開発チーム“期待持てる結果”ワクチン確保の競争激化(7月21日)
ワクチン確保をめぐる国家間の争いが激化している。
英国・オックスフォード大学は製薬大手アストラゼネカなどとワクチン開発を進めていて、3段階の臨床試験の初期段階の結果が20日、英国の医学雑誌「ランセット」に掲載された。
それによると、ワクチンを接種した127人のうち、未接種の人と比べ抗体量が上昇し、接種から28日後に最高になることが確認された。
抗体量は接種から56日後でも高い値を維持していた。...
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ワクチン確保をめぐる国家間の争いが激化している。
英国・オックスフォード大学は製薬大手アストラゼネカなどとワクチン開発を進めていて、3段階の臨床試験の初期段階の結果が20日、英国の医学雑誌「ランセット」に掲載された。
それによると、ワクチンを接種した127人のうち、未接種の人と比べ抗体量が上昇し、接種から28日後に最高になることが確認された。
抗体量は接種から56日後でも高い値を維持していた。ワクチン接種した35人を調べたところ、ウイルスの働きを弱める「中和抗体」が90%以上の人で確認された。
接種した人のうち70%が頭痛、疲労感を訴えたという。開発チームは“深刻な健康への影響はなかった。期待の持てる結果だ”として、ヒトでの臨床試験を継続することにしている。
ワクチン確保を巡る国家間の争いも激しくなっている。英国政府はオックスフォード大学などのワクチン1億回分の供給量をすでに確保しているが、20日これに加え、ドイツ、フランスの製薬会社などが開発中の2種類のワクチン計9000万回分も新たに確保したと発表した。
WHO(世界保健機関)・ライアンは“必要な人にワクチンが行き渡るよう各国が協力する必要がある”との考えを強調した。
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厚生労働省・ワクチン確保へ・海外製薬会社との交渉本格化へ(7月21日)
新型コロナウイルスのワクチンの確保に向けて厚生労働省は弁護士らをメンバーに入れたチームを設置した。
今後このチームを中心に海外にある複数の製薬会社との交渉を本格化させる方針である。
新型コロナウイルスのワクチンの確保に向けて公明党の斉藤幹事長はきのう加藤厚生労働大臣と面会し、緊急の提言書を手渡した。提言書では、欧米諸国と比べ、日本はワクチンの開発を進める製薬会社などとの交渉が遅れていると指摘し、交渉を急いでワクチンを確保することやいつまでにどの程度の量を確保する計画なのかを明らかにすることなどを求めている。...
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新型コロナウイルスのワクチンの確保に向けて厚生労働省は弁護士らをメンバーに入れたチームを設置した。
今後このチームを中心に海外にある複数の製薬会社との交渉を本格化させる方針である。
新型コロナウイルスのワクチンの確保に向けて公明党の斉藤幹事長はきのう加藤厚生労働大臣と面会し、緊急の提言書を手渡した。提言書では、欧米諸国と比べ、日本はワクチンの開発を進める製薬会社などとの交渉が遅れていると指摘し、交渉を急いでワクチンを確保することやいつまでにどの程度の量を確保する計画なのかを明らかにすることなどを求めている。
これに対し加藤大臣は新たに作ったチームで交渉にあたっていると述べ、弁護士らをメンバーに入れたチームを設け、海外にある複数の製薬会社と交渉を進めていることを明らかにした。
また加藤大臣はワクチンが国内で実用化されるのは、早くても年明けになるという見通しも示した。
厚生労働省はこのチームを中心に今後製薬会社との交渉を本格化させ、ワクチンの確保につなげたい考えである。
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唾液PCR検査始まるが(7月18日)
空港検疫や濃厚接触者に対して唾液PCR検査と抗原検査を行うことについて厚生労働省が認可した。時間の短縮や、検体提供者が自分自身で検体を採取できるため、医療関係者の感染リスクを減らすことにつながり、来年7月の東京五輪開催に向けて入国者数を徐々に緩和していくことが求められている日本にとってはめざましい前進と捉えるべきである。
ただし、どれだけ厳密にPCR検査を行ったとしても感染者の中の一定数は偽陰性としてすり抜けてしまうことは覚悟しておかなければならない。...
