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故障明けで挑む全英・錦織圭&遅咲き杉田祐一(7月5日)
今年もウィンブルドンの季節がやってきた。日本のエース錦織圭(世界ランク9位)は第9シード。悲願の4大大会初制覇へ挑む。先月22日のゲリー・ウェバー・オープンでは、2回戦で左臀部を痛めて途中棄権。大会後は静養しリハビリに努めてきた。本人は報道陣に対し「多少の不安はあるが、ほぼ治ってきているので大丈夫」回復ぶりをアピール。本番で使われるコートで実戦練習を行い、入念な調整を行った。
1回戦の相手は初顔のM・チェッキナート(イタリア)。...
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今年もウィンブルドンの季節がやってきた。日本のエース錦織圭(世界ランク9位)は第9シード。悲願の4大大会初制覇へ挑む。先月22日のゲリー・ウェバー・オープンでは、2回戦で左臀部を痛めて途中棄権。大会後は静養しリハビリに努めてきた。本人は報道陣に対し「多少の不安はあるが、ほぼ治ってきているので大丈夫」回復ぶりをアピール。本番で使われるコートで実戦練習を行い、入念な調整を行った。
1回戦の相手は初顔のM・チェッキナート(イタリア)。錦織は不安説を一蹴する軽快な動きで、相手を翻弄。自己最短となるわずか1時間12分でストレート勝ち。6年連続で全英初戦を突破した。試合後、「最初から最後まで良かった」と、好調なスタートを自ら評した。四大大会で唯一、芝のコートとなるウィンブルドン。全仏、全米、全豪ともベスト8以上の実績を持つ錦織だが、ウィンブルドンだけはまだ16強が最高。球足の速いグラスコートをやや苦手としている。今大会では初日に第5シードのワウリンカが1回戦で敗れる波乱も。フェデラー、ナダルらが復活し、益々厳しい優勝争いが予想されるが、どこまで快進撃を見せてくれるだろうか。
一方で、日本テニス界に嬉しいニュースも飛び込んできた。錦織より1歳年上の杉田祐一が、トルコで行われていたアンタルヤ・オープンでツアー初優勝。松岡修造、錦織に続く日本人男子3人目のツアー制覇を達成した。世界ランクも44位となり、松岡を抜いて日本人男子歴代2位に浮上。その余勢を駆って2年ぶりのウィンブルドン初戦に臨む。「苦しい戦いを経験しているから、乗り越えられる自分でいたい(杉田)」自身初の1回戦突破となるか注目だ。
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帰ってきた五郎丸歩・2019に向けてのキックオフ(7月4日)
「これ以上、海外にいるとどうしても難しいなと。もう一度日本で自分を作り直したいなと思って帰ってきました」ラグビー・五郎丸歩が2シーズンぶりに日本に帰ってきた。8年間プレーした古巣・ヤマハ発動機と、プロ選手として契約を交わし3日、記者会見で抱負を述べた。
一昨年のW杯では日本代表の躍進に貢献。大会ベスト15にも選ばれる活躍を見せ、日本国内のラグビーブームの火付け役となった。キックの際に両手を組んで精神統一するルーティンの“五郎丸ポーズ”は流行語にもなり、メディアやCMに引っ張り凧となったのは記憶に新しい。...
