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「10秒の壁」突破へ・日本最速の男達の戦い(6月12日)
「10秒01」再び。11日、日本学生陸上選手権・男子100mに出場した桐生祥秀(東洋大学)が、大会新記録を出して優勝した。3年ぶり、日本歴代2位の自己ベストタイムだ。
18年前の1998年、バンコクアジア大会の陸上男子100m準決勝で、伊東浩司が1位でゴール。速報タイムは「9秒99」と表示され、黒人選手以外で初の9秒台達成か?と場内が大きくどよめいた。この模様は日本でも生中継されていたが、正式発表のタイムは「10秒00」。...
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「10秒01」再び。11日、日本学生陸上選手権・男子100mに出場した桐生祥秀(東洋大学)が、大会新記録を出して優勝した。3年ぶり、日本歴代2位の自己ベストタイムだ。
18年前の1998年、バンコクアジア大会の陸上男子100m準決勝で、伊東浩司が1位でゴール。速報タイムは「9秒99」と表示され、黒人選手以外で初の9秒台達成か?と場内が大きくどよめいた。この模様は日本でも生中継されていたが、正式発表のタイムは「10秒00」。これが当時のアジア新記録、そして未だに破られていない日本歴代1位の記録である。
100m走では、2010年に白人選手で初めてフランスのクリストフ・ルメートルが10秒の壁を突破。昨年には中国の蘇炳添も9秒台を記録している。そして、世界記録はウサイン・ボルトにより「9秒58」という異次元に突入し、すでに7年の月日が過ぎた。
当時高校3年生だった桐生が10秒01をマークし、一躍脚光を浴びることとなったのは2013年。スーパー高校生の出現に「日本人初の9秒台」を期待する声が高まり、大学進学後も桐生フィーバーはやむことがなかった。だが、その後は自己ベストを更新することはなく、故障からのリハビリにも耐える日々が続く。五輪イヤーの今年、6月5日の布勢スプリントでは決勝で山縣亮太(10秒06)に敗れた(桐生は10秒09)。この時、桐生は「ちっぽけな数字。10秒09だろうが…負けたんで」と悔しさを露わにしていた。今回記録した10秒01はもちろん今季日本最速記録だ。いよいよ6月24日からはリオ五輪選考大会である第100回日本陸上競技選手権が始まる。桐生、山縣、サニ・ブラウンと役者揃いの男子100m。「10秒の壁」を最初に破るのは一体誰だろうか?
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「夢の対戦」後半に突入・前半戦プレイバック(6月11日)
プロ野球セ・パ交流戦も後半戦に突入。毎シーズン様々な話題を提供してくれるこのインターリ-グ。今年も好調を維持して他リーグ相手にも快進撃を続けるチーム、なかなか流れをつかめず星を落としている球団と悲喜こもごも。ここまでのハイライトをいくつか上げてみよう。
「おなじみ挑発ポスター」マリーンズは今季も恒例の“交流戦挑発ポスター”を作成。毎年趣向を凝らしたセ球団相手の特別ポスターを作成しているが、今年はなんと近未来アニメ風。...
