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101回目の夏・初の栄冠は大阪・履正社に(8月23日)
大阪・履正社高校が令和初の夏の甲子園で初めての優勝を決めた。「日本一目指してやってきたので、獲れたことは嬉しいです(野口海音主将)」決勝の相手は今大会№1投手と評された奥川恭伸を擁する石川県代表・星稜。試合は頂点を決める闘いに相応しい白熱した一戦となった。
両校の対戦は今年の春の選抜以来。この時は奥川が完封し星稜に軍配が上がっている。履正社は今大会ここまで全5試合二桁安打の強力打線。対する星稜のマウンドはここまで防御率0.00の奥川。...
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大阪・履正社高校が令和初の夏の甲子園で初めての優勝を決めた。「日本一目指してやってきたので、獲れたことは嬉しいです(野口海音主将)」決勝の相手は今大会№1投手と評された奥川恭伸を擁する石川県代表・星稜。試合は頂点を決める闘いに相応しい白熱した一戦となった。
両校の対戦は今年の春の選抜以来。この時は奥川が完封し星稜に軍配が上がっている。履正社は今大会ここまで全5試合二桁安打の強力打線。対する星稜のマウンドはここまで防御率0.00の奥川。決勝戦は大会屈指の投打を誇る両校の激突となった。奥川はプレーボール直後、ここまで第一打席で全て出塁している履正社の先頭打者・桃谷を初球で内野ゴロに打ち取り上々のスタートを切る。だがこの日の奥川には制球のキレに冴えが見られない。続く池田にいきなり3塁打を浴びるなど、得点圏にランナーを背負う苦しい場面が続く。何とか2回までは無失点に凌ぐと2回裏、星稜が7番岡田のタイムリー二塁打で先制を果たした。だが、春の雪辱を期し打倒・奥川に燃える履正社は3回2死から二者連続で四球を選ぶと、4番・井上広大に3ランが飛び出して一気に逆転に成功する。その後、星稜が7回に同点に追いついたものの、続く8回表に履正社はすかさず2点を勝ち越し。春に17奪三振を喫した強敵を見事攻略し、5-3で悲願の優勝旗を手にした。星稜は好機での走塁ミスが続いたのが最後まで響いた形だ。
北陸勢の全国制覇の夢は今年も果たせなかった。だが、星稜の3回戦での智弁和歌山との延長14回タイブレーク決着は今大会ベストゲームであったのは多くの人が同意するところだろう。「チーム一丸で戦うことができた。楽しい夏だった」笑顔が眩しい奥川が4季連続で挑んだ甲子園の闘いはここに幕を下ろした。
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異次元の“ニンジャ“クライマー・楢崎智亜(8月22日)
前日の女子に続き男子の複合(コンバインド)決勝が行われたスポーツクライミング世界選手権。決勝に挑んだ日本選手4人に注目が集まった。今大会すでに「ボルダリング」で優勝しているエース・楢崎智亜はまず1種目目の「スピード」から自らの持つ日本記録を更新するタイムで全体2位となる好スタートを切った。
続く得意の「ボルダリング」では、難易度の高い課題に他の選手たちが苦戦するなか、楢崎は柔軟な肉体から繰り出されるアクロバティックな妙義の数々で難関を攻略していく。...
