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御嶽海、雷電以来208年ぶり信州出身力士優勝(7月23日)
関脇・御嶽海の初優勝で幕を閉じた大相撲七月場所。長野県出身力士としては優勝制度確立以降では初めて。東洋大学出身力士としても初めての幕内優勝力士の誕生である。十四日目で栃煌山をくだし、直後の優勝インタビューでは感極まって言葉が出てこない初々しい姿を見せた。
御嶽海が故郷にかける思いは強い。四股名の由来は地元上松町から望む霊峰・御嶽山。襲名後、噴火災害で亡くなった犠牲者への祭壇に手を合わせ復興への尽力の誓いを立てた。...
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関脇・御嶽海の初優勝で幕を閉じた大相撲七月場所。長野県出身力士としては優勝制度確立以降では初めて。東洋大学出身力士としても初めての幕内優勝力士の誕生である。十四日目で栃煌山をくだし、直後の優勝インタビューでは感極まって言葉が出てこない初々しい姿を見せた。
御嶽海が故郷にかける思いは強い。四股名の由来は地元上松町から望む霊峰・御嶽山。襲名後、噴火災害で亡くなった犠牲者への祭壇に手を合わせ復興への尽力の誓いを立てた。一方で所属する出羽海部屋の伝統も継ぎ「海」を入れた。大木の横綱を輩出し、部屋合計の優勝回数49回を誇る名門も、三重ノ海以降は賜杯から遠ざかり、2000年代以降は関取も不在となって久しかった。名門再興の願いを託され、入門して所要二場所で早くも十両昇進(史上最速タイ)。わずか二十一場所での最高優勝を果たした。東洋大学時代に学生横綱とアマ横綱の二冠を獲得したため幕下十枚目格でのデビューだが、この制度で入門した力士が優勝したのも御嶽海が初めてのケースとなる。
ちなみに信州出身の関取も昭和40年代に活躍した大鷲以降、誕生していなかった。地元との所属部屋、双方の大きな期待に応えての栄冠を果たした形だ。信州といえば江戸期には「史上最強力士」で知られる雷電為衛門がいる。御嶽海も尊敬し、目標とする伝説の力士だ。雷電は大関で横綱にはなっていないが、御嶽海には来場所の大関獲り、そしてその先の頂を目指して邁進してもらいたい。今場所では若手力士の活躍も目覚ましかった。千秋楽で熱戦の末御嶽海を破った豊山。同じく敢闘賞を獲得した同い年の朝乃山も目覚ましい成長を遂げた。豊山は新潟、朝乃山は富山と久しぶりの幕内力士誕生に沸いた県の出身。御嶽海を筆頭に地元の期待を受けた北信越トリオの時代がやってくるかもしれない。
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プロ野球初の快挙・上原浩治がトリプル100(7月21日)
西日本豪雨で甚大な被害を受けた広島県。被災状況を鑑みて延期されていたプロ野球広島カープのマツダスタジアムでのホームゲームが16日ぶりに開催された。試合は白熱のシーシーゲームとなり、カープが延長10回サヨナラ勝ちでジャイアンツとの首位攻防戦を制した。
この試合でプロ野球史上初めてとなる偉大な記録が生まれた。同点の7回から登板したジャイアンツの上原浩治が1イニングを無失点に抑えホールドを記録。これで上原は日米通算134勝128セーブ100ホールドとなり、「トリプル100」を達成。...