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プロ野球セ・パ交流戦も後半戦に突入。毎シーズン様々な話題を提供してくれるこのインターリ-グ。今年も好調を維持して他リーグ相手にも快進撃を続けるチーム、なかなか流れをつかめず星を落としている球団と悲喜こもごも。ここまでのハイライトをいくつか上げてみよう。
「おなじみ挑発ポスター」マリーンズは今季も恒例の“交流戦挑発ポスター”を作成。毎年趣向を凝らしたセ球団相手の特別ポスターを作成しているが、今年はなんと近未来アニメ風。巨大ロボ“マジワラン”が、貧弱な他球団のロボットたちを打ち負かす刺激的な内容だ。PVまで作る手の込みようで、発表された日にツイッターのトレンドにもランクインするほどの注目を集めた。「フレッシュ高卒ルーキー」ドラゴンズはドラフト1位の昨夏甲子園優勝投手・小笠原慎之介が交流戦“開幕投手“に抜擢。最強ホークス打線を相手に5回1失点の好投をみせた。後続が撃ち込まれ惜しくも初勝利&金星は逃したが、堂々のピッチングだった。イーグルのドラ1高卒ルーキー・オコエ瑠偉はスワローズ戦で勝利を呼び込む殊勲打。球団史上初の高卒ルーキー勝利打点を記録し、地元仙台のファンの前でお立ち台に上った。「史上最速163km」の剛速球をマークしたのはファイターズ・大谷翔平。絶好調な打撃に比べ、今季はややピッチングの方では精彩を欠いていたが、ジャイアンツ相手に完投勝利。今季は先発試合にDH解除で上位打線に入る“究極の二刀流”実現にも期待がかかる。一方、ジャイアンツ・内海哲也は勢いに乗るライオンズ打線相手に「歴代3位タイ」の交流戦通算22勝目をあげた。今季はOP戦から不調で出遅れたが、パ・リーグキラーぶりは健在だった。対戦は残り一週間余り。選手たちはどんな夢舞台を見せてくれるだろうか。
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次の戦場は欧州に・五郎丸歩、新たなる挑戦(6月10日)
「チャレンジせず後悔する事ほど、一生悔やむものはない」ラグビー・五郎丸歩の次なる戦いの舞台はフランスに決まった。8日、自身のブロクで、仏1部リーグ「トップ14」の強豪クラブ・トゥーロンへの移籍を明らかにした。
現在はスーパーラグビーのオーストラリア・レッズに参戦中だが、先月21日の試合でタックルを仕掛けた際、右肩を強打。肩鎖関節を脱臼する全治3か月の大けがを負い、今シーズンの出場は絶望となっている。...
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「チャレンジせず後悔する事ほど、一生悔やむものはない」ラグビー・五郎丸歩の次なる戦いの舞台はフランスに決まった。8日、自身のブロクで、仏1部リーグ「トップ14」の強豪クラブ・トゥーロンへの移籍を明らかにした。
現在はスーパーラグビーのオーストラリア・レッズに参戦中だが、先月21日の試合でタックルを仕掛けた際、右肩を強打。肩鎖関節を脱臼する全治3か月の大けがを負い、今シーズンの出場は絶望となっている。ブリスベンで手術を受け治療中で、先月は一時帰国もしていた。すでに今年2月に、豪州地元紙が「五郎丸が強豪トゥーロンとの1年契約で合意」と報道していたが、五郎丸自身かなり迷いがあったとブログで告白している。W杯での日本の大躍進に貢献し、国内のトップリーグでも得点王に輝いた五郎丸。流行語大賞受賞やメディアへの露出も増え、一躍時代の寵児となった。大きな期待を背負っての世界最高峰リーグへの参戦だったが、レッズでの先発出場は3試合にとどまっていた。
思わぬ壁にぶち当たった日本不動のフルバック。何より彼の代名詞、正確なキックの成功率が大幅に下がってしまったのは誤算だった。一連のルーティンの際、相手チームの大観衆からの強烈なブーイングを浴びて集中力を乱された結果、精度は落ちていったのだ。その反省からシーズン途中からは、ルーティンの時間を短縮するなど改良を重ね、徐々に復調しつつあった中での負傷離脱。それだけにこのままブリスベンを去ることになるのは、さぞや心残りだったろう。
フランス「トップ14」のシーズンは8月から始まる。けがの回復は開幕戦には間に合いそうもないが、「さらなる高みにチャレンジして参ります」という決意表明は頼もしい。ぜひ欧州でも大フィーバーを巻き起こしてもらいたい。
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「グランドスラム」と「ゴールデンスラム」(6月9日)
やはり今年はこの男の独壇場になるのか?テニス四大大会2戦目の全仏オープン。男子シングルス決勝はノバク・ジョコビッチがイギリスのアンディ・マリーを3―1で下し、1月の全豪に続く優勝を決めた。これまで全豪、ウインブルドン、全米は制覇していたが、このクレーコートのタイトルだけはあと一歩で手が届かなかったジョコビッチ。これで生涯グランドスラムを達成。史上8人目の四大大会全制覇となった。
ジョコビッチは昨年のウインブルドンから4大大会を4連覇中と、圧倒的な強さを見せている。...
