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アクシデントを乗り越え…鳥谷敬の覇気麗しく(5月26日)
球場全体に衝撃が走った。伝統の一戦が行われていた甲子園が、異様な雰囲気に包まれていく。24日のタイガースvsジャイアンツ戦で、危険球による退場処分が発生。顔面への直撃を喰らったのは、2000本安打まであと87本と迫っているタイガースの鳥谷敬だった。
試合はタイガース・能見篤史とジャイアンツ・吉川光夫、両先発の投げ合い。特に吉川は猛虎打線に4回まで塁を踏ませない好投を見せていた。アクシデントが発生したのは5回裏。...
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球場全体に衝撃が走った。伝統の一戦が行われていた甲子園が、異様な雰囲気に包まれていく。24日のタイガースvsジャイアンツ戦で、危険球による退場処分が発生。顔面への直撃を喰らったのは、2000本安打まであと87本と迫っているタイガースの鳥谷敬だった。
試合はタイガース・能見篤史とジャイアンツ・吉川光夫、両先発の投げ合い。特に吉川は猛虎打線に4回まで塁を踏ませない好投を見せていた。アクシデントが発生したのは5回裏。タイガースが1死三塁と先制のチャンスをつかんだ場面で、打席に立った鳥谷に対し、吉川の144キロの直球がすっぽ抜け、顔面を直撃してしまう。倒れたまま動かない鳥谷。ようやく立ち上がったものの鼻からは鮮血が滴り落ちた。
鳥谷は歴代2位の1794試合連続出場を記録中。病院に直行し診察を受けた結果、鼻骨骨折と判明した。通常であれば安静が必要な大けが。頭部へのダメージは深刻な後遺症が残る恐れもある。翌日の欠場が危ぶまれたが、金本監督は登録抹消せず経過を見守る判断を下した。
監督の心を動かしたのは「試合には出れます」という鳥谷の直訴。現役時代、金本監督は連続試合フルイニング出場の世界記録を樹立したことで知られる。自身も手首への死球で骨折の重傷を負いながらもフルイニング出場を続け、片腕でマルチ安打を放った逸話の持ち主だ。誰より鳥谷の記録への執念を理解していたことだろう。鳥谷は翌25日の試合にフェースガード着用で代打出場。凡退こそしたものの、球場からは熱烈な声援が送られた。その闘志溢れる姿はチームの連敗を止める原動力となったのだった。
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Jの魂をアジアに示せ・レッズ、アントラーズ、フロンターレ(5月25日)
サッカーのアジアチャンピオンズリーグ決勝トーナメントが開幕した。8つのグループリーグの激闘を経て勝ち上がってきた上位2チームがトーナメント戦に挑む。Jリーグ勢の先陣を切って23日、鹿島アントラーズと川崎フロンターレが敵地に乗り込み1回戦を戦った。
先季のJリーグ王者アントラーズは、一昨年の中国リーグ王者・広州恒大と対戦。試合は広州に押され気味な展開が続き、後半30分にコーナーキックからブラジル代表・パウリーニョに先制ゴールを許した。...
