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岡崎、久保、川島が吠えた!完勝ハリルJAPAN(3月29日)
「選手たちを讃えたいと思う」試合終了後、ハリルホジッチ監督はこの2連戦を称賛の言葉で振り返った。W杯アジア最終予選、ホームにタイを迎えての第7戦。現在最下位の相手だが、タイにとってもこのゲームに敗れると最終予選敗退が決まる正念場。決して甘い試合ではなかったが、日本は4-0で圧倒。完勝を果たし、グループリーグの暫定首位に躍り出た。
UAE戦で起用され、1ゴールを決めた今野泰幸が左足小指を骨折。...
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「選手たちを讃えたいと思う」試合終了後、ハリルホジッチ監督はこの2連戦を称賛の言葉で振り返った。W杯アジア最終予選、ホームにタイを迎えての第7戦。現在最下位の相手だが、タイにとってもこのゲームに敗れると最終予選敗退が決まる正念場。決して甘い試合ではなかったが、日本は4-0で圧倒。完勝を果たし、グループリーグの暫定首位に躍り出た。
UAE戦で起用され、1ゴールを決めた今野泰幸が左足小指を骨折。終盤の接触プレーで膝を痛め途中交代した大迫勇也の状態も予想以上に悪く、両名共に欠場となったこの一戦。先発で1トップを任された岡崎慎司は19分に久保裕也からのクロスに頭で合わせ、9か月ぶりのゴールを決めた。これで釜本邦茂・三浦知良に次ぐ3人目の代表通算50得点の到達者となった。
さらに久保が1ゴール2アシストの大活躍。香川、吉田もゴールを決め4得点を上げたハリルJAPAN。だが、この日最も観衆を沸かせたのは、後半40分過ぎの川島永嗣がPKを好セーブした瞬間だろう。得失点差を考えるとこの2試合を完封したことの意味は非常に大きい。
一方でUAE戦同様、守備面には課題が露呈した。特に中盤以降に不安を感じる。この試合でも頻発したバックラインでのパスミスは格上相手との対戦では命取りだろう。PKを献上した一連のプレーは反省すべき不用意さだった。ここは大胆な修正が入ることを期待したい部分だ。故障者の代役が大きな役割を果たしたこの2連戦。今後の試合でも、今回の長谷部の欠場のように直前でキープレーヤーを欠く可能性はある。残り3戦、不断の覚悟をもって臨んでほしい。
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新横綱・稀勢の里、土俵への執念と綱の責任(3月28日)
「すみません、今回は泣かないと決めたんですけど…見苦しい姿をお見せして申し訳ない」熱い涙で男泣きの稀勢の里。大相撲大阪場所は予想しなかったような形で感動のフィナーレを迎えた。日馬富士戦で土俵下に転落した際に左上腕部を打ち付け、救急車で搬送された新横綱・稀勢の里。誰もが休場を覚悟したなか強行出場すると、星一つの差で追っていた照ノ富士を本割と優勝決定戦で連破して大逆転優勝を決めた。
千秋楽の取組前には、稀勢の里応援団を自認する解説者の北の富士勝昭氏でさえ「休むべきだった」と苦言を呈した程の大きな怪我。...
