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年末ボクシング決戦①・伊藤雅雪鮮やかな凱旋(1月2日)
2018年の掉尾を飾ったスポーツはボクシングであった。30日&31日に行われた6つの世界戦で、ベルトを腰に巻いた合計4人の日本人王者、それぞれの闘いを振り返ってみたい。
まずは30日、東京・大田区総合体育館でのトリプル世界戦から。WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗は5度目の防衛戦に臨んだ。終始試合の主導権を握り、終盤は防戦一方の挑戦者を圧倒。ジャッジは3者とも10ポイント以上の大差での完勝だった。...
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2018年の掉尾を飾ったスポーツはボクシングであった。30日&31日に行われた6つの世界戦で、ベルトを腰に巻いた合計4人の日本人王者、それぞれの闘いを振り返ってみたい。
まずは30日、東京・大田区総合体育館でのトリプル世界戦から。WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗は5度目の防衛戦に臨んだ。終始試合の主導権を握り、終盤は防戦一方の挑戦者を圧倒。ジャッジは3者とも10ポイント以上の大差での完勝だった。一方で、4連続でのKO勝利は果たせず、試合後は「試合前の想像と全然違った」と反省の弁も口をついた。
WBC世界バンタム級暫定王座に挑んだのは井上拓真だ。右手の負傷で2年越しとなった念願のベルトを奪取。兄・井上尚弥との兄弟世界王者が実現した。自身のインスタグラムでは兄とベルトを方にした2ショット写真を公開。「兄弟で突っ走って行けるように精進して行きます!!」とコメントを発表した。今年は正規王者との統一戦が待ち受ける。井上は長谷川穂積、山中慎介が二桁の防衛を果たしたあの栄光のベルトを保持し続けることが出来るだろうか。
この日のメインイベントはWBO世界スーパーフェザー級王者・伊藤雅雪の初防衛戦。アメリカでの王座奪取という日本人ボクサー史上5人目の快挙達成から5か月を経て、国内での初の世界戦だ。序盤は様子見から、中盤以降にワンツーで畳み掛けていくと7回に猛然とラッシュ。20戦無敗の指名挑戦者を圧倒し、セコンドからのタオル投入で見事なTKO勝ちを修めた。試合後、井上らの名前を挙げ「僕には彼らのような一撃必殺のパンチもないし、スペシャルな選手ではない。でも“ハート“があります」とアピール。颯爽としたそのファイトスタイルは全国のファンの記憶に刻まれたことだろう。(この記事続く)
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「自分らしく全力で」奥原希望、プロ転向表明(12月28日)
「東京五輪に向けてすべての準備をして臨みたいというこの気持ちをどうしたらいいのか。その答えがプロとして個人の活動に専念すること」28日、バドミントン日本代表の奥原希望が記者会見を開き、プロ転向を宣言した。
奥原はリオ五輪で女子シングルスの銅メダルを獲得。さらに翌17年の世界選手権では日本人選手初の優勝を果たしている。一方でその競技人生はケガとの闘いでもあった。身長1m56cmの小さな身体で世界と互角に戦うためには、徹底的に拾いまくる粘りのプレーが欠かせない。...