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空港検疫や濃厚接触者に対して唾液PCR検査と抗原検査を行うことについて厚生労働省が認可した。時間の短縮や、検体提供者が自分自身で検体を採取できるため、医療関係者の感染リスクを減らすことにつながり、来年7月の東京五輪開催に向けて入国者数を徐々に緩和していくことが求められている日本にとってはめざましい前進と捉えるべきである。
ただし、どれだけ厳密にPCR検査を行ったとしても感染者の中の一定数は偽陰性としてすり抜けてしまうことは覚悟しておかなければならない。入国規制をかけている現在においてもほぼ毎日、空港検疫だけで一日、ほぼ10人前後の陽性者が確認されている。
最初に入国規制が緩和される国であるベトナム、タイ、ニュージーランド、豪州についてだが、特にニュージーランド、豪州はこれから冬を迎え新型コロナウイルスが活性化することは確実である。これから感染が蔓延した状態になる可能性もないわけではない。
大まかに言うと新型コロナウイルスは武漢型もしくはヨーロッパ型かの2つぐらいに分けられるものとみられていた。現在の研究では細かく分けると7種類ぐらいにパターン化できるということが分かってきた。
このウイルスがこれからどんどん変異を重ねていく可能性があり、それによっていろんな特徴に変わることも考えられる。場合によっては種類は、もっと増え、強毒化しないとも限らない。ワクチンをせっかく用意してみたものの、合わないという可能性もある。
更に選手や観客からも陽性者が出ることや、エボラ出血熱など他の怖い感染症がもちこまれる可能性も当然ホスト国として想定しておくべきだが、残念ながらそこまでの余裕があるようには見えない。問題は国内の感染者の収容でさえままならないに、海外からのアスリートや観客分の病院や滞在施設が確保できるのかということである。
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ワクチン開発最前線(7月18日)
ジョンソンエンドジョンソンは開発中の新型コロナウイルスワクチンの第三相試験に早ければ9月下旬にも乗り出す方向であることを16日に発表した。
2021年末までに10億回分を超えるワクチンが提供できるように開発と並行して量産の準備も進めている。ワクチンは基本的に米国に優先的に供給されるが、日本政府とも供給の割り当てをめぐり協議が進められているという。
欧米では開発と同時並行で製造設備の増強に多くの資金が投じられている話はよく聞くが、日本における量産体制はどのような状況にあるのだろうか。...
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ジョンソンエンドジョンソンは開発中の新型コロナウイルスワクチンの第三相試験に早ければ9月下旬にも乗り出す方向であることを16日に発表した。
2021年末までに10億回分を超えるワクチンが提供できるように開発と並行して量産の準備も進めている。ワクチンは基本的に米国に優先的に供給されるが、日本政府とも供給の割り当てをめぐり協議が進められているという。
欧米では開発と同時並行で製造設備の増強に多くの資金が投じられている話はよく聞くが、日本における量産体制はどのような状況にあるのだろうか。
政府や厚生労働省は「加速並行プラン」を押し進めており、6月12日に成立した第二次補正予算ではワクチン製造体制支援に1377億円の予算を計上した。残念ながら、この額は欧米に比べて、10分の1程度でかなり見劣りのするものである。
確かに開発において日本も大阪大学やアンジェスなどのDNAワクチンなどで世界の先頭集団に食い込んではいる。しかし製造段階では欧米にかなりの遅れをとっている。
実は一般的な医薬品と比べワクチンは参入障壁が高いと言われている。というのもワクチン市場は欧米のメガファーマ4社で市場の8割を占めており、新規に参入するためには既に市場に出回っているワクチンと同等以上の研究と開発コストをかけなければならない。
ワクチン製造はノウハウの塊であり、設備投入してもメガファーマのように簡単に大量生産できるわけではない。そのため小規模な日本市場を守るだけになり投資がされてこなかったという経緯がある。
つまり現在ではその規模で、とても欧米ワクチンメガファーマというガリバーには太刀打ちできないという厳しい現実が存在している。東京五輪開催をにらんだワクチン開発競争は欧米優勢の状態から抜け出せていない。
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ロシアがワクチン開発情報を盗み出そうとした(7月17日)
米国、カナダ、英国は「ロシアが新型コロナウイルスのワクチン開発に関する情報を盗み出そうとした」と非難した。
3か国によるとロシアの情報機関と関連のある機関が研究機関や製薬会社をターゲットにしているという。
実際に情報が盗まれたかは分かっていない。
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