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日馬富士引退の衝撃…どうなる来年の相撲界?(11月30日)
「私は日本を愛しています。日本の国民も愛しています。ファンの皆様に心からお礼申し上げ、感謝を申し上げたいです」第70代横綱・日馬富士が現役引退を表明した。暴行問題の渦中で横綱審議委員会の処分発表前での決断である。だが事件の真相や会見での応答などでメディアは未だ過熱中。被害者の貴ノ岩、同席していた白鵬・鶴竜らへの協会の対応もこれからだ。はっきりしているのは、四横綱の中で最も美しい所作と評判だった日馬富士の不知火型土俵入りが、これでもう見られなくなるということだ。...
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「私は日本を愛しています。日本の国民も愛しています。ファンの皆様に心からお礼申し上げ、感謝を申し上げたいです」第70代横綱・日馬富士が現役引退を表明した。暴行問題の渦中で横綱審議委員会の処分発表前での決断である。だが事件の真相や会見での応答などでメディアは未だ過熱中。被害者の貴ノ岩、同席していた白鵬・鶴竜らへの協会の対応もこれからだ。はっきりしているのは、四横綱の中で最も美しい所作と評判だった日馬富士の不知火型土俵入りが、これでもう見られなくなるということだ。
ここでは「土俵上の話」に限定し、来年以降の大相撲について考えてみたい。今後は三横綱となるわけだが、休場中の鶴竜と九州場所で途中休場となった稀勢の里については、厳しい土俵が待ち受けている。次の出場場所で進退をかけることとなる鶴竜。一方の稀勢の里は九州巡業の不参加を表明し、初場所の出場は微妙だ。大関・高安も負傷中。阿武咲、北勝富士、貴景勝ら若手力士の成長には期待が持てるが、まだ時間がかかりそうだ。そうなると白鵬の優勝回数はさらに上積みされていくのではないだろうか。
現在の相撲界の二大勢力はモンゴル人力士と学生相撲出身力士である。アマ相撲では来月3日、全日本相撲選手権が行われる。今月の学生相撲選手権を制した日大相撲部主将の中島望は、全日本も制すれば幕下十枚目格でのデビューが可能となる。十枚目格デビューには遠藤、御嶽海ら1年以内に幕内への昇進を決めた力士もいるが、当人にはいまのところ角界入りの意思は無いという。暴行などの不祥事が収まらなければ、学生らの入門希望者も減ってしまうかもしれない。協会には一日も早い再建を望みたい。
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浦和ACL王者に返り咲き!「J」復活の狼煙(11月29日)
20年前、世界2位を誇る日本のGDPは超大国アメリカの約6割にも達していた。また、発足6年目のJリーグは、イングランド・プレミアリーグを上回る481億円の市場規模を誇り、世界最大級のサッカーリーグであった。世界のスーパースターが次々移籍し、日本のファンの前でプレーする夢のような時代があったのだ。
それが現在ではプレミアとの市場規模は数倍もの差がついた状態にある。欧州のサッカー市場が爆発的な勢いで世界に浸透し急激に利益を上げていったのに対し、Jリーグは未だ96年の2倍に達していない(野球も同様で96年にMLBと同程度のマーケットだったNPBは現在4倍以上の差がつけられ後塵を拝している)。...