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前日の女子に続き男子の複合(コンバインド)決勝が行われたスポーツクライミング世界選手権。決勝に挑んだ日本選手4人に注目が集まった。今大会すでに「ボルダリング」で優勝しているエース・楢崎智亜はまず1種目目の「スピード」から自らの持つ日本記録を更新するタイムで全体2位となる好スタートを切った。
続く得意の「ボルダリング」では、難易度の高い課題に他の選手たちが苦戦するなか、楢崎は柔軟な肉体から繰り出されるアクロバティックな妙義の数々で難関を攻略していく。超人的なパフォーマンスを発揮するその姿は“ニンジャ”そのものだ。一回のトライでホールドに成功する “一撃”を次々と成功させ、会場のボルテージは最高潮に達した。楢崎ただ1人が3つ全ての完登に成功し、この種目で1位を獲得した。
最終種目の「リード」でも惜しくも完登は逃したものの2位に入り、圧倒的な強さで複合を制覇。男女を通じてこの種目での日本勢初めての金メダルを手にした。「来年までに自分の弱点をたくさん克服して、より完全な状態で金メダルを狙いたい」と頂点を目指す意気込みを語った。
この優勝で楢崎は女子の野口啓代に続き東京五輪代表に内定。残る枠は男女ともに最大1つのみとなった。11月にフランスで行われる予選大会のほか、来年4月のアジア選手権と5月のコンバインドジャパンカップの結果で決定する。4位に入った原田海や、楢崎の3歳年下の弟・楢崎明智(めいち)らが残された一つの椅子を争う。「力を発揮できなかったのが悔しい(原田)」「兄弟で東京五輪出場は諦めていない(明智)」果たして代表の座をホールドするのは誰か?
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クライミング世界選手権・野口啓代が五輪代表内定(8月21日)
「この世界選手権で(代表)内定が決まらなかったら、その先オリンピックを目指すかどうか悩んでいたので。本当にあと一年クライミングできることがすごい嬉しいです(野口啓代)」20日、決勝が行われたスポーツクライミング世界選手権女子複合で、予選2位通過の野口啓代が銀メダルを獲得。「全体7位以内で日本人最上位」の選考記録をクリアし、東京五輪の代表内定を決めた。
野口のほか決勝進出した日本勢は全日本王者の野中生萌ら3名。...
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「この世界選手権で(代表)内定が決まらなかったら、その先オリンピックを目指すかどうか悩んでいたので。本当にあと一年クライミングできることがすごい嬉しいです(野口啓代)」20日、決勝が行われたスポーツクライミング世界選手権女子複合で、予選2位通過の野口啓代が銀メダルを獲得。「全体7位以内で日本人最上位」の選考記録をクリアし、東京五輪の代表内定を決めた。
野口のほか決勝進出した日本勢は全日本王者の野中生萌ら3名。そのなかでもこの日会場で最も大きな歓声を浴びたのが最年少15歳の森秋彩(あい)だった。予選は日本勢では野口に次ぐ5位。すでに種目別の「リード」では銅メダルを獲得。決勝でも最大傾斜135度の高難度の課題をクリアして完登を果たした。総合で6位に食い込む健闘を見せ、試合後「五輪に出たい気持ちが強くなった」と次の指定大会での飛躍を誓った。
野中は得意の「スピード」で直接対決した野口を圧倒したが序盤で足を滑らすミスがあり全体の4位(日本人ではトップ)。「ボルダリング」でも4位と健闘したが総合では5位とあと一歩表彰台には手が届かなかった。左肩を痛めており、痛み止めを服用しながら10日間を戦い抜いた。今大会での代表内定は得られなかったものの全体のトップ7に入り五輪出場の前提となる「参加資格」を獲得。「まず肩を治して再スタートしたい」と雪辱を期している。
大会はスロベニアのヤンヤ・ガンブレットが2連覇を達成した。ガンブレットは今シーズンのワールドカップ年間優勝者だ。まだ20歳で体格も162cmと日本選手とそれほどの差はないが圧倒的な技術力で主要な世界大会を制覇してきた。五輪でも野口らにとって最大の強敵となることだろう。
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大谷&菊池・花巻東コンビが久々の本領発揮(8月20日)
22日ぶりの“ビッグフライ“だった。エンゼルスの大谷翔平は日本時間19日のホワイトソックス戦に3番DHで2試合ぶりのスタメン出場。4打席目で2-2のバッティングカウントから外角球を振り拭いた一打は74打席ぶりの16号2ランとなった。
前日の18日には今季10度目のブルペン入り。トミージョン手術以降初めて変化球を解禁している。スライダーのほかカーブは10球を投げ込み、感触は上々の様子だ。...
