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“絶対的守護神”炎のGK・川口能活現役引退(11月15日)
「常にピッチ上でベストを尽くしてきてこの決断に至ったので後悔はしていない(川口能活)」誰よりも長く日本代表のゴールを守り続けた絶対的な守護神がフィールドを去る。
J3・FC相模原のゴールキーパー、川口能活が引退会見を開いた。W杯4大会連続でメンバーに選出され、日本代表のGKとして歴代1位の116試合に出場。日本サッカー史に残る決戦の舞台には、いつも熱く闘志を高ぶらせる川口の姿があった。1996年のアトランタオリンピックで、ブラジルから史上最大のジャイアントキリングを果たしたあの“マイアミの奇跡”。...
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「常にピッチ上でベストを尽くしてきてこの決断に至ったので後悔はしていない(川口能活)」誰よりも長く日本代表のゴールを守り続けた絶対的な守護神がフィールドを去る。
J3・FC相模原のゴールキーパー、川口能活が引退会見を開いた。W杯4大会連続でメンバーに選出され、日本代表のGKとして歴代1位の116試合に出場。日本サッカー史に残る決戦の舞台には、いつも熱く闘志を高ぶらせる川口の姿があった。1996年のアトランタオリンピックで、ブラジルから史上最大のジャイアントキリングを果たしたあの“マイアミの奇跡”。翌97年、日本が初めてW杯出場を決めた仏W杯アジア第3代表決定戦の“ジョホールバルの歓喜”。アジアカップ2004で信じられない神憑りセーブを連発したヨルダン戦……心震わせる名シーンの数々が、いまも多くの人々の心に深く刻み込まれている。
「ゴールキーパーは最後の砦」「全てにおいて頼られるポジションでなければならない」彼の信念は会見でのこの言葉に表れている。チームの内外でこれほど信頼を集めた守護神はいないだろう。“マイアミの奇跡“のメンバーで現在もプレーを続けているのは川口のほかには伊東輝悦(現・沼津)だけ。Jリーグ開幕の翌年1994年に横浜マリノスに入団。日本人GKで初めて欧州リーグでプレーし、国内復帰後もJのピッチに立ち続けた。正に”Jリーグの申し子“でもあった。「僕のためだけにこれだけの方々が集まってくれた。もしかしたら自分がプレーしてきた中で、きょうが最高に嬉しい日です」会見の最後には目に光るものも。12月2日のホーム最終戦が彼の最後の雄姿となりそうだ。
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新人王大谷翔平・米国で“二刀流”実現の意義(11月14日)
13日のテレビは今年のMLBアメリカン・リーグの新人王に選ばれたエンゼルスの大谷翔平の話題でもちきりだった。投票した記者30人のうち25人の1位票を集める圧倒的な支持を集めた「オオタニサン」。ベーブ・ルース以来100年ぶりの”二刀流”実現。その計り知れない価値について改めて考察してみたい。
日本人メジャーリーガーの新人王は2001年のイチロー(当時マリナーズ)以来なる偉業だ。そのイチローは祝福のメッセージを送った。...
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13日のテレビは今年のMLBアメリカン・リーグの新人王に選ばれたエンゼルスの大谷翔平の話題でもちきりだった。投票した記者30人のうち25人の1位票を集める圧倒的な支持を集めた「オオタニサン」。ベーブ・ルース以来100年ぶりの”二刀流”実現。その計り知れない価値について改めて考察してみたい。
日本人メジャーリーガーの新人王は2001年のイチロー(当時マリナーズ)以来なる偉業だ。そのイチローは祝福のメッセージを送った。自身の受賞からの17年が経ったことに触れ、その間に「日本の選手が何人かいたように思いますが新人王が生まれることはありませんでした」としたうえで、「獲得して当然の立場で実際にそれを達成することは実は思いのほか難しいもの」と独特の言い回しをしているのが如何にもイチローらしい。指折り数えてみても打率.287&本塁打16本の松井秀喜や15勝をあげた松坂大輔、16勝のダルビッシュ有などルーキーイヤーに素晴らしい成績を修めた選手は何人もいた。何故、彼らが受賞とならなかったのか?