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やはり今年はこの男の独壇場になるのか?テニス四大大会2戦目の全仏オープン。男子シングルス決勝はノバク・ジョコビッチがイギリスのアンディ・マリーを3―1で下し、1月の全豪に続く優勝を決めた。これまで全豪、ウインブルドン、全米は制覇していたが、このクレーコートのタイトルだけはあと一歩で手が届かなかったジョコビッチ。これで生涯グランドスラムを達成。史上8人目の四大大会全制覇となった。
ジョコビッチは昨年のウインブルドンから4大大会を4連覇中と、圧倒的な強さを見せている。長いテニスの歴史の中で、男子ではまだ2人しか出ていない、同一年で四大大会全てを制する「年間グランドスラム」も現実味を帯びてきた。しかも、今年はオリンピックイヤー。4大大会に五輪を加えた5大会全てで、同じ年に優勝する「ゴールデンスラム」これを今までに達成したのは、男女通じて1988年のシュテフィ・グラフ、ただ一人(ソウル五輪金メダル)。このソウル五輪はプロテニスプレイヤーの参加が解禁された初めての大会でもあった。こんなタイミングに最高のコンディションで臨むことになるというのは、ジョコビッチにも何か運命的なものを感じざるを得ない。赤土のコートに大の字になり、「本当に特別な瞬間だ。これまでのキャリアで最も感動する瞬間かも知れない」と歓喜をあらわにした絶対王者。しかし、ひょっとしたら、今年は更に至上の栄光の瞬間が待っている可能性も高いように思える。
この日、男子・女子ともに最新の世界ランキングが発表され、上位56人にリオ五輪の出場権が与えられた。日本からは前回のロンドンに続き、錦織圭がオリンピックの舞台に挑む。果たしてジョコビッチのビクトリー・ロードにストップをかけることは出来るのだろうか?
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“暁(あかつき)”に立つ史上最強の戦士たち(6月8日)
「AKATSUKI FIVE」をご存じだろうか?昨年9月のオリンピック予選で、日本の団体競技では最初にリオへの出場権を獲得した“過去最強“のバスケットボール女子日本代表。その愛称が「アカツキ・ファイブ」である。3大会ぶりの五輪に挑む12人の代表選手たちが6日、都内で発表記者会見に臨んだ。
代表メンバーは全員がオリンピック初出場。キャプテン・吉田亜沙美は「日本らしい速い展開のバスケットは変わらずしっかりアピールしていきたい」と抱負を語る。...
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「AKATSUKI FIVE」をご存じだろうか?昨年9月のオリンピック予選で、日本の団体競技では最初にリオへの出場権を獲得した“過去最強“のバスケットボール女子日本代表。その愛称が「アカツキ・ファイブ」である。3大会ぶりの五輪に挑む12人の代表選手たちが6日、都内で発表記者会見に臨んだ。
代表メンバーは全員がオリンピック初出場。キャプテン・吉田亜沙美は「日本らしい速い展開のバスケットは変わらずしっかりアピールしていきたい」と抱負を語る。チームの大黒柱は日本の女子で唯一ダンクシュートを決める193cm、渡嘉敷来夢だ。JX-ENEOSの8連覇に貢献し、現在は本場アメリカのプロリーグWNBAに参戦中。この日の会見は欠席となったが、挑戦2年目の今季は開幕戦から出場し、5日の本拠地でのゲームでは今季自己最多の15得点を挙げる活躍を見せている。
そして、渡嘉敷と同じJX-ENEOSのパワーフォワード・間宮佑圭にも注目が集まった。高校時代は渡嘉敷とはライバル関係。全国大会では幾度も栄冠にあと一歩のところで阻まれ、悔しい思いをしてきた経験を持つ。「女子バレーボールも五輪の出場を決めたので、同じ団体球技として人気を食われないようにしたい」会見での言葉には強い決意が込められていた。
圧倒的な強さで五輪出場を決めた最終予選も、メディアの扱いはそれほど大きくはなかった。国際大会やOQTが地上波で生中継されるバレーボールとは扱いに差があるのが現状だ。選手たちには胸に期するものはあるだろう。前述の「アカツキ・ファイブ」は、日本バスケットボール協会の川淵三郎会長の肝いりで、この春決まったばかりの新しい称号。日本女子バスケの「夜明け」となるリオでの飛躍を期待しよう。
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