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その手に掴め!最後の“チャンピオンシップ”(10月31日)
J1の2ndステージ第16節。ステージ優勝に王手をかけていた浦和レッズが、ジュビロ磐田に1-0で勝利。公式戦11連勝で昨年1st以来、通算3度目のステージ優勝を決めた。
「とにかく僕たちは体を張って守ることを心がけていました」レッズ不動のDF・槙野智章はそう胸を張る。この試合でも果敢にジュビロ攻撃陣からボールを奪い、決勝点への起点となった。思えば槙野は今年元日、天皇杯決勝で相手のスパイクにより右手を裂傷。...
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J1の2ndステージ第16節。ステージ優勝に王手をかけていた浦和レッズが、ジュビロ磐田に1-0で勝利。公式戦11連勝で昨年1st以来、通算3度目のステージ優勝を決めた。
「とにかく僕たちは体を張って守ることを心がけていました」レッズ不動のDF・槙野智章はそう胸を張る。この試合でも果敢にジュビロ攻撃陣からボールを奪い、決勝点への起点となった。思えば槙野は今年元日、天皇杯決勝で相手のスパイクにより右手を裂傷。手のひらを20針も縫う大けがを負った。チームもあと一歩で賜杯も逃し、ほろ苦いスタートとなった2016シーズンだけに、優勝への熱意は殊更だろう。
さらにチームにとっても大きな出来事が。5月、親会社である三菱自動車工業に燃費不正問題が発覚。三菱自動車は、横浜マリノスの親会社である日産自動車の傘下に入ることが決定し、Jリーグ規約への抵触から永年親しまれた“レッズ”の名称継続の危機も囁かれた。幸いこの10月に三菱自動車側が、浦和レッズ株を三菱重工業などへ一部売却することで、チーム名の存続には光明が見えてきた。選手たちも日本一熱いサポーターたちも、安堵したに違いない。
話を戻すと、レッズは1stステージ優勝の鹿島アントラーズ、年間順位2位以内を確定させている川崎フロンターレとの3チームで11月から行われるチャンピオンシップ(CS)に挑むことになる。16節を終了した時点で浦和の年間勝ち点は「73」でトップ。現在2位の川崎は「72」。両チームは勝ち点差わずか「1」のまま最終節を戦う。年間順位1位のチームは自動的にCS決勝にシードされるため、何としても1位突破を果たしたいところ。2ステージ制は今季で終了することが決まり、最後となる公算のCS。レッズは有終の美を掴めるか?
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競技場建設問題・レガシーコストとその打開策(10月29日)
東京五輪・パラリンピックの会場見直し案について、競技団体側から新たな動きだ。26日、都内で競技団体の代表者らが合同会見を行った。日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長はバレーボール・有明アリーナ会場の見直しに対し、「横浜アリーナを整備して会場にする発想が出てくる事が信じられない」と手厳しく批判した。
日本トップリーグ連携機構は団体球技13リーグの「競技力向上と、運営活性化」を目的とする組織である。...