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「東京五輪に向けてすべての準備をして臨みたいというこの気持ちをどうしたらいいのか。その答えがプロとして個人の活動に専念すること」28日、バドミントン日本代表の奥原希望が記者会見を開き、プロ転向を宣言した。
奥原はリオ五輪で女子シングルスの銅メダルを獲得。さらに翌17年の世界選手権では日本人選手初の優勝を果たしている。一方でその競技人生はケガとの闘いでもあった。身長1m56cmの小さな身体で世界と互角に戦うためには、徹底的に拾いまくる粘りのプレーが欠かせない。だが、パワーと高さで勝るライバルたちとの死闘を繰り広げるなか膝への負担は何度も限界に達していった。昨年の世界選手権決勝は大会史上最長の1時間50分の大熱戦。その優勝の代償で右膝を故障し、直後のジャパンオープンと全日本選手権では棄権を余儀なくされている。
過去に両膝の手術を経験している奥原にとって、いかに故障と付き合いコンディションを整えるかは大命題だった。会見では時に声を詰まらせチームを離れる決断を語った。「日本代表の活動は年間250日間を超えます。そのうえ国内の試合をこなすことはケガの多い私にとってリスクです(奥原)」実業団に所属している限り、リーグ戦への出場は避けられない。だが、プロ選手となることで世界戦に集中して臨むことが可能になる。常に自分らしい全力プレーが信条の彼女にとって、これは東京五輪でベストの結果を残すための選択だった。「ワクワクしている気持ちと、このような形でプロとして活動することが前例がなく不安な気持ちもあります」あえて厳しい道をゆく奥原。その先にはきっと求めていた自分のバドミントンの完成形がある筈だ。
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報知プロスポーツ大賞・各プロ競技の一年は?(12月27日)
年末恒例のスポーツ賞の一つ「報知プロスポーツ大賞」の表彰式が東京ドームホテルで行われた。この賞は1976年からスタート。各種プロスポーツごとに大賞が選ばれるのが特徴だ。
プロ野球はセ・パ両リーグから1名ずつ。セが広島カープの大瀬良大地。パは埼玉西武ライオンズの山川穂高がそれぞれ初受賞となった。今季は最多勝と最多勝率のタイトル二冠に輝いた大瀬良は「来年以降が大事」と日本一奪取を目標に掲げた。山川穂高は所要のため欠席となったが、ビデオメッセージで挨拶。...
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年末恒例のスポーツ賞の一つ「報知プロスポーツ大賞」の表彰式が東京ドームホテルで行われた。この賞は1976年からスタート。各種プロスポーツごとに大賞が選ばれるのが特徴だ。
プロ野球はセ・パ両リーグから1名ずつ。セが広島カープの大瀬良大地。パは埼玉西武ライオンズの山川穂高がそれぞれ初受賞となった。今季は最多勝と最多勝率のタイトル二冠に輝いた大瀬良は「来年以降が大事」と日本一奪取を目標に掲げた。山川穂高は所要のため欠席となったが、ビデオメッセージで挨拶。大相撲で大賞を受賞した御嶽海とはルックスが良く似ていると一部で評判になっている。残念ながら初顔合わせは実現しなかったが、「四股の踏み方を教えてください」とアピール。会場の爆笑を誘った。
ボクシングからはWBA世界バンタム級王者・井上尚弥が初受賞。ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)トーナメントでは準決勝に進出。来春にIBF王者との統一戦が決まっている。弟・拓真の世界戦も30日に控えており、兄弟世界王者の実現に期待がかかる。
Jリーグからは残念ながら今年は受賞者が出なかったが、サッカー日本代表がW杯16強入りを評価され特別賞を贈られた。W杯後は森保新体制に移行したが、年明けにはアジアカップが控えており、選手らは現在合宿に入っている。
ゴルフでは男子が賞金王に輝いた今平周吾が選出。一方で女子は該当者なしだった。来季の国内ツアー3大会の中止が発表されるなど、いま女子ゴルフ界は厳しい状況にある。26日にはトップ選手が連名で開催継続の要望書をTV局に提出する動きも出ているが動向は流動的だ。
この日一際注目を集めたのが卓球の福原愛だった。今年10月に現役を引退。その永年の功績を讃えて特別功労賞に選ばれた。五輪やW杯など様々なスポーツシーンに彩られた2019年。来年はどんな感動を与えてくれるのだろうか。
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新番付が発表・話題を集めた力士のこの一年(12月26日)
来年1月13日に初日を迎える大相撲初場所の新番付が発表された。九州場所で初優勝を果たした貴景勝は自身最高位の東関脇に昇進。「次はもう一つ上の番付を目指していくという気持ちです」と大関獲りへの意欲を示した。
まだ22歳の貴景勝。2日から九州で始まった冬巡業でも人気はうなぎのぼりだ。専用グッズとして新発売された携帯ストラップは完売。会場では大きな声援が飛んでいる。今年は師匠の貴乃花親方の引退と部屋の消滅。...
