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レスリング界2017の総決算・天皇杯開催中(12月23日)
東京・駒沢体育館で行われているレスリングの天皇杯全日本選手権。20日から天皇誕生日の23日まで4日間にわたって、男女全10階級(男子はフリースタイルとグレコローマン)で、頂点を目指す戦いが繰り広げられている。ちなみに、女子の選手権の場合、「皇后杯」の名称を冠する競技が多いがレスリングの場合は男女とも天皇杯の呼称を使われているのが特徴だ。
今年のレスリング界は8月の世界選手権で史上初めて男子グレコ、フリー、女子の3種目全てで金メダルを獲得するという実りある一年となった。...
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東京・駒沢体育館で行われているレスリングの天皇杯全日本選手権。20日から天皇誕生日の23日まで4日間にわたって、男女全10階級(男子はフリースタイルとグレコローマン)で、頂点を目指す戦いが繰り広げられている。ちなみに、女子の選手権の場合、「皇后杯」の名称を冠する競技が多いがレスリングの場合は男女とも天皇杯の呼称を使われているのが特徴だ。
今年のレスリング界は8月の世界選手権で史上初めて男子グレコ、フリー、女子の3種目全てで金メダルを獲得するという実りある一年となった。女子59キロ級を制したのは川井友香子。リオ五輪63キロ級王者・川井梨紗子の妹である。決勝戦では終盤で今年のU-23世界王者・熊野ゆづるに猛烈に追い上げられるも、1ポイント差で逃げ切り初優勝を飾った。世界選手権では準々決勝敗退で悔しい思いをしたが、セコンドについた姉の前で雪辱を果たした。
一方、苦渋の決断を迫られたのがリオ五輪48キロ級金の登坂絵莉だった。大会直前の10月に左足を負傷。50キロ級に強行出場をし、準々決勝は突破したものの、栄和人強化本部長の説得を受け涙の棄権。今年は足の手術など苦しい一年だったが、しっかりと治して再起を期してもらいたい。
男子は今年世界選手権グレコローマン59キロ級で日本男子34年ぶりの世界王者に輝いた文田健一郎が順調に準決勝までコマを進めている。決勝戦の模様は23日午後3時から日本テレビ系列で生中継される(一部地域を除く)。また初の試みの360度ネット中継も無料で視聴可能。今年最後の世界王者たちの戦いに注目したい。
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フィギュア最終決戦・交錯する思いの結末は…(12月22日)
東京五輪の会場として新設された多目的アリーナ“武蔵野の森総合スポーツプラザ”。そのこけら落としとして開催される全日本フィギュアスケート選手権。平昌五輪の代表決定戦を兼ねた最後の戦いの幕が切って落とされた。
女子シングルの2つの出場枠をめぐるレースは有力候補7人がひしめく、かつてない熾烈なものとなった。現在大会3連覇中・宮原知子は「ここまでやってきたことをしっかり出し切り見ている方が感動する演技をするのが目標」と決意を語った。...