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サッカーのアジアチャンピオンズリーグ決勝トーナメントが開幕した。8つのグループリーグの激闘を経て勝ち上がってきた上位2チームがトーナメント戦に挑む。Jリーグ勢の先陣を切って23日、鹿島アントラーズと川崎フロンターレが敵地に乗り込み1回戦を戦った。
先季のJリーグ王者アントラーズは、一昨年の中国リーグ王者・広州恒大と対戦。試合は広州に押され気味な展開が続き、後半30分にコーナーキックからブラジル代表・パウリーニョに先制ゴールを許した。結局これが決勝点となり0-1で試合終了。Jリーグの公式戦でも連敗中と、このところ波に乗れていないアントラーズイレブン。試合後、空港で帰国便が雷雨によって足止めを食らい、選手たちは2時間も機内で待たされるというアクシデントにも見舞われた。これがACLの厳しさ。次戦はホームで30日に広州を迎え撃つこととなる。
川崎フロンターレはタイ王者のムアントンユナイテッドと対戦。こちらも先制点を許したものの3点を取り返し、アウェーでの逆転勝ちでベスト8進出へ大きく前進した。リーグ戦でも3連勝中の好調さを如何なく発揮したといえる。
24日には浦和レッズが登場。韓国Kリーグから唯一決勝トーナメントに勝ち進んでいる済州ユナイテッドFCと敵地で対戦したが、0―2で惜敗した。31日に再びホームでの第2戦を戦うが、2点差以上での勝利が必要な苦しい状況になってしまった。
決勝トーナメントに3チーム進出させているのは中国とイランと並び日本が最多だ。3チーム揃ってベスト8へ進出し、意地を見せてほしい。
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白鵬と日馬富士の優勝争い・一方稀勢の里は…(5月24日)
いよいよ終盤戦に突入した大相撲夏場所。全勝で優勝争いのトップを行くのは白鵬と日馬富士、二人の横綱だ。
十日目の取組で先に土俵に上がったのは日馬富士。前日は元気者の玉鷲を寄り切った際に土俵下に転落。足をしたたかに打ち付け、右足を気にする素振りを見せて花道を下がった。痛めたのは右足親指とのことで心配されたが、一気呵成の速攻相撲は健在。稀勢の里を破った栃煌山を難なく下し、無傷の10連勝を決めた。...
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いよいよ終盤戦に突入した大相撲夏場所。全勝で優勝争いのトップを行くのは白鵬と日馬富士、二人の横綱だ。
十日目の取組で先に土俵に上がったのは日馬富士。前日は元気者の玉鷲を寄り切った際に土俵下に転落。足をしたたかに打ち付け、右足を気にする素振りを見せて花道を下がった。痛めたのは右足親指とのことで心配されたが、一気呵成の速攻相撲は健在。稀勢の里を破った栃煌山を難なく下し、無傷の10連勝を決めた。「余計なことは考えないというか、考える余裕もない」と語る日馬富士。このところ満身創痍で不本意な成績が続いたが、勢いに乗ると爆発的な強さを発揮する。今場所は2場所連続全勝優勝を飾ったころの、速く鋭い攻めが戻ってきたようだ。
一方の白鵬も絶好調。十日目の相手は今場所大関獲りを狙う高安。前回の対戦では苦杯を舐めさせられた難敵に、白鵬は立ち合いで右の強烈な張り手を繰り出し、右に回り込む。相手にまわしを与えず、頭をつけて十分な体勢に持ち込むと、そのまま寄り倒した。高安に相撲を取らせない万全の相撲だった。結びの一番を終えて支度部屋に戻った横綱は満足感を露わにした。「自分の役目を果たした。それで(高安には)出直してこいというね」横綱になって初めて5場所続けて賜杯を逃した。今場所にかける思いは誰より強い筈。白鵬、日馬富士は両横綱の直接対決まで、互いに連勝を伸ばせるだろうか?
そして心配なのは連日厳しい土俵が続くもう一人の横綱・稀勢の里。この日も琴奨菊に敗れ、四敗目。怪我の状況は相当深刻な様子だ。この先を考えると休場する勇気も必要かもしれない。
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W超新星!!・19歳小川航基と15歳久保建英(5月23日)
「この勝利は大きいです。でも、今から切り替えて次の試合に向かっていかないといけない(小川航基)」次世代のエースは表情を引き締めた。20日開幕したFIFA・U-20ワールドカップ韓国2017。5大会10年ぶりに本大会出場を果たした日本は、強豪・南アフリカとの初戦を2-1の逆転勝ちで快勝した。
試合開始早々の前半7分に、先制を許した日本。その後、幾度もチャンスを作るが、マウスに嫌われ、なかなか南アの堅い守備をこじ開けることができない。...
