が判明するという。
従来のPCR検査では防護服を着用した検査技師が必要だったが、唾液によるPCR検査では患者1人で検体を採取することができるため、医療従事者が感染のリスクにさらされることもない。
唾液PCR検査は今後PCR検査の主流を担うのではないかと期待されている。ゆくゆくは携帯可能なアタッシュケース型の増幅器などが開発され、その場で結果がわかるようになるとみられている。
費用は自費の場合で3万円台だという。
即時に検査結果が出るようになると一気に検査が広がる可能性がある。
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ワクチン開発最前線(7月12日)
臨床試験(治験)の段階には人への安全性を調べるフェーズ1と、数十人規模で有効性を調べるフェーズ2、数百人~数千人規模で有効性を調べるフェーズ3がある。
WHOの発表によると現在、世界で開発中のワクチンは149種類あり、このうち19種類で臨床試験が行なわれている。フェーズ1には中国人民解放軍、中国科学院微生物研究所、医学科学院(トルコ、中国)、クローバー他(中国、英国、米国)、英国・インペリアルカレッジロンドン、ドイツ・キュアバク、韓国・ジュネクシン他、パクシン/メディトックス(韓国、豪州)、ガマレヤ疫学・微生物学研究所(ロシア)などがひしめいている。...
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臨床試験(治験)の段階には人への安全性を調べるフェーズ1と、数十人規模で有効性を調べるフェーズ2、数百人~数千人規模で有効性を調べるフェーズ3がある。
WHOの発表によると現在、世界で開発中のワクチンは149種類あり、このうち19種類で臨床試験が行なわれている。フェーズ1には中国人民解放軍、中国科学院微生物研究所、医学科学院(トルコ、中国)、クローバー他(中国、英国、米国)、英国・インペリアルカレッジロンドン、ドイツ・キュアバク、韓国・ジュネクシン他、パクシン/メディトックス(韓国、豪州)、ガマレヤ疫学・微生物学研究所(ロシア)などがひしめいている。
フェーズ2には中国・カンシノバオロジクス、中国・シノファーム他、中国・北京生物製品研究所、ビオンテック/ファイザー他(米国、中国、ドイツ)、米国・ノババックス、米国・モデルナ、国際ワクチン研究所他(米国、韓国)、カディラヘルスケア(インド)などがある。
フェーズ3で数千人規模で治験を行っているのは中国・シノバック、英国・オックスフォード大/アストラゼネカ。ワクチンは安全性の担保が求められるが、パンデミックが起きている最中なのでいろいろと特例的な措置がとられている。
それでは日本のワクチン開発はどうなっているのだろうか。
現在日本国内で最も開発が進んでいるワクチンは阪大とアンジェス、タカラバイオの三者によるDNAワクチンで、フェーズ1とフェーズ2が同時並行で行われている。
この他、日の丸ワクチンには東大医科研と第一三共によるmRNAワクチンがあり、これは治験の前段階である動物実験の段階にある。さらに感染研とUMNファーマによる組み換えタンパクワクチンとIDファーマと感染研によるウイルスベクターワクチンはこれから動物実験を行う段階だという。
KMバイオロジクスと基盤研、感染研と東大医科研による不活化ワクチンは現在、ウイルスが増殖するかどうかを確認している動物実験の前段階にある。
阪大とアンジェス、タカラバイオによるDNAワクチンのフェーズ2の治験は6月30日から大阪市立大学病院で30人を対象として行われている。具体的にはDNAの量が低い低用量群15人、高用量群15人に2週間間隔で2回投与する作業が行われている。
DNAワクチンの動物実験では何が行われていたかというと、マウスを対象にして抗体ができることや、その抗体が中和性を持つこと、安全性に問題がないことなどが確かめられたという。
人に治験で打っても大丈夫であることを確認しながら次のステップに進んでいくことになる。ワクチンで作った抗体の数が足りなかったり、不十分だったりすると、抗体依存性感染増強(ADE)という副作用が起き、悪化することもあるので注意が必要だという。
これは事前にはなかなかわからない。抗体ができるまでの安全性と、そこから1年という形で長く延長して見ていくという。
今回の新型コロナで難しいのは、例えばエボラ出血熱であれば、感染するとねずみが死んでしまうので非常にわかりやすかったが、新型コロナウイルスではねずみに症状は出ないので効果がわかる動物モデルを開発しないといけない点だという。現状では人で起こるような症状を示すモデルがない。
コロナが大きく変異すると当然ワクチンを作り直さないといけなくなるが、その場合、基本的にはウイルスの遺伝情報だけわかればいいので大体1か月で作り直すことができる。大阪大学は抗体ができる人の割合が50%という数値を1つの目標としている。
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