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西日本豪雨で甚大な被害を受けた広島県。被災状況を鑑みて延期されていたプロ野球広島カープのマツダスタジアムでのホームゲームが16日ぶりに開催された。試合は白熱のシーシーゲームとなり、カープが延長10回サヨナラ勝ちでジャイアンツとの首位攻防戦を制した。
この試合でプロ野球史上初めてとなる偉大な記録が生まれた。同点の7回から登板したジャイアンツの上原浩治が1イニングを無失点に抑えホールドを記録。これで上原は日米通算134勝128セーブ100ホールドとなり、「トリプル100」を達成。これは日本球界では初めて、メジャーリーグでも過去一人しか達成していない、とてつもない記録である。
投手の分業化が進んだ近代野球では先発以降に優れたピッチャーが揃っていなければ勝利は得られなくなっている。試合を締めくくる抑え(クローザー)はもちろん、中継ぎ・セットアッパーの出来が勝負を左右すると言っても過言ではではない。しかし、プロ野球では「ホールド」の概念が生まれてからもセ・パでその定義が違うなどなかなかその重要度が認識されない時代もあった。ようやく2005年から両リーグ統一のホールド算出法が確立され、最優秀中継ぎ投手のタイトルも同一基準となった。
優れた成績を残した野球人が入会できる名球会では、投手は200勝か250セーブがその条件となっている。残念ながら上原はこの条件は満たしていない。しかし、投手としての卓越した資質と努力がなければ「トリプル100」は到底成しえない偉業である。その価値は球史に燦然と輝き続けることだろう。
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御嶽海、初黒星& 安美錦、通算勝利で大鵬抜く(7月20日)
横綱不在の名古屋場所で初優勝目指し、快進撃を続けていた関脇の御嶽海に土が付いた。無傷の11連勝で迎えた十二日目結びの一番で東土俵に上った御嶽海。この日は既に二敗で追いかけていた平幕の栃煌山、若の山が揃って敗れており、一気に賜杯が近付いた状況となっていた。
迎える相手は大関・高安。対戦成績では圧倒されている相手だが、今場所はカド番で苦しい土俵が続いている。御嶽海は立ち合いで上手く前みつを取ると、きつく絞り上げて高安得意の左を刺差させない。...
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横綱不在の名古屋場所で初優勝目指し、快進撃を続けていた関脇の御嶽海に土が付いた。無傷の11連勝で迎えた十二日目結びの一番で東土俵に上った御嶽海。この日は既に二敗で追いかけていた平幕の栃煌山、若の山が揃って敗れており、一気に賜杯が近付いた状況となっていた。
迎える相手は大関・高安。対戦成績では圧倒されている相手だが、今場所はカド番で苦しい土俵が続いている。御嶽海は立ち合いで上手く前みつを取ると、きつく絞り上げて高安得意の左を刺差させない。更に左へ左へと回り込むと出し投げを打ち、腰の重い相手の体勢を崩すと一気に土俵際に寄っていった。しかし、俵に踏みとどまった高安の最後の叩きに、土俵下に転落。行司が回し団扇をするほどの際どい勝負は、御嶽海に軍配があげられたもののすぐに物言い。協議の結果、行司軍配差し違えで西方力士の勝利となり、高安が勝ち越しを決めカド番を脱出した。御嶽海は敗れはしたものの、終始攻めの姿勢を貫いたのは好調さの証だろう。後半戦に連敗相撲が多い御嶽海は、押し相撲の力士に多い、連勝連敗の多い「ツラ相撲」だが、ここで踏みとどまれるか?残り3日間の相撲の行方が楽しみだ。
一方、十両ではベテラン力士の活躍が目を引く。関取最年長の安美錦は、八日目に昭和の名横綱・大鵬の持つ通算勝ち星872勝に到達。「俺が並んじゃっていいの?」と得意の人を食ったようなコメントをしていたが、その翌日から3連敗。足踏みが続いたが、十二日目に鮮やかな肩透かしで勝利。大鵬の記録を抜いて歴代8位となった。今場所の勝ち星もこれで7勝5敗と勝ち越しにあと一つに迫った安美錦。さらに白星を積み重ねて秋場所で再び再入幕となれば自身の持つ、最年長での再入幕記録を更新することになる。また幕内であの切れ味する業師ぶりを見せてくれるだろうか。楽しみである。
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どうなる?猛暑の東京オリンピックの暑さ対策(7月19日)
日本列島をかつてないほどの猛暑が襲っている今年の夏 。18日には岐阜県多治見市などで日本国内では五年ぶりに40度を超える気温を記録した。そんななか、あと二年に迫った東京オリンピック・パラリンピックについて、競技日程の大枠が固まった。競技によっては東京の猛暑に対する備えを考慮されたものとなっている。
スイスのローザンヌで開かれた大会組織委員会国際オリンピック委員会で了承された東京五輪の大会組織委員会の日程案。...