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20年前、世界2位を誇る日本のGDPは超大国アメリカの約6割にも達していた。また、発足6年目のJリーグは、イングランド・プレミアリーグを上回る481億円の市場規模を誇り、世界最大級のサッカーリーグであった。世界のスーパースターが次々移籍し、日本のファンの前でプレーする夢のような時代があったのだ。
それが現在ではプレミアとの市場規模は数倍もの差がついた状態にある。欧州のサッカー市場が爆発的な勢いで世界に浸透し急激に利益を上げていったのに対し、Jリーグは未だ96年の2倍に達していない(野球も同様で96年にMLBと同程度のマーケットだったNPBは現在4倍以上の差がつけられ後塵を拝している)。それはあたかも、アメリカの4分の1程度になってしまった日本経済の現状と合わせ鏡のように。
いや、何もここで経済論を説こうというのではない。25日、サッカーのアジアチャンピオンズリーグで浦和レッズは、サウジアラビアのアルヒラルをホームで降し、見事10年ぶりのアジア王者に返り咲いた。近年、中東や中国のクラブが莫大な資金で海外の代表級選手を多数獲得し、Jリーグ勢はアジアで勝てない状態が続いていた。「資金力ではもう勝てない」日本国内に蔓延していたそんな沈滞ムードをレッズは打ち破った。レッズほどアジア制覇という目標に真摯に向き合ったJクラブは無かっただろう。
27日、アジアサッカー連盟が発表したACLの大会ベストイレブンの中に浦和のメンバーは一人も選ばれなかった。だがそれは裏を返せば世界のスター選手を抱えていなくても、チーム全員の力で優勝をもぎ取ったということに他ならない。Jリーグの復興を存分に示してくれたレッズに心から祝意と感謝を送りたい。ありがとうレッズ。是非とも12月のクラブW杯では、世界の強豪相手にJの底力を見せつけてほしい。
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宮原知子、完全復活!優美なる蝶々夫人、再び(11月28日)
フィギュアスケートGPシリーズの最終第6戦・米国大会。26日(日本時間27日)女子フリーの演技が行われ、日本勢が頂点を目指す競演を繰り広げた。前日SPでトップに立った宮原知子と、同じく2位の坂本花織の2人だ。
ちょうど一年前、宮原には前途洋々とした未来が広がっていた。二年連続でのGPファイナル銀メダル。日本選手権も圧巻の演技で優勝。浅田真央以来となる三連覇を飾り、平昌に向けて日本代表エースの座は揺るぎないものに思われた。...
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フィギュアスケートGPシリーズの最終第6戦・米国大会。26日(日本時間27日)女子フリーの演技が行われ、日本勢が頂点を目指す競演を繰り広げた。前日SPでトップに立った宮原知子と、同じく2位の坂本花織の2人だ。
ちょうど一年前、宮原には前途洋々とした未来が広がっていた。二年連続でのGPファイナル銀メダル。日本選手権も圧巻の演技で優勝。浅田真央以来となる三連覇を飾り、平昌に向けて日本代表エースの座は揺るぎないものに思われた。ところが、2017年に入ると状況が一変。股関節疲労骨折が判明し、治療に努めたが世界選手権への出場を断念せざるを得なくなった。
開けた2017シーズン。復帰戦となったNHK杯では5位。まだ本調子ではないことをうかがわせたが、それから2週間。「すごくいいイメージを持っている」と語るレークプラシッドのリンクに立った宮原は、別人のように見違えるスケーティングを舞ってみせた。翌日、最終滑走迎えたフリーの演技でも3回転の連続ジャンプを美しく決めると、ノーミス演技で自己最高に迫る214・03点をマーク。2シーズンぶり世界の頂点に立った。持ち前の抜群の安定感が戻り、表情にも自信がみなぎっているようだ。
一方のシニア参戦2年目の坂本も見事だった。フリーでもSPとともにパーソナルベスト。210点超えで日本人1・2フィニッシュを決めて見せた。ともにファイナル進出は逃したものの平昌代表争いへ、大きな手応えを感じさせた。
この結果により、来月4年ぶり日本開催のGPファイナル(名古屋)へは樋口新葉の進出が決定。16歳の新星の躍進に大きな期待が集まる。
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大相撲ファンの心を救った感動・男泣き安美錦(11月27日)
一年納めの九州場所千秋楽。いつもと様子が異なる八角理事長による協会ご挨拶に館内がざわめく。通常の場所では殆ど定型文の挨拶。だが冒頭から「横綱日馬富士の問題により、皆様には多大なるご心配、ご迷惑をおかけしたことを心よりお詫びいたします」と異例の謝罪に。その後、来場への感謝を述べる際には何度か声を詰まらせた。不祥事にまつわる一連の報道。連日不確かな怪情報が洪水のように流され続ける状況に一番心を痛めているのは相撲ファンということだけは間違いない。...