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東京五輪・パラリンピックの会場見直し案について、競技団体側から新たな動きだ。26日、都内で競技団体の代表者らが合同会見を行った。日本トップリーグ連携機構の川淵三郎会長はバレーボール・有明アリーナ会場の見直しに対し、「横浜アリーナを整備して会場にする発想が出てくる事が信じられない」と手厳しく批判した。
日本トップリーグ連携機構は団体球技13リーグの「競技力向上と、運営活性化」を目的とする組織である。バレーボールのVリーグ、B.LEAGUE、ラグビートップリーグなど主要なアマチュアスポーツのリーグで構成されており、今春Jリーグ機構も加盟を果たした(この日の会見に参加したのは室内球技の6団体)。東京五輪に関してはすでに昨年舛添都知事時代の見直しで、バスケとバドミントン施設の建設が中止になっている。膨張し続ける建設費や、五輪後の“レガシー・コスト”への切り込みは非常に重要である。但し、川淵会長も闇雲に計画の推進を訴えている訳ではない。翌日のTV出演では「小池都知事がコストの事を言うのは価値があると思っている。値段の上がり方が訳がわからない」と、建築費用に対する再検証を訴えた。
もう一つ都政改革本部が指摘するのは採算性の問題。屋内競技のリーグ戦観客数は、最多のVリーグでも1試合平均3000人程度。実は日本のスポーツ市場規模の対GDP比は、欧米よりも小さいのが現状だ。だが、それは裏を返せば、まだまだ市場を拡大できる余地があるという証とも言える。近年、スポーツ観戦する女性の増加で、パイは拡大傾向が続いている。国が目指す「スポーツ立国」実現のためには、もっと競技観戦者を増やしていく努力も重要であろう。都と競技団体は対立するのではなく、連携・協力して、その振興に向けて尽力して欲しい。
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最高級&最高潮の激闘!・決戦の地は再び西へ(10月28日)
史上初めての広島と北海道の対決となった今年の日本シリーズ。ともに地元で熱烈な人気を誇る球団同士。初戦の札幌地区の平均視聴率は40%を超え、広島地区での瞬間最高視聴率は75%近くを記録。その試合内容は熾烈を極めた。
シリーズ直前に黒田博樹の現役引退の発表もあり、日本一奪取へムードは最高潮に達している広島の街。第1戦・第2戦は完全に地元カープのペースで連取。対するファイターズは守備のミスが続き、主砲のバットも火を噴かなかった。...
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史上初めての広島と北海道の対決となった今年の日本シリーズ。ともに地元で熱烈な人気を誇る球団同士。初戦の札幌地区の平均視聴率は40%を超え、広島地区での瞬間最高視聴率は75%近くを記録。その試合内容は熾烈を極めた。
シリーズ直前に黒田博樹の現役引退の発表もあり、日本一奪取へムードは最高潮に達している広島の街。第1戦・第2戦は完全に地元カープのペースで連取。対するファイターズは守備のミスが続き、主砲のバットも火を噴かなかった。
ところが、舞台を札幌に移した第3戦以降は、ファイターズが息を吹き返し、逆転に次ぐ逆転で劇的な連勝を決める。そして2勝2敗で迎えた第5戦。先発は外国人投手として52年ぶりの沢村賞投手となったジョンソン。第1戦に続き完全にハム打線を封じ、カープ1点リードのまま試合は終盤戦へ突入。緒方監督は7回、シーズン同様にジョンソンから今村猛へスイッチ。ところがこの日の今村は下位打線の田中賢介にいきなりストレートのフォアボールで出塁を許してしまう。その後3塁まで進まれると、岡大海の浅い外野フライで田中が思い切ってホームを突き同点に持ち込む。そして1-1のまま迎えた9回裏。ファイターズは今季34Sの守護神・中崎翔太を攻め満塁のチャンス。最後は西川遥輝のサヨナラ満塁ホームランで劇的な勝利をおさめ、日本一に王手をかけた。第2戦までの圧倒的な赤ヘル軍団のイケイケムードが、北の大地で完全に反転した格好になった。これで1日挟み、決戦の地は再び広島に移る。ホームチームの全勝で来た今年の戦い。所謂“内弁慶”シリーズとなっているが、熱狂的な雰囲気のマツダスタジアムで、再び球場の空気はがらりと変わる。果たして、今年最後の勝利の美酒を味わうのはどちらのチームになるのだろうか?
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なでしこリーグ2016・来季への課題と希望(10月27日)
日テレ・ベレーザの2連覇で幕を下ろした今年の女子サッカー・なでしこリーグ。24日に都内のホテルでリーグ年間表彰式が行われた。最優秀選手賞MVPは、先季に引き続きベレーザの阪口夢穂が獲得。「喜びよりも驚きの方が強い」と語る阪口を筆頭に、ベストイレブンも7名までがベレーザの選手だった。FWの田中美南は今季18ゴールをあげ、初の得点王に輝いた。優勝のかかった8日のベガルタ仙台レディース戦でも決勝ゴールを決めるなど、ここ一番での勝負強さが魅力。...