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「すみません、今回は泣かないと決めたんですけど…見苦しい姿をお見せして申し訳ない」熱い涙で男泣きの稀勢の里。大相撲大阪場所は予想しなかったような形で感動のフィナーレを迎えた。日馬富士戦で土俵下に転落した際に左上腕部を打ち付け、救急車で搬送された新横綱・稀勢の里。誰もが休場を覚悟したなか強行出場すると、星一つの差で追っていた照ノ富士を本割と優勝決定戦で連破して大逆転優勝を決めた。
千秋楽の取組前には、稀勢の里応援団を自認する解説者の北の富士勝昭氏でさえ「休むべきだった」と苦言を呈した程の大きな怪我。テーピングの下には隠し切れない真っ黒な内出血の痕が覗いていた。得意の左四つの体勢で体を密着できない稀勢の里は、「足腰は動かせる」と右半身での相撲を選択。本割では今場所何度か見せていた回り込みながらの突き落とし。そして、決定戦は普段とは逆の右からの小手投げで、起死回生の白星を掴んだ。これ以外ない、という僅かに残された勝機をもぎ取っての賜杯だった。
一方の敗れた照ノ富士。十四日目・琴奨菊戦での立ち合い変化には、大阪の観客から容赦ない罵声が浴びせられた。だが、以前から両膝に大きな故障を抱える照ノ富士は、前日の取組で再びその古傷を痛めており、それ故の注文相撲であった。彼もまた稀勢の里同様、痛みに耐えての土俵だったのだ。千秋楽、相手への圧倒的な声援の中での相撲は、精神的にさぞ厳しかったことだろう。その強き心を讃えたい。怪我にも挫けず真っ向勝負で臨んだ二人の相撲だったからこそ、感動を呼ぶ決着になったのは間違いないのだから。素晴らしい敢闘精神溢れる土俵を務めてくれた両者に惜しみない賛辞を送ろう。
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WBCでWヒーロー誕生・小林誠司と千賀滉大(3月27日)
23日、アメリカでの激闘を終えたWBCの侍戦士たちが帰国した。世界一奪還こそ果たせなかったものの、四大会連続のベスト4は日本のみ。その実力を示せたことは誇っていいだろう。成田空港には300人ものファンが出迎え、温かい労いの言葉を送っていた。選手たちは調整の難しい時季にトップギアに入れて戦い抜いてくれた。秋山翔吾は強化試合で右足指を骨折したまま戦い抜いた。中田翔も腰痛に苦しみながら最後まで主軸を務め続けたのは立派だった。...
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23日、アメリカでの激闘を終えたWBCの侍戦士たちが帰国した。世界一奪還こそ果たせなかったものの、四大会連続のベスト4は日本のみ。その実力を示せたことは誇っていいだろう。成田空港には300人ものファンが出迎え、温かい労いの言葉を送っていた。選手たちは調整の難しい時季にトップギアに入れて戦い抜いてくれた。秋山翔吾は強化試合で右足指を骨折したまま戦い抜いた。中田翔も腰痛に苦しみながら最後まで主軸を務め続けたのは立派だった。
すでにプロ野球の開幕は一週間後に迫っている。所属チームに戻った選手たちは休む間もなく残り僅かのオープン戦に出場して、最後の調整を図った。WBC全試合でスタメンマスクを被ったジャイアンツの小林誠司は25日、東京ドームでの試合に途中出場した。大歓声に迎えられた小林は、ルーキーの池田駿を好リード。現在オープン戦最下位のチームに7試合ぶりの勝利をもたらした。大ブレイクを果たしたWBCでの日々を「強い気持ちを持って出来たことは自分のプラスになっていると思う」と振り返る28歳。今シーズンの更なる飛躍が期待される。
今回のWBCで最も株を上げたのはこの小林ともう一人、抜群のピッチングを世界に披露したホークスの千賀滉大だろう。防御率0.82、奪三振16は大会トップタイ。日本からは唯一大会ベストナインに選ばれた。育成出身の苦労人が世界最高峰の舞台で輝いたのだ。「もう一つ壁を越えなきゃいけないという事を教えてくれた」と語り、得るものは多かった。泥臭くも地道な努力を重ねてきた男たち。彼らにスポットライトが当たったことは、日本球界にとって今大会最大の収穫だったといえるかもしれない。
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UAEを圧倒!久保裕也の激情と川島永嗣の冷静(3月25日)
2つの出場枠を争うロシアW杯アジア最終予選。日本の第6戦は指揮官の賭けが見事に成功した。敵地アルアインで行われた日本vsUAE。最終予選初戦で、まさかのホーム敗戦を喫した因縁の相手に対し、日本代表・ハリルホジッチ監督は、前回の対戦で唯一ゴールを挙げている本田圭佑を先発から外した。前線には久保裕也・大迫勇也ら好調のFWを起用。直前のリーグ戦での負傷により離脱した中盤の要・長谷部誠の代役は、久々の招集となった今野泰幸が入った。...