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「これ以上、海外にいるとどうしても難しいなと。もう一度日本で自分を作り直したいなと思って帰ってきました」ラグビー・五郎丸歩が2シーズンぶりに日本に帰ってきた。8年間プレーした古巣・ヤマハ発動機と、プロ選手として契約を交わし3日、記者会見で抱負を述べた。
一昨年のW杯では日本代表の躍進に貢献。大会ベスト15にも選ばれる活躍を見せ、日本国内のラグビーブームの火付け役となった。キックの際に両手を組んで精神統一するルーティンの“五郎丸ポーズ”は流行語にもなり、メディアやCMに引っ張り凧となったのは記憶に新しい。その年の11月に、世界最高峰のオーストラリア・スーパーリーグへの挑戦が発表された際には、国内外から多くの期待を集めていた。
だが、海外の戦いでは想像以上にシビアな結果を突き付けられることとなる。所属したレッズでは得意のキックの精度が低下。例のルーティンの際、敵チームのファンから容赦ないブーイングを浴びせられ、集中力を乱されてしまう。ポーズの時間を短縮するなどして対応を図ったが、芳しい成果は出なかった。さらに試合中に肩を脱臼する大けがを負い、手術を受けるアクシデントにも見舞われるなど不運も続いた。昨年3月にはフランスプロリーグ・TOP14のRCトゥーロンに移籍したが、こちらでも出場は数試合に留まり、4月末に退団が決まっていた。
日本代表としてもW杯以降メンバーから外れ、現在のジョセフHC体制では復帰の可能性は厳しい状況だ。「ヤマハ発動機でラグビー人生を終える覚悟で契約した」と覚悟を語る五郎丸。再び日本で輝きを取り戻し、地元開催の2019W杯でその雄姿を見ることはできるだろうか?
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昭和プロ野球黄金時代の名将・上田利治氏逝く(7月3日)
70年代、阪急ブレーブスの黄金期を築いた上田利治氏が亡くなった。“名将”“知将”とはまさしくこの人のためにある言葉だろう。プロ野球67年の歴史上、3年連続で日本一を達成した監督はわずか5人しか存在しないが、1975年から3連覇を達成した上田氏もその一人である。サブマリン・山田久志、世界の盗塁王・福本豊といった錚々たる顔ぶれの最強チームを率い、4年連続の日本一に挑んだ上田監督の前に立ちはだかったのは、球団をリーグ初優勝に導いた広岡達朗のヤクルトスワローズだった。...
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70年代、阪急ブレーブスの黄金期を築いた上田利治氏が亡くなった。“名将”“知将”とはまさしくこの人のためにある言葉だろう。プロ野球67年の歴史上、3年連続で日本一を達成した監督はわずか5人しか存在しないが、1975年から3連覇を達成した上田氏もその一人である。サブマリン・山田久志、世界の盗塁王・福本豊といった錚々たる顔ぶれの最強チームを率い、4年連続の日本一に挑んだ上田監督の前に立ちはだかったのは、球団をリーグ初優勝に導いた広岡達朗のヤクルトスワローズだった。
戦いは第7戦までもつれ込む大激戦。そしてその最終戦6回裏、日本球史に永遠に刻まれるであろう大事件が起きる。ヤクルト大杉勝男の左翼ポールに上がった大飛球のジャッジはホームラン。この判定を巡り、上田監督は烈火のごとき猛抗議に出た。一歩も引かず空前の1時間19分にわたる試合中断となったのだ。この試合の視聴率45.6%は、日本シリーズ史上最高で、未だに破られていない記録である。時のコミッショナーがグラウンドに降りて説得するという異常事態にも、監督は頑として首を縦に振らなかった。結局判定は覆らず、敗れた阪急は4連覇を逃す。シーズン後、その責任を取る形で最強チームを育てあげた名将はチームを去った。
前代未聞の抗議劇には批判も少なくなかった。試合中断中、自宅には嫌がらせの電話が鳴りやまなかったという。上田氏は一般入試で関西大学を首席で合格した経歴を持つ。歴代でも最高の頭脳派監督だといえるだろう。そんな智将が非難を顧みず己の全てを賭け一歩も引かなかったあの試合。愚直なまでに勝負に対し妥協を許さない“闘将“の面も秘めていた野球人だった。
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福原愛、水谷隼ら卓球代表・ボーダーを越えて(7月1日)
昨年9月に台湾代表選手の江宏傑と結婚した、リオ五輪卓球女子団体銅メダルの“愛ちゃん”こと福原愛が、自らのブログで第1子の妊娠を明らかにした。おめでたい報告は、日本のみならず台湾や中国でも大きく報道され、たくさんの祝福を集めている。卓球男子代表の水谷隼もツイッターで「おめでとう。家族で一緒に遊び行こう」と福原へお祝いメッセージを寄せた。
その水谷ら日本卓球メンバーは現在、マレーシアで開幕した「T2アジア太平洋卓球リーグ」に参戦中だ。...