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日テレ・ベレーザの2連覇で幕を下ろした今年の女子サッカー・なでしこリーグ。24日に都内のホテルでリーグ年間表彰式が行われた。最優秀選手賞MVPは、先季に引き続きベレーザの阪口夢穂が獲得。「喜びよりも驚きの方が強い」と語る阪口を筆頭に、ベストイレブンも7名までがベレーザの選手だった。FWの田中美南は今季18ゴールをあげ、初の得点王に輝いた。優勝のかかった8日のベガルタ仙台レディース戦でも決勝ゴールを決めるなど、ここ一番での勝負強さが魅力。代表での活躍が期待される。
その田中と最後まで得点王争いを繰り広げたのが長野パルセイロレディースのエースストライカー・横山久美だ。今季から1部に昇格したパルセイロを3位にまで上り詰めさせた快進撃の立役者といっていい活躍を見せた。パルセイロは超攻撃的なサッカーで長野のサポーターを魅了。観客動員力でもリーグ屈指の集客を誇る。来季もベレーザやINAC神戸レオネッサとともに、リーグを盛り立ててくれることだろう。
一方で、屈辱的な結果に終わったのが岡山湯郷ベル。13連敗という大失速で最下位に低迷。来季の2部リーグへの降格が決まってしまった。キャプテン・宮間あやの退団騒動などもあり、温泉町のおらがチームとして全国から注目を浴びていたクラブはいま正念場に立たされている。
振り返ってみると今年は、リオでのメダルを期待されながらまさかの五輪予選敗退となるなど女子サッカー界は試練の年だった。幸いなことに、なでしこリーグには多くのファンが駆け付け、リーグは盛況のうちに終了することができた。今月はU-17女子ワールドカップでリトルなでしこが準優勝を果たしたという明るい話題もある。なでしこの世界一奪還に向けて、来年は国内の女子サッカー熱を再燃させて貰いたい。
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厚い壁を突破!!U-19の次世代エース候補(10月26日)
「本当にホッとしています。結構プレッシャーもあったので…」試合後、2ゴールを決めたこの日の主役・小川航基は安堵の表情を見せた。
中東バーレーンで行われているAFC・U-19選手権準々決勝・日本vsタジキスタン。グループリーグを2勝1分けで勝ち進んできたU-19サムライブルーは、タジキスタン相手に4-0で快勝。これでFIFA・ U-20ワールドカップ2017への出場が確定した。この試合、小川が重圧を感じたのも無理はない。...
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「本当にホッとしています。結構プレッシャーもあったので…」試合後、2ゴールを決めたこの日の主役・小川航基は安堵の表情を見せた。
中東バーレーンで行われているAFC・U-19選手権準々決勝・日本vsタジキスタン。グループリーグを2勝1分けで勝ち進んできたU-19サムライブルーは、タジキスタン相手に4-0で快勝。これでFIFA・ U-20ワールドカップ2017への出場が確定した。この試合、小川が重圧を感じたのも無理はない。隔年で行われるU-19選手権で、日本は2008年以降すべて準々決勝で敗退。リオ五輪キャプテンの遠藤航、そして現在フル代表で活躍する原口元気や、宇佐美貴史らがこのベスト8の壁の前を突破できずに敗れてきた。今回が「5度目の正直」でのベスト4進出だった。
息つく暇もなく、27日にはベトナムとの準決勝が控える。しかし「次の準決勝、そして決勝でも勝利して必ず優勝したいと思います(小川)」と、FWが力強く宣言した。日本はまだこの大会で優勝したことがない。この若きサムライ達は、ほとんどが国内のチーム所属。すでに何人かはJリーグの試合に出場している者もいるが、小川も今年からジュビロの一員としてデビューを飾った。背番号は前田遼一(現FC東京)がつけていた「18」を引き継いだ。今季の出場試合数は2試合のみだったが、来季以降の大きな飛躍を感じさせてくれる。桐光学園時代、高校サッカー選手権で大きな注目を集めたストライカー。2020年にはU-23に該当する「東京五輪世代」でもある。端正なルックスも相まってスター選手となる素養を感じさせる小川。今回のU-19選手権、そして来年5月に韓国で開催されるU-20W杯での躍動に注目したい。
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