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逆境から存在感アピール・前田健太とイチロー(6月29日)
久々のマエケンらしいマウンドだった。28日、大リーグ・ドジャースの前田健太がエンジェルス戦に先発。伸びのあるストレートに制球も冴え、7回無失点の好投。今季6勝目を挙げた。
開幕以降なかなか調子が上がらなかった前田。勝ち星こそ5勝を挙げていたが、防御率は4点台と低迷していた。ついに今月4日を最後に先発ローテーションから外され、中継ぎへと降格されてしまう。前田は典型的な先発型のピッチャーである。...
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久々のマエケンらしいマウンドだった。28日、大リーグ・ドジャースの前田健太がエンジェルス戦に先発。伸びのあるストレートに制球も冴え、7回無失点の好投。今季6勝目を挙げた。
開幕以降なかなか調子が上がらなかった前田。勝ち星こそ5勝を挙げていたが、防御率は4点台と低迷していた。ついに今月4日を最後に先発ローテーションから外され、中継ぎへと降格されてしまう。前田は典型的な先発型のピッチャーである。日本球界時代、カープのエースとして沢村賞を2度獲得。2010年からの3年間は200イニングを超えるリーグトップの投球回数を誇った。それが、今季は序盤に失点を重ね、先発の責任を全うすることができない。特に初回に打ち込まれてしまい、実に12失点を喫していた。中継ぎへの降格はやむなしといったところだろう。それでも前田は辛抱強く慣れないリリーフで結果を出し続け、復調を図っていった。そして20連戦の長丁場のさなか、先発の一角B・マッカーシーが故障者リスト入り。前田に再び先発の機会が回ってきたのだった。この日も初回に安打を許したものの、後続を断ちリズムに乗った。先発ローテーションに復帰かどうかは未定だが、ロバーツ監督の期待に応えることが出来たのではないだろうか。
さらにもう一人、本来の姿とは異なる起用で自分の役割をこなし続けているのがマーリンズのイチローだ。今季はスタメンから外れ、代打起用がメイン。28日のメッツ戦でも代打で出場し、見事タイムリーを放った。今季代打安打数12本は両リーグ通じて単独トップである。マエケンとイチロー、ともに輝かしい実績を誇る2人の男が、いま逆境のなかで輝いている。
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大谷翔平、完全復活に向けて…夢の球宴迫る(6月28日)
リーグでの戦いが再開したプロ野球。7月14・15日に行われるオールスターゲームのファン投票結果が発表された。最多得票は昨季に続いてソフトバンクホークスの柳田悠岐。ホークスからは12球団最多の5名が選出されている。
球団別にみると続いて多いのがタイガースの4名。捕手の梅野隆太郎、中継ぎのマルコス・マテオはともに初選出。 糸井嘉男はパ・リーグ時代から通算して最多となる9度目のオールスターだ。セ・リーグの首位を快走するカープ、前半戦好調のライオンズはともに3名が選ばれた。...
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リーグでの戦いが再開したプロ野球。7月14・15日に行われるオールスターゲームのファン投票結果が発表された。最多得票は昨季に続いてソフトバンクホークスの柳田悠岐。ホークスからは12球団最多の5名が選出されている。
球団別にみると続いて多いのがタイガースの4名。捕手の梅野隆太郎、中継ぎのマルコス・マテオはともに初選出。 糸井嘉男はパ・リーグ時代から通算して最多となる9度目のオールスターだ。セ・リーグの首位を快走するカープ、前半戦好調のライオンズはともに3名が選ばれた。一方で、バファローズ、マリーンズ、ドラゴンズ、スワローズの選手の名前はなし。今シーズンの成績を反映する形となっている。
そんななか注目を集めたのがファイターズ・大谷翔平の指名打者での1位獲得だ。開幕直後に左太もも裏の肉離れで長期離脱を余儀なくされた大谷。「選んでいただいたということはすごく光栄だと思っています」としたうえで、「どうなるか自分でもわからないのでこれから次第」と複雑な心境を窺わせた。4日前に一軍合流したものの、球宴出場には複雑な思いがあるだろう。
今季の出場は8試合のみ。打席数は32で、「10試合または20打席以上」という出場条件はクリアしているが、一部からは選出を疑問視する厳しい声もあるようだ。だが、今季オフMLB移籍が確実視されるなか、最後の雄姿を見たいというファンの思いは強かった。27日の試合で8回に代打で登場した大谷。結果はスイングアウトの三振だったが「思ったよりもついていけました」との自己評価を下した。是非今年の球宴でも、大谷伝説を残していってほしい。
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名古屋場所番付発表・新大関高安ほか注目力士(6月27日)
「上を目指すのであれば、優勝が必然的になってくる訳ですから。全勝したいと思ってます」来月9日に初日の大相撲名古屋場所。新番付が発表され、新大関となった高安が意気込みを語った。四横綱・三大関の豪華な顔ぶれが名を連ねる番付表。場所の見どころを確認しておこう。
高安は初土俵から73場所目での大関昇進。報道陣からのインタビューでは「嬉しい気持ちと責任の重さと。いろいろな思いがある」と、若干緊張も見せた。...
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「上を目指すのであれば、優勝が必然的になってくる訳ですから。全勝したいと思ってます」来月9日に初日の大相撲名古屋場所。新番付が発表され、新大関となった高安が意気込みを語った。四横綱・三大関の豪華な顔ぶれが名を連ねる番付表。場所の見どころを確認しておこう。
高安は初土俵から73場所目での大関昇進。報道陣からのインタビューでは「嬉しい気持ちと責任の重さと。いろいろな思いがある」と、若干緊張も見せた。昇進前の三場所で合計35勝は立派な数字だが、大関にとって二桁勝利は最低限のノルマだ。先場所は慎重になったせいか引きながらの勝ち星も目についた。名古屋では是非とも持ち前の前に出る相撲で優勝争いを演じ、綱取りへの足掛かりを作っていって欲しい。
先場所復活優勝を遂げた白鵬にとっても記念すべき場所になる。あらゆる記録を塗り替えてきた大横綱に、最後に残された通算勝ち星最多記録1047勝の更新。順調にいけば11日に並ぶことになるが、記録更新はなるだろうか?