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東京五輪の会場として新設された多目的アリーナ“武蔵野の森総合スポーツプラザ”。そのこけら落としとして開催される全日本フィギュアスケート選手権。平昌五輪の代表決定戦を兼ねた最後の戦いの幕が切って落とされた。
女子シングルの2つの出場枠をめぐるレースは有力候補7人がひしめく、かつてない熾烈なものとなった。現在大会3連覇中・宮原知子は「ここまでやってきたことをしっかり出し切り見ている方が感動する演技をするのが目標」と決意を語った。「ここで結果を残すことを1年間意識してやってきた。楽しんで滑りたい」と話すのは、今シーズン絶好調で最も好成績をあげた樋口新葉。共にGPファイナルに出場。初日のSP、最終組で顔を合わせた二人だが、明暗が分かれる結果となった。故障からの復活を果たした宮原は安定した演技を披露。高い演技構成点を得て73点台をマーク。冒頭の3回転の回転不足があったものの2位につけた。一方の樋口はダブルアクセルが1回転になるなど点数を伸ばせず4位と出遅れフリーでの巻き返しを狙う。
SP首位に立ったのは高校2年生・坂本花織だった。3フリップ+3トゥループを完璧に決め、「月光」の調べに乗せ最後まで完璧な滑りを見せた。シーズンベストを4点以上伸ばす高得点。「マジびっくりしてんねんけど!」興奮のあまりキス&クライから下がる際には思わず関西弁で知人に叫んでいた。今季シニアデビュー、神戸生まれの17歳の勢いは止まりそうにない。
この日最も観客の心を揺さぶったのは7人中最年長の本郷理華だろう。「五輪は小さいころからの夢。今も出たいという思いは変わらない」その強い想いを、荘厳な「カルミナ・ブラーナ」の世界観で表現した。鬼気迫るその情感に会場が震える。演技後、スタンディングオベーションに包まれた本郷の目からは涙があふれ出していた。3位につけた本郷から首位の坂本まではわずか3ポイント差余り。23日のフリーで、彼女たちの想いが結実する。運命の女神がほほ笑むのは果たして誰なのか。
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大相撲の未来へ…ファンの期待に応えられるか(12月21日)
20日、日本相撲協会の臨時理事会が行われ、元横綱・日馬富士の傷害事件をめぐる一連の問題を協議。処分内容が発表された。日馬富士はすでに引退済みであるが、今後の判断基準として「引退勧告が相当」とされた。現場に同席していた白鵬・鶴竜の両横綱は報酬減給の懲戒処分。さらに協会トップの八角理事長は残り任期3カ月分の給与を全額返上するという。
まだ貴乃花親方に関する処遇など先送り事項もあり、なかなか完全決着とはいかなさそうだが、一先ずはこの騒動にひと区切りを迎えた。...
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20日、日本相撲協会の臨時理事会が行われ、元横綱・日馬富士の傷害事件をめぐる一連の問題を協議。処分内容が発表された。日馬富士はすでに引退済みであるが、今後の判断基準として「引退勧告が相当」とされた。現場に同席していた白鵬・鶴竜の両横綱は報酬減給の懲戒処分。さらに協会トップの八角理事長は残り任期3カ月分の給与を全額返上するという。
まだ貴乃花親方に関する処遇など先送り事項もあり、なかなか完全決着とはいかなさそうだが、一先ずはこの騒動にひと区切りを迎えた。九州各地で満員の盛況だった冬巡業は17日の沖縄の宜野湾巡業で幕を下ろした。応援し続けてくれる相撲を愛するファンのため、協会・力士一同には過ちを繰り返さないための徹底した環境改善・意識改革を貫いてもらいたいと思う。
一方では、楽しみな話題も入ってきた。昭和の大横綱・大鵬の孫に当たる有望力士の角界入りが明らかになった。埼玉栄高校3年生の納谷幸之介は国民栄誉賞を受賞した昭和の大横綱・大鵬の孫。父親は元大関・貴闘力だ。今年のえひめ国体では相撲少年男子個人、団体で優勝し2冠を獲得している。今後、新弟子検査を受検し年明け1月、初場所での初土俵を目指すこととなる。納谷は大嶽部屋への入門会見で、「しっかり注目に見合った力をつけていけるよう頑張るだけだと思います」と抱負を語った。
埼玉栄高校といえば学生相撲の名門。これまでも角界に多くの関取衆を輩出しており、現在も大関・豪栄道を筆頭に、急成長中の貴景勝や新十両に上がったばかりの矢後など実力者が顔を連ねる。若い力が新時代を切り開くか楽しみだ。
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2017年の日本陸上界の顔・桐生祥秀と荒井広宙(12月20日)
日本陸上界にとって歴史的な年となったこの2017年。日本陸連による年間表彰セレモニー「アスレティック・アワード2017」が、19日開催された。優秀選手賞は世界陸上で銅メダルに輝いた男子4×100mリレーメンバーとサニブラウン・ハキーム。9月に100m走で日本人初の9秒台となる9秒98を記録した桐生祥秀には特別賞も贈られた。
栄えある“アスリート・オブ・ザ・イヤー”に輝いたのは競歩の荒井広宙。...