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22日ぶりの“ビッグフライ“だった。エンゼルスの大谷翔平は日本時間19日のホワイトソックス戦に3番DHで2試合ぶりのスタメン出場。4打席目で2-2のバッティングカウントから外角球を振り拭いた一打は74打席ぶりの16号2ランとなった。
前日の18日には今季10度目のブルペン入り。トミージョン手術以降初めて変化球を解禁している。スライダーのほかカーブは10球を投げ込み、感触は上々の様子だ。「不安なく投げられるのはプラスと思う(大谷)」この日は7回に代打出場でセンター前にクリーンヒットを放っていた。ピッティングでの順調な復活ぶりが打撃にも好影響を与えているのかもしれない。
大谷は続く20日も同じく3番DHで出場すると2打席目でスリーベースを放ち打点を上げた。これで自己最長の連続試合安打を10試合に伸ばし、打率も久々の3割台目前まで上げてきた。
一方で、花巻東の先輩・菊池雄星も久し振りの快投を見せた。ここまで8敗を喫し、防御率は5点台、被本塁打はリーグワーストの31本をという苦しい成績。6月23日以降勝ち星から遠ざかっていたが、19日ブルージェイズ戦に先発すると立ち上がりから絶好調。二者連続三振で波に乗ると9回まで奪三振8。被安打はわずか2本に抑え96球でメジャー移籍後初の完封勝利を挙げた(5勝目。日本人選手のメジャー移籍1年目での完封勝利は野茂英雄、黒田秀樹、田中将大に次いで4人目の快挙。左腕投手では石井一久以来15年ぶり2人目となる。課題だったストレートでカウントが取れたのが大きかったようだ。ここからの挽回に期待したい。
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五輪競技場完成のホッケー・その魅力と課題(8月18日)
17日、東京五輪のホッケー競技会場となる大井ホッケー競技場の完成披露式典が行われた。品川区と大田区にまたがる大井ふ頭中央海浜公園内にあるこの競技場は、元々あった2つの競技場を取り壊して全面改修したもの。観客席は2600席だが、大会期間中は仮設の観客席を増設し1万5000人が収容可能という。式典には日本ホッケー協会名誉総裁の高円宮妃久子さまや小池東京都知事が参列。男子日本代表チームによるデモンストレーションも行われた。...
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17日、東京五輪のホッケー競技会場となる大井ホッケー競技場の完成披露式典が行われた。品川区と大田区にまたがる大井ふ頭中央海浜公園内にあるこの競技場は、元々あった2つの競技場を取り壊して全面改修したもの。観客席は2600席だが、大会期間中は仮設の観客席を増設し1万5000人が収容可能という。式典には日本ホッケー協会名誉総裁の高円宮妃久子さまや小池東京都知事が参列。男子日本代表チームによるデモンストレーションも行われた。完成に合わせて5日間、男女の国際大会も実施される。
ホッケー(フィールドホッケー)は1908年の第4回ロンドン大会から五輪競技となっている伝統ある競技である。サッカーよりやや小さいコートで11名のプレーヤーによって試合が行われる。ボールは野球の硬球と同じくらいの大きさでドリブル、パス、シュートなどすべてのプレーにはスティックを使用する。試合時間は15分のクォーター制(計60分)で、非常に運動量の多い激しいスポーツだ。また、球技のなかでも最も点数が入りにくいことでも知られ、ロースコアの緊張した攻防が繰り広げられる。ホッケーは欧州などでは人気のあるスポーツの一つ。しかし日本選手権は毎年Eテレで中継されているものの、残念ながら日本国内での認知度はあまり高くないのが実情だ。男子はメキシコ五輪以降半世紀以上五輪への出場がない。(一方、女子代表・さくらジャパンはアテネからリオまで4大会連続で五輪出場を果たしている)
大井ホッケー競技場の改修費用は48億円。都の試算で年間9200万円の赤字が見込まれている維持管理費も今後の大きな課題である。五輪後はホッケーのほかラクロスなど多目的球場としての活用を検討しているというが、価値ある五輪レガシーとするためにも競技人口の増加や国内人気を高めていく方策が求められよう。
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