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昨年9月に台湾代表選手の江宏傑と結婚した、リオ五輪卓球女子団体銅メダルの“愛ちゃん”こと福原愛が、自らのブログで第1子の妊娠を明らかにした。おめでたい報告は、日本のみならず台湾や中国でも大きく報道され、たくさんの祝福を集めている。卓球男子代表の水谷隼もツイッターで「おめでとう。家族で一緒に遊び行こう」と福原へお祝いメッセージを寄せた。
その水谷ら日本卓球メンバーは現在、マレーシアで開幕した「T2アジア太平洋卓球リーグ」に参戦中だ。これは今回初めて行われる国際プロリーグで、エンターテイメント性を高めた新ルールが採用されている。T2リーグでは男女各12名の世界トップ選手が6人ずつ4チームに分かれ、男女シングル・混合ダブルスの4試合を戦う。1試合24分という時間制限が設けられ、時間内に奪ったゲーム、ポイントが多いほうが勝者となる。そのためスピーディーな試合展開となり、通常の国際試合とは一味違った熱戦を楽しむことができる。各々様々な国籍の選手とチームを組む夢の顔合わせも実現。水谷は女子世界ランク1位の丁寧(中国)と同一チームに所属しており、張本智和、早田ひなら他の日本人選手のチームとしのぎを削り合っている。
かつて冷戦時代、日本と中国が「ピンポン外交」で、卓球を通じた関係改善を図ったことがあった。また、男女混合ダブルスなど、卓球のようなラケットスポーツには、男女が同チームで戦う種目がある。そこには、性差(ジェンダー)や国籍などの垣根を越え協力して競うことの価値が表されている。日台友好の象徴になった福原・江夫妻のように、このリーグが国際親善に寄与出来れば、実に素晴らしいことだろう。
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ライオンズ・森慎二コーチ、早過ぎる別れ…(6月30日)
42歳の余りにも突然の訃報。球界に衝撃が走った。プロ野球・埼玉西武ライオンズは、森慎二投手コーチが多臓器不全のために福岡市内の病院で亡くなったと発表した。ホークスとの3連戦で九州入りしていた森コーチは、3連戦後の25日、体調不良を訴え、市内の病院に直行。主催試合としては西鉄ライオンズ以来56年ぶり開催された沖縄での公式戦には帯同せず、そのままチームを離脱。球団側から正式に休養が発表されたばかりだった。...
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42歳の余りにも突然の訃報。球界に衝撃が走った。プロ野球・埼玉西武ライオンズは、森慎二投手コーチが多臓器不全のために福岡市内の病院で亡くなったと発表した。ホークスとの3連戦で九州入りしていた森コーチは、3連戦後の25日、体調不良を訴え、市内の病院に直行。主催試合としては西鉄ライオンズ以来56年ぶり開催された沖縄での公式戦には帯同せず、そのままチームを離脱。球団側から正式に休養が発表されたばかりだった。
森コーチは1997年にライオンズにドラフト2位指名で入団。長髪がトレードマーク。鋭い速球が持ち味で、中継ぎや抑えで活躍した。2005年オフにポスティングシステムでメジャー移籍を果たしたが、オープン戦で投球の際に肩を脱臼。右腕を投げおろした瞬間、悲鳴を上げて動けなくなった映像は衝撃的だった。結局、この怪我が響き、公式戦では1球も投げることなく彼のMLB挑戦は終わってしまった。
帰国後、彼はNPBではなく、独立リーグの石川ミリオンスターズを活躍の場に選ぶ。監督に就任してからは石川を幾度も優勝に導き、独立リーグチャンピオンシップも2度制した。その優れた指導力を買われ、2014年から古巣ライオンズの投手コーチに就任。後進の指導に当たっていた。今後、益々手腕の発揮が期待されていただけに、早過ぎる死が惜しまれる。
現役首脳陣の急逝は、試合前くも膜下出血に倒れた7年前のジャイアンツ・木村拓也コーチの悲劇が記憶に新しい。選手だけでなく、長い連戦を戦うコーチ陣の健康管理も今後のNPBの課題であろう。森コーチのご冥福を心より祈る。
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