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一年納めの九州場所千秋楽。いつもと様子が異なる八角理事長による協会ご挨拶に館内がざわめく。通常の場所では殆ど定型文の挨拶。だが冒頭から「横綱日馬富士の問題により、皆様には多大なるご心配、ご迷惑をおかけしたことを心よりお詫びいたします」と異例の謝罪に。その後、来場への感謝を述べる際には何度か声を詰まらせた。不祥事にまつわる一連の報道。連日不確かな怪情報が洪水のように流され続ける状況に一番心を痛めているのは相撲ファンということだけは間違いない。協会の毅然とした対応と一日も早い収束を願うばかりである。
この千秋楽の土俵で最も胸を打ったのはある幕内力士の相撲だった。前頭13枚目・安美錦。今場所史上最年長39歳での幕内復帰を果たした大ベテランだ。1年半前の五月場所の取組でアキレス腱を断裂。そこからの復活劇はまさに執念ともいえるものだった。初日から五連勝と勢いに乗ったがその後は星が伸びず、勝ち越しに王手をかけてから四連敗。苦しい土俵が続いていた。迎えた千秋楽、相手に懐に入られながら繰り出した上手出し投げは全盛期を思わせる切れ味。見事2年ぶりの幕内勝ち越しを決めた。
いつも軽妙な冗談が飛び出し、インタビュー巧者ぶりを見せる人気者。だが、この日ばかりは熱い涙を止めることはできなかった。「辛いことも多く本当に苦しかった」と胸の内を明かす姿はこれまで見せたことがないものだ。これで敢闘賞受賞も決定。場所前のインタビューに満面の笑顔で答え「新入幕みたいだった?」とおどけて見せた安美錦。奇しくもその17年前の新入幕場所以来となる敢闘賞だ。この若々しさならまだまだやれる。男泣きの涙にそう確信した。
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大空と広い大地の中で…飛躍を誓う清宮幸太郎(11月25日)
「北海道という地であらゆる可能性を存分に引き伸ばして日本を代表するようなバッターになりたいと思います」高校生ルーキー史上最多7球団競合の末、北海道日本ハムファイターズが獲得したスーパールーキーが、純白のアシメトリー(非対称)ユニフォームに袖を通した。
24日、ファイターズが新人7選手の入団記者会見の場に選んだのは、雪の舞う大倉山ジャンプ競技場だった。ドラフト1位は言わずと知れた111本塁打の記録をひっさげプロ入りした清宮幸太郎。...
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「北海道という地であらゆる可能性を存分に引き伸ばして日本を代表するようなバッターになりたいと思います」高校生ルーキー史上最多7球団競合の末、北海道日本ハムファイターズが獲得したスーパールーキーが、純白のアシメトリー(非対称)ユニフォームに袖を通した。
24日、ファイターズが新人7選手の入団記者会見の場に選んだのは、雪の舞う大倉山ジャンプ競技場だった。ドラフト1位は言わずと知れた111本塁打の記録をひっさげプロ入りした清宮幸太郎。注目された背番号は「21」に決定した。ファイターズで「21」というと90年代に“トレンディ・エース“の異名を誇った西崎幸広が思い浮かぶ。通常はピッチャーが付ける番号だ。現在、チーム内の一桁番号に空きがなかったことも一因だろうが、球団によるとこの番号にはMLBの「ロベルト・クレメンテ賞」にその名を冠すパイレーツの元・名外野手R・クレメンテのような偉大な選手になってほしいという願いも込められているという。
その当人は「『21』といえば清宮と言っていただけるように。ポスト誰々というのは嫌だったのでありがたい番号です」と意気込んだ。今年のドラフト高校BIG3のうち広陵高校の中村奨成は、すでに広島カープで入団発表を行った。千葉ロッテマリーンズが指名した履正社の安田尚憲ともどもプロでの飛躍に夢が膨らむ。
もう一人、ハム話題のルーキーといえば東大生として33年ぶりに大学代表にも選出された宮台康平も。背番号は「22」。MLBでも活躍した建山義紀がつけていた番号だ。プロのマウンドでも先輩に負けぬ気迫の投球を見せてほしい。
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