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日本陸上界にとって歴史的な年となったこの2017年。日本陸連による年間表彰セレモニー「アスレティック・アワード2017」が、19日開催された。優秀選手賞は世界陸上で銅メダルに輝いた男子4×100mリレーメンバーとサニブラウン・ハキーム。9月に100m走で日本人初の9秒台となる9秒98を記録した桐生祥秀には特別賞も贈られた。
栄えある“アスリート・オブ・ザ・イヤー”に輝いたのは競歩の荒井広宙。世界陸上の50km競歩で日本に初めての銀メダルをもたらした。荒井は昨年の優秀選手賞(リオ五輪・銅メダル)に続く栄冠だ。受賞の挨拶では「東京五輪で最高の結果を残せるようにこれから日々精進していきたい」と力強く宣言。「日本のスポーツ界がさらに充実していけるように」と抱負を述べた。
陸上界からは一つ気になるニュースも。華やかな表彰式の行われていたこの同じ日、日本陸連は伊東浩司強化委員長からの申し出を受け、任期途中での辞任を了承したと発表した。伊東氏といえば1998年に100m走で10:00を記録し、今年桐生が10秒の壁を切るまで19年間にわたり日本記録保持者だった。昨年9月に就任して選手強化に取り組んできたが辞任理由は「多忙のため」とのこと。これで強化委員長はこの2年あまりで3度も交代する異例の事態になっている。
強化委員長は東京五輪に向けた重要なポジション。今年の世界陸上では前述の100mリレー、競歩などで3個のメダルを獲得し、桐生の9秒台達成など機運も盛り上がっている。その中での交代劇は波紋も呼びそうだが、滞りなくバトンを引き継いでいってもらいたいところだ。
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羽生結弦、全日本欠場・女子代表争いは大激戦(12月19日)
正に苦渋の決断だ。日本スケート連盟は18日、フィギュアスケート男子シングルでソチ五輪金メダリストの羽生結弦が全日本選手権を欠場すると発表した。11月9日、NHK杯の公式練習中に転倒して痛めた右足靭帯の回復が思わしくなく、「試合で演技や質の高いジャンプを跳べる状態まで回復していない」という。
今回羽生が痛めたのは「右足関節外側靱帯の損傷」である。スポーツ選手が競技中に靭帯の損傷を負うケースは少なくなく、仮に断裂のなど場合、自然治癒は不可能で、手術を行わなければならない。...
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正に苦渋の決断だ。日本スケート連盟は18日、フィギュアスケート男子シングルでソチ五輪金メダリストの羽生結弦が全日本選手権を欠場すると発表した。11月9日、NHK杯の公式練習中に転倒して痛めた右足靭帯の回復が思わしくなく、「試合で演技や質の高いジャンプを跳べる状態まで回復していない」という。
今回羽生が痛めたのは「右足関節外側靱帯の損傷」である。スポーツ選手が競技中に靭帯の損傷を負うケースは少なくなく、仮に断裂のなど場合、自然治癒は不可能で、手術を行わなければならない。膝の前十字靭帯などの場合は選手生命に関わることもある。先週、羽生自身が、「当初の診断では3~4週間ほどで元に戻るということでしたが」「腱と骨にも炎症があるため、治るスピードが早くはありません」というコメント文を発表している。現在は拠点にしているカナダ・トロントでリハビリ中だ。
全日本選手権は平昌五輪の最終代表選考会を兼ねているが、過去にはここで好成績を上げられなくとも、実績を評価された選手が代表に選ばれたこともあった。現在世界ランク1位の羽生のこれまでの実績から代表に選ばれることは確実であろう。五輪二連覇のかかる平昌。あと50日余りになった大舞台に向け、大事に至らぬよう、万全の治療と静養を取ってもらいたい。
一方、女子は2枠を巡り熾烈な最後の戦いが繰り広げられる。先のGPファイナル5位の宮原知子、GPシリーズ日本人最高位・樋口新葉、先季四大陸選手権金の三原舞依のほか、本郷理華、坂本花織、本田真凜ら誰が選ばれても初の五輪だ。美しくも残酷な最後の戦いが始まる。
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