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日本列島をかつてないほどの猛暑が襲っている今年の夏 。18日には岐阜県多治見市などで日本国内では五年ぶりに40度を超える気温を記録した。そんななか、あと二年に迫った東京オリンピック・パラリンピックについて、競技日程の大枠が固まった。競技によっては東京の猛暑に対する備えを考慮されたものとなっている。
スイスのローザンヌで開かれた大会組織委員会国際オリンピック委員会で了承された東京五輪の大会組織委員会の日程案。五輪競技は7月24日からで福島県でのソフトボール競技などを筆頭に始まり、8月9日まで。パラリンピック競技は25日から9月6日までおこなわれる。懸念されているのは何といってもこの時季の暑さが選手に与える負担だ。当初より特に影響が心配されるマラソンについては、日中を避けて早朝のスタートが計画されていたが、さらに1時間前倒しして午前7時からの開始となった。男子の50キロ競歩については更に早い6時からの開始となる。
走行するコースについても路面の特殊な塗装で反射熱を抑えたり、霧のシャワーなどを設置することが検討されているが、安全管理には徹底した検証が必要だろう。かつてロサンゼルスオリンピックで女性ランナーが暑さで体調を悪化させ、ふらつくようにゴールした光景を覚えている方も多いと思う。実はあの時の気温ですら30度にも満たなかった。レース中に異変の兆候が表れたとしも、全てをかけて挑んでいるランナーたちを無理やり止めて失格にさせる判断はなかなか下せないだろう。ハード・ソフト両面の万前を期した準備を願いたい。
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連日の猛暑日のなか・いよいよ大相撲も終盤戦(7月18日)
連日猛暑が続く日本列島。4日連日で35度を上回る猛暑日が観測された名古屋市で行われている大相撲七月場所も、いよいよ十日目を終えて終盤戦へと突入する。
幕内唯一の全勝は関脇の御嶽海。これまで8場所連続で三役の座を守り続けているが、まだこの位置での二桁勝利は上げていなかった。十日目の相手は初顔合わせとなった輝だったが、自分より13cmの長身の相手をものともせず一蹴。同じ日に一敗で追っていた朝乃山が敗れ、星二つの差がついた。...
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連日猛暑が続く日本列島。4日連日で35度を上回る猛暑日が観測された名古屋市で行われている大相撲七月場所も、いよいよ十日目を終えて終盤戦へと突入する。
幕内唯一の全勝は関脇の御嶽海。これまで8場所連続で三役の座を守り続けているが、まだこの位置での二桁勝利は上げていなかった。十日目の相手は初顔合わせとなった輝だったが、自分より13cmの長身の相手をものともせず一蹴。同じ日に一敗で追っていた朝乃山が敗れ、星二つの差がついた。十一日日は過去一度も勝てていない魁聖との大一番が控える。こちらは過去四回対戦して一度も勝ったことのない相手との対戦だが「明日からクールダウン」と余裕を見せた御嶽海。この落ち着きぶりがどう出るか。
一方で七日目の取組中には、会場の愛知県体育館の空調設備が故障するという事態もあった。翌八日目に日本相撲協会は大型扇風機22台と、昔懐かしい氷柱を4本設置。ちょうど土俵の上にある4色の房のように館内の四隅に配置。下から大型扇風機で風を起こし、気化熱で温度を下げている。愛知県体育館をはじめ、地方場所の各会場ではかつて空調が無かった時代には、氷柱で対応していたという歴史もある。臨機応変な対応にファンは高い評価を与えた。こういった懐かしいサービスも折りを見て、徐々に復活していってもらいたい。
いずれにせよ、土俵上の熱戦は大歓迎だが、これ以上の高温の気候は流石に遠慮したい。力士も観戦するお客さんも体調管理にはくれぐれも注意していただきたいと思う。
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