優勝争いは白鵬を筆頭に、復活をかける稀勢の里のほか、存在感を見せたい日馬富士、鶴竜の横綱陣を軸に展開するだろう。高安ら三大関に自己最高位の関脇に昇進した御嶽海、実力者・玉鷲も賜杯レースに絡んでくる可能性はある。だが、高温多湿な気候で体調管理が難しい名古屋場所は上位陣に波乱が起きやすい。これまで平幕優勝が最も多いのもこの名古屋。意外なダークホースが台風の目になるかもしれない。前頭筆頭・若手のホープ貴景勝や、アクロバティックな土俵で大人気の宇良も横綱と対戦する位置まで上ってきた。熱戦への期待が膨らむ。
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サニブラウン圧巻の走り・100&200m二冠達成(6月26日)
「自分自身、正直すごく驚いてますし嬉しいですね」連夜の優勝インタビューで、18歳の俊英は落ち着いた口調で心境を語った。そのフォーム同様に紡ぎ出される美しい言葉が好印象だ。
週末に開かれた陸上日本選手権。「日本人選手初の9秒台なるか?」と熱い注目を集めた100m決勝。すでに追い風参考記録では10秒の壁を破っている桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥に加え、今月10日に9秒94を記録した21歳の多田修平(関学大)が急浮上。...
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「自分自身、正直すごく驚いてますし嬉しいですね」連夜の優勝インタビューで、18歳の俊英は落ち着いた口調で心境を語った。そのフォーム同様に紡ぎ出される美しい言葉が好印象だ。
週末に開かれた陸上日本選手権。「日本人選手初の9秒台なるか?」と熱い注目を集めた100m決勝。すでに追い風参考記録では10秒の壁を破っている桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥に加え、今月10日に9秒94を記録した21歳の多田修平(関学大)が急浮上。その大混戦のレースを制したのはサニブラウン・アブデル・ハキームだった。予選で全体1位の10秒06をマークしたサニブラウン。決勝でも序盤からトップに立つと力強い走りで10秒05をマーク。伏兵が圧倒的な力を示して、世界選手権への切符を勝ち取った。
「9秒台をお見せすることはできなかったけど、また練習ですかね」その言葉には風格すら感じさせる。2年前の15歳の時に世界ユース選手権に出場。200mではあのウサイン・ボルトの持つ大会記録を超え、世界を驚かせた。だがその後、右脚の不調でリオ五輪は代表漏れ。ケンブリッジや桐生らがリレーで銀メダルを獲得し脚光を浴びるなか、地道にリハビリを積んで復活した。翌日の200mも自己新記録で制し、末続慎吾以来14年ぶりの二冠達成となった。
身長は188cmと他の日本人スプリンターの中で群を抜く。ボルトがそうであるように、その大きなストライドは他のライバル達に対するアドバンテージと言える(桐生175cm、ケンブリッジ180cm)。再びフロントランナーとなった彼の走りから目が離せなくなりそうだ。
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ダルビッシュvs田中将大、珠玉の名勝負再び(6月25日)
名勝負数え歌がアメリカで再開だ。テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有とニューヨーク・ヤンキースの田中将大がメジャーのマウンドで初めて相対した。「(田中のことは)意識せず、普通に投げたし、向こうのピッチングはちゃんと見ていないが、お互いが引き立てあっていいピッチングができたという感じがあったのかなと」7回を投げわずかに被安打2、奪三振10で無失点に抑えたダルビッシュ。この日は無四球と安定感ある制球。...
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名勝負数え歌がアメリカで再開だ。テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有とニューヨーク・ヤンキースの田中将大がメジャーのマウンドで初めて相対した。「(田中のことは)意識せず、普通に投げたし、向こうのピッチングはちゃんと見ていないが、お互いが引き立てあっていいピッチングができたという感じがあったのかなと」7回を投げわずかに被安打2、奪三振10で無失点に抑えたダルビッシュ。この日は無四球と安定感ある制球。スローカーブを交えた変化球が冴えまくった。
一方の田中も「相手がダルビッシュさんだというのは頭にありましたけど、試合に入れば対戦するのはバッターなので」と、あくまでピッチングに集中。ダルビッシュを上回る8回まで投げ抜き、被安打3の9奪三振。スライダー、スプリットともに切れ味が復活。うまくボール球を振らせ、レンジャーズ打線を手玉に取った。
今季の勝ち星はここまでダル6勝、田中の5勝だが、防御率はダルの3.12に対し、田中は5.74と不本意な数字。特に被本塁打が急増(21本)しており、突如崩れるケースが目立つ。この試合まで6連敗中とまさに正念場での先発だった。
ダル最後の日本でのシーズンだった2011年7月20日に東京ドームで投げ合って以来の対決。とは言え、とても感傷的になるような余裕はなかっただろう。日本での対決はダル2勝、田中1勝。日本のラスト対決で田中は、中盤につかまり負け投手となった。この時はやや力みが見られ、ダルの貫録勝ちといった印象だったが、今回はがっぷり四つの堂々の投手戦を披露してくれた。ここからの巻き返しとともに、珠玉の名勝負の続きをまた見せてもらいたい。
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