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来年1月13日に初日を迎える大相撲初場所の新番付が発表された。九州場所で初優勝を果たした貴景勝は自身最高位の東関脇に昇進。「次はもう一つ上の番付を目指していくという気持ちです」と大関獲りへの意欲を示した。
まだ22歳の貴景勝。2日から九州で始まった冬巡業でも人気はうなぎのぼりだ。専用グッズとして新発売された携帯ストラップは完売。会場では大きな声援が飛んでいる。今年は師匠の貴乃花親方の引退と部屋の消滅。さらに兄弟子の貴ノ岩らの暴行事件など不祥事なども重なったが、初場所の土俵では暗い話題を払しょくする真っ向勝負の相撲を見せてほしいところだ。
一方貴景勝と入れ替わり東関脇の地位を失った御嶽海は西小結に陥落した。25日に26歳の誕生日を迎え、先週都内で始まった大相撲展のイベントでトークショーに登場。「期待に応えられるよう頑張りたい」と再起を誓っていた。名古屋で初優勝を飾ったものその後は不振が続き大関獲りは白紙に戻った。奮起を望みたい。
「今年は嬉しいことも、苦しいことも経験した。最後に評価されて良かった」25日に報知年間最優秀力士賞受賞の報を受け、笑顔を綻ばせたのは大関の栃ノ心。今年は横綱陣を押しのけ初の年間最多勝も獲得している。怪我に苦しみ続けた一年だったが、賜杯を抱いたゲンの良い1月場所の土俵で再び雄姿を見せられるだろうか。
さて、問題は横審から異例の“激励”決議を受けた東横綱・稀勢の里。この一年間6場所で5度の休場。怪我の影響は深刻とはいえ11勝15敗64休というのは惨憺たる成績だ。番付発表を受け「しっかり受け止めてやっていきます」と時折笑顔も見せながら会見した。まだ体調は万全ではないとの言葉もあったが、初場所への出場を明言。批判を跳ね除ける気迫の籠った態度で千秋楽まで土俵を務めてほしいと思う。
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宇野昌磨、王者の意地・高橋大輔、復活の飛翔(12月25日)
「期待に応えなきゃいけないという気持ちがすべて集中力に変わった」試合後、宇野昌磨はそう自らの演技を振り返った。熾烈な優勝争いが繰り広げられたフィギュアスケート全日本選手権。女子に続き行われた男子のフリーは宇野の三連覇で幕を閉じた。
絶対王者・羽生結弦の欠場。優勝が至上命題の宇野にアクシデントが発生したのはSPの演技前だった。午前中のウォーミングアップの際に右足首を捻挫していたという。それでもSPはただ一人100点台をマークして王者の貫禄を示したものの、その夜は歩くのもやっとという状態だった。...
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「期待に応えなきゃいけないという気持ちがすべて集中力に変わった」試合後、宇野昌磨はそう自らの演技を振り返った。熾烈な優勝争いが繰り広げられたフィギュアスケート全日本選手権。女子に続き行われた男子のフリーは宇野の三連覇で幕を閉じた。
絶対王者・羽生結弦の欠場。優勝が至上命題の宇野にアクシデントが発生したのはSPの演技前だった。午前中のウォーミングアップの際に右足首を捻挫していたという。それでもSPはただ一人100点台をマークして王者の貫禄を示したものの、その夜は歩くのもやっとという状態だった。フリー前の練習では4回転ジャンプを跳ばず、迎えた本番、難易度を落としたものの序盤の4回転ジャンプを見事に成功。中盤から見違えるようにリズムに乗って次々とジャンプを決め演技を締めくくる。心を打つ圧巻の優勝劇だった。「変な言葉になりますがケガに感謝したい(宇野)」表彰式ではスケート靴を脱いでスニーカーで登場し、一番高い表彰台に登った小さな王者。その意地とプライドに観客からの拍手は鳴りやまなかった。
一方、5年ぶりの大舞台に戻ってきた高橋大輔。SPで2位に躍り出ると、フリーでも冒頭から4回転にチャレンジ。惜しくも回転不足となってしまったが、最後までブランクを感じさせない滑りで積極的に攻め続けていく。2年連続準優勝の田中刑事、ジュニアから参戦のSP3位・島田高史郎らを抑えて堂々の準優勝に輝いた。
世界選手権代表について高橋は「若手に譲りたい」と辞退。しかし「もう少しやれるという気持ちが出て来た」と今後も第一線での競技続行を宣言した。男子代表は実績を考慮され羽生、宇野、田中が選出。女子は全日本優勝の坂本に宮原。そしてGPファイナル女王・紀平梨花が初選出となった。3月のさいたまでの世界最高峰の戦い。宇野、羽生には故障個所を完治させ、是非とも万全のコンディションで臨んでもらいたい。
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