その理由について13日のNHK・ニュースウォッチでは「開拓者」というキーワードを挙げた。NPBからメジャーへの道を開いた野茂は勿論、メジャー新人記録を更新する成績を上げた佐々木、イチローはまさにパイオニアとしての功績が認められての受賞だったと言える。大谷にしても打撃成績だけを見ればヤンキースの2人の野手の方が数字は上。だが、10試合先発と50奪三振&20本塁打・10盗塁を同時に達成した選手はMLB115年の歴史上存在しない。まだ誰も見たことのない“SHO-TIME”を実現した24歳の若者の受賞は必然であった。
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新たな門出・貴景勝、横綱・大関を撃破!!(11月14日)
白鵬・鶴竜二横綱の休場で幕を開けた大相撲九州場所は初日から大関・栃ノ心、横綱・稀勢の里が相次いで敗れる波乱となった。二日目には大関・豪栄道にも土が付き、稀勢の里は平幕の妙義龍相手に良いところなく寄り倒されて連敗。更に三日目は昨年金星を献上している北勝富士に再び敗れた。昇進後初めて一人横綱で迎えたこの九州場所。「手応えはある」と稽古も順調にこなし、復活を期待させたが、優勝の大きなチャンスどころか休場の危機となってしまった。...
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白鵬・鶴竜二横綱の休場で幕を開けた大相撲九州場所は初日から大関・栃ノ心、横綱・稀勢の里が相次いで敗れる波乱となった。二日目には大関・豪栄道にも土が付き、稀勢の里は平幕の妙義龍相手に良いところなく寄り倒されて連敗。更に三日目は昨年金星を献上している北勝富士に再び敗れた。昇進後初めて一人横綱で迎えたこの九州場所。「手応えはある」と稽古も順調にこなし、復活を期待させたが、優勝の大きなチャンスどころか休場の危機となってしまった。
初日の貴景勝との一番、序盤は決して悪い相撲ではなかった。しかし慎重になりすぎた結果攻め手を欠き、完全に相手のペースに飲まれてしまったように見える。タイミングの良い叩きに落ちた瞬間、向正面で土俵下の審判を務めていた師匠の田子ノ浦親方が思わず目を閉じてため息を漏らした姿が印象的だった。二日目の妙義龍戦はさらに相撲が遅い。徐々に悪い体勢になり、もろ差しに入られると、焦りが出たのか強引な小手投げに。それがかえって相手を呼び込んでしまった格好となった。北勝富士戦でも同様に自分十分の形に持ち込めず、攻め手がなかった。逆境にも八角理事長は「精神的に苦しいだろうが横綱は苦しいもの。乗り越えてほしい」とエールを送った。四日目も出場する意向だが果たして自分の相撲を取り戻せるだろうか?
三日目にして早くも三役の勝ちっ放しは二人だけ。大関・高安、そして横綱・大関を倒し意気の上がる小結・貴景勝である。貴乃花部屋の消滅に伴い千賀ノ浦部屋へ移籍。貴景勝はいきなり所属力士が20人を超える大所帯の部屋頭となった。大きな不安も重圧もあったことだろう。しかし、アットホームな環境で千賀ノ浦の力士たちも温かく貴景勝らを迎えた。部屋独自の稽古の手順も弟弟子たちが丁寧に教えている様子が印象的だった。無論、稽古の気迫は緩むことは無い。「全力で行くだけ」三役中最年少、22歳の闘志溢れる相撲が場所を盛り上げてくれそうだ。
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鹿島アントラーズACL初優勝!アジアの頂点へ(11月11日)
10万人近いペルセポリスサポーターで埋め尽くされたテヘランのアザディスタジアム。圧倒的アウェーの中で、鹿島アントラーズイレブンがJリーグクラブ史上3チーム目のアジア制覇を成し遂げた。アントラーズの通算20冠目はクラブ史上初のビッグタイトルとなった。
9か月間にわたる激闘を繰り広げてきたアジアチャンピオンズリーグ。決勝の相手は西アジアを鉄壁の守備で勝ち上がってきたペルセポリス(イラン)となった。...