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「この勝利は大きいです。でも、今から切り替えて次の試合に向かっていかないといけない(小川航基)」次世代のエースは表情を引き締めた。20日開幕したFIFA・U-20ワールドカップ韓国2017。5大会10年ぶりに本大会出場を果たした日本は、強豪・南アフリカとの初戦を2-1の逆転勝ちで快勝した。
試合開始早々の前半7分に、先制を許した日本。その後、幾度もチャンスを作るが、マウスに嫌われ、なかなか南アの堅い守備をこじ開けることができない。しかし、1点ビハインドの後半開始2分に、FW小川航基(ジュビロ磐田)が、左サイドからのボールを上手くねじ込んで同点に追いついた。事前合宿から好調で、ゴールを量産していたが「ニアに飛び込めて良かった」ときっちりエースの仕事を果たしてみせた。
そして後半開始後、日本の一人目の交代は”2世代飛び級“で代表入りした注目の15歳・久保建英だった。久保の投入で流れを変えた日本に26分過ぎ、この試合最大の見せ場がやってくる。ゴール前でボールを受けた久保は堂安律に絶妙なアシスト。堂安のシュートがゴールに突き刺さり、見事勝ち越しに成功した。
この時、久保の視線は右サイドの小川に向いていた。南アDF陣が警戒するなか、久保は堂安にノールックパス。決勝点を演出したのだった。試合後「チーム一丸となって初戦勝利で飾れたことは大きいと思う」と振り返る様も、試合と同じく落ち着き払い、熟練ささえ漂わせていた。
決勝進出に向けて好発進の日本。次戦は初戦でイタリアを破ったウルグアイだ。健闘を祈ろう。
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不可解判定?・村田諒太、幻の世界ベルト奪取(5月22日)
「ちょっと僕には理解できないですね…」ゲスト解説のV12世界王者・山中慎介も思わず絶句した。有明コロシアムで2夜にわたって行われたボクシング5大世界戦。初日のメインイベント・WBA世界ミドル級王座決定戦で、ベルトに初挑戦した村田諒太が判定で敗れた。ジャッジが読み上げられた瞬間、館内には何とも言えぬ異様な空気が満ちた。誰もがロンドン五輪金メダリストの戴冠を予想していたからだろう。
4Rにダウンを奪った村田。...
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「ちょっと僕には理解できないですね…」ゲスト解説のV12世界王者・山中慎介も思わず絶句した。有明コロシアムで2夜にわたって行われたボクシング5大世界戦。初日のメインイベント・WBA世界ミドル級王座決定戦で、ベルトに初挑戦した村田諒太が判定で敗れた。ジャッジが読み上げられた瞬間、館内には何とも言えぬ異様な空気が満ちた。誰もがロンドン五輪金メダリストの戴冠を予想していたからだろう。
4Rにダウンを奪った村田。伝家の宝刀・右ストレートが、同級1位のアッサン・エンダムを追い詰めていく。更に7Rには右一発でコーナーまで弾き飛ばした。ガードを固めながら、じりじりとプレッシャーをかけていく村田に対し、エンダムは足を使って距離をとる作戦に出る。12R終了のゴングを聞いた瞬間、村田の顔には笑みが零れた。この日、WBC・Lフライ級・拳四朗、WBCフライ級・比嘉大吾は共にベルトを奪取。村田自身も勝利を確信していたのだろうか。だが、結果は1-2のスプリットデシジョン。2人の審判はジャブを繰り出し続けたエンダムの手数の多さに軍配を上げたのだった。
この判定に所属の帝拳プロモーションをはじめ、関係者が怒りを露わにするなか、村田は「納得せざるを得ない。判定に繋がらなかったので仕方ない」と冷静に敗戦を受け止めた。WBAのメンドサ会長はツイッターで、「村田の勝ち」と評したうえで「全ての日本のボクシングファンにお詫びする」と異例の謝罪。両者の再戦の意向を示したが、まだ流動的だ。ジャッジはともかくあの圧倒的な右ストレートの迫力には文句のつけようがない。再びリングでその雄姿を見せて欲しいが…。今はそっと状況を見守りたい。
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