6月24日、その日は梅雨の季節にしては、稀な夏型の天候の日だった。 14時ごろ、西武鉄道の「豊島園」駅に降り立つと、すぐ駅前の「としまえん遊園地」の入場券売り場でチケットを買い中に入った。 中に入ると、そこは遊園地そのものであった。 最初は、ジェットコースター等の音や歓声が聞こえてきて、紫陽花を求めてやってきた私の思惑は外れたのではないかと少し不安になった。 だが、少し歩くと「あじさい祭り」入り口という大きな看板が見えてきて、その雰囲気が少しずつ伝わってきた。 紫陽花が、咲き誇っている庭園に入ると、紫色、青色、ピンク色、白色・・・等の紫陽花の花が目の前に展開してきた。 花をスマホで撮っていると、親子連れの若いお母さんが、親子で紫陽花の花をバックに、自分のスマホで撮ってくれと言ってきた。 それなりの写真を撮り、スマホを返すと、軽く礼を言われた。自撮りをしている人は、その日はいなかったが、紫陽花と顔を合わせてスマホで撮影しているカップルは数組いた。 紫陽花1万株というふれこみであったが、その規模はそれほど大きなものとは感じられなかった。 ここの特徴は、こんもりとした小さな林の中に、紫陽花が咲いているという設定であるように感じた。 それでも、この時期の紫陽花は、緑色の葉っぱに鮮やかな、青であるとか、白であるとか、みずみずしいその色が鮮やかであった。 大きな形の花や小さく可愛らしい花など、大きさや種類が多彩であった。 その林の中を、時折子供電車が走っていった。 遊園地の一角に紫陽花畑を作り、客を楽しまそうという企画は、大人と子供の遊びの場としては、面白いものなのかもしれない。 その紫陽花の林を一周して、出口へと向かった。