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10万人近いペルセポリスサポーターで埋め尽くされたテヘランのアザディスタジアム。圧倒的アウェーの中で、鹿島アントラーズイレブンがJリーグクラブ史上3チーム目のアジア制覇を成し遂げた。アントラーズの通算20冠目はクラブ史上初のビッグタイトルとなった。
9か月間にわたる激闘を繰り広げてきたアジアチャンピオンズリーグ。決勝の相手は西アジアを鉄壁の守備で勝ち上がってきたペルセポリス(イラン)となった。ホームの1Stレグを2-0で勝利しているアントラーズは非常に有利な状況。開始早々CKのチャンスを得たが、ペルセポリスはすぐさまそのこぼれ球を拾い、カウンターで鹿島ゴールに襲い掛かる。勝利するしか逆転優勝の可能性が残されていないペルセポリスは後半も再三必死の攻撃をかけてきたが、鹿島DF陣が最後までしっかりと守り切った。
これまでなかなか海外で勝てなかったこの常勝軍団が変わったのはやはり2016年のクラブW杯準優勝の経験が大きかったろう。今大会のMVPは鈴木優磨。ACLでは全試合に出場。今月日本代表にも初選出されたばかりの、この若きFWの急成長が優勝への大きな原動力となった。この試合で終盤に足を痛めて担架でピッチを後にしたが、大事の無いことを祈りたい。
また、2人の韓国選手の活躍も大きかった。DFチョン・スンヒョンの1Stレグでシュートを顔面で防いだ気迫あふれるプレーは勝利を大きく手繰り寄せたと言える。また、多くのビッグセーブで鹿島のゴールを死守したGKのクォン・スンテ。準決勝の水原戦では頭突きを繰り出して警告を受け、母国から激しいバッシングを受けるという一幕もあったが、この守護神の闘志はチームを奮い立たせ一丸にしたのは間違いない。ちなみにクォンは全北で2度アジア王者に立った経験を持ち、今回の優勝で3度アジア制覇をした史上初めての選手となった。
アントラーズはこれにより12月のクラブW杯にアジア代表として出場が決定。初戦を突破すれば2年ぶりに欧州王者・レアルマドリードとの再戦が実現する。延長にまで持ち込んだあの激闘が再び繰り広げられるのか、実に楽しみだ。
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紀平梨花、NHK杯鮮烈デビュー・宇野も初戴冠(11月11日)
フィギュアスケートグランプリシリーズのひとつNHK杯。日本で開催される唯一のGPシリーズで、開催地は固定されていないこの大会だが、今年は初めて広島市で行われた。会場は広島最大の屋内競技場・グリーンアリーナ。この日主役となったのは男女ともにNHK杯初出場となった二人の日本選手だった。
女子シングルを制したのは若干16歳の紀平梨花。今季シニア初参戦の期待の新星だ。SPは3アクセルで転倒して5位スタートだったものの、フリーでは果敢に大技に挑戦。...
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フィギュアスケートグランプリシリーズのひとつNHK杯。日本で開催される唯一のGPシリーズで、開催地は固定されていないこの大会だが、今年は初めて広島市で行われた。会場は広島最大の屋内競技場・グリーンアリーナ。この日主役となったのは男女ともにNHK杯初出場となった二人の日本選手だった。
女子シングルを制したのは若干16歳の紀平梨花。今季シニア初参戦の期待の新星だ。SPは3アクセルで転倒して5位スタートだったものの、フリーでは果敢に大技に挑戦。現在、彼女以外の女子選手が跳ぶことが出来ない3アクセル+3トウループを見事成功。昨年にも誰も成功させたことのいないこの連続技を非公認大会では決めているが、ついに女子フィギュアの歴史にその名を刻んだ。紀平の魅力は回転技だけではない。ステップシークエンスでも最高評価のレベル4を獲得する圧巻の演技を披露。自己ベストを更新する高得点をマークし、GP初参戦にしていきなりの初優勝を飾った。次戦はフランス大会への出場予定の紀平。試合後「ショートもフリーも集中して“やってやる”っていう気持ちを大事に、ファイナルも目指していけたら」と目を輝かせていた。
男子シングルスはSP首位通過の宇野昌麿がフリーでも安定の演技で魅せる。序盤の4サルコウから4フリップ→4トウループと、3種類の4回転ジャンプを難なく成功させ、NHK杯を初制覇。カナダ大会に続く優勝でGPファイナル進出を決定させた。「後味のわりと悪くない演技だったと思っている。次の試合に向けて頑張りたい」昨年の銀からさらに表彰台の一つ上へ。新王者の誕生に期待したい。
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