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2つの出場枠を争うロシアW杯アジア最終予選。日本の第6戦は指揮官の賭けが見事に成功した。敵地アルアインで行われた日本vsUAE。最終予選初戦で、まさかのホーム敗戦を喫した因縁の相手に対し、日本代表・ハリルホジッチ監督は、前回の対戦で唯一ゴールを挙げている本田圭佑を先発から外した。前線には久保裕也・大迫勇也ら好調のFWを起用。直前のリーグ戦での負傷により離脱した中盤の要・長谷部誠の代役は、久々の招集となった今野泰幸が入った。
ここまで勝ち点10で3位の日本。4位・UAEに敗れれば、出場が非常に厳しくなる一戦。その重圧を感じさせず、激しく敵陣に斬り込んでいったのは久保だった。ニアサイドを抜きワンタッチでUAEゴールを突き破る技ありシュート。リーグ戦5ゴールの絶好調男が、代表初得点を決めた。さらに後半6分には久保からのロングパスを、今野がGKの股を抜く追加点。ハリル監督の起用が面白いように的中していく。
一方で、守備ではDF陣が崩される場面が幾度も生じた。その危機を救ったのは、今回の最終予選では初めて守護神を任された川島永嗣。先制後の前半19分、相手のシュートを片足一本で好セーブ。ここで同点に追いつかれていたら試合の行方は全く分からなかっただろう。今シーズン所属チームでの公式戦出場が1試合に留まっていた男が、大一番でビッグプレーを見せてくれた。さらに長谷部からキャプテンマークを引き継いだ吉田麻也が、再三ピンチの芽を摘んだ働きも見逃せない。これで日本は勝ち点で首位サウジに並んだ。若手とベテランの絶妙の相乗効果。日本代表にとってこの日のゲームは、大きなターニングポイントになるかもしれない。
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13日目注目の大一番・日馬富士vs稀勢の里(3月24日)
小兵力士が巨漢力士を相手に対戦するのは、階級別がない大相撲ならではの醍醐味といえる。今場所新入幕を果たした宇良や、幕内最軽量の石浦が、自分より遥かに大きい相手を土俵に這わす姿は実に痛快なものだ。相撲ファンの人気もうなぎのぼりで、二人には館内から横綱に匹敵するほどの大声援も飛んでいる。
昨年、大相撲の幕内力士の平均体重は過去最高を更新し、166㎏超に達した。現在の成人日本人の平均体重はおよそ64㎏と言われているから、土俵上で力士が対戦すると、大人5人が乗っているのと同じ重量になる計算になる。...
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小兵力士が巨漢力士を相手に対戦するのは、階級別がない大相撲ならではの醍醐味といえる。今場所新入幕を果たした宇良や、幕内最軽量の石浦が、自分より遥かに大きい相手を土俵に這わす姿は実に痛快なものだ。相撲ファンの人気もうなぎのぼりで、二人には館内から横綱に匹敵するほどの大声援も飛んでいる。
昨年、大相撲の幕内力士の平均体重は過去最高を更新し、166㎏超に達した。現在の成人日本人の平均体重はおよそ64㎏と言われているから、土俵上で力士が対戦すると、大人5人が乗っているのと同じ重量になる計算になる。外国人力士も増えた現在、軽量の力士が戦い抜くことは容易なことではない。
そんななか、幕内で3番目の軽量(137kg)ながら横綱を張っているのが日馬富士だ。休場明けの今場所は序盤で2敗を喫し、優勝争いからは出遅れている。また中日までは土俵際まで押し込まれて、いなしたり叩いたりする際どい白星が続いた。だが、後半戦に入ると前まわしを取って一気に攻める本来のスピード相撲が復活。遠藤、御嶽海といった成長株を相手に完勝すると、12日目には絶好調の関脇・高安と対戦。速攻で左足を抱えると、お手本のような「小股すくい」で土俵下へ豪快に投げ捨てた。
初場所での休場原因となった右足の負傷や、古傷の右肘などサポーターが痛々しい日馬富士。眼窩内壁骨折もあり、まさに満身創痍で土俵を務めている。13日目はいよいよ結びの一番で12連勝中の新横綱・稀勢の里との対戦。復調した先輩横綱が、昇進場所で連覇を目指す新横綱の前に立ちはだかる。今日の一番は注目だ。
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