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世界No.1の日本競歩・鈴木雄介が年間最優秀賞(12月17日)
日本陸上競技連盟の年間表彰「アスレティックスアワード2019」が都内で行われ、今年の陸上界を飾ったアスリートたちが一堂に会した。
今年で13回目の開催となる栄えある表彰式。令和初のアスリートオブザイヤー(年間最優秀選手)に輝いたのは競歩の鈴木雄介だった。9月の世界陸上ドーハ大会では男子50キロ競歩で優勝。日本人選手として世界選手権・オリンピックを通じて初めて競歩での金メダルを獲得した。鈴木は現在31歳。...
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日本陸上競技連盟の年間表彰「アスレティックスアワード2019」が都内で行われ、今年の陸上界を飾ったアスリートたちが一堂に会した。
今年で13回目の開催となる栄えある表彰式。令和初のアスリートオブザイヤー(年間最優秀選手)に輝いたのは競歩の鈴木雄介だった。9月の世界陸上ドーハ大会では男子50キロ競歩で優勝。日本人選手として世界選手権・オリンピックを通じて初めて競歩での金メダルを獲得した。鈴木は現在31歳。20キロ競歩での現世界記録保持者でもある。だが、これまでの道のりは決して平坦なものではなかった。世陸初出場となった2009年のベルリン大会では42位。その後ロンドン五輪に代表として挑んだが36位に終わった。さらに2015年の世陸北京大会では途中棄権と厳しい試練が続く。今回のドーハ大会も20キロでの代表を逃し、急遽50キロで日本選手権を制しての出場だった。「諸先輩方のように壁となって、この賞をもらえるように努力し続けたい」と抱負を述べた。
同じくドーハ大会では20キロ競歩も山西利和が優勝。アワードでは優秀選手賞を受賞した。「今回勝ったから東京の金メダルが盤石というわけではない」と山西が語るように、いま日本の競歩界は男女とも世界トップランカーがひしめく大激戦区となっている。リオ五輪50キロ競歩・銅メダリストの荒井広宙(鈴木と同じ31歳)をはじめ世界トップ10内の複数の日本人ランナーが虎視眈々と代表の座を狙う。20キロは男女とも来年3月の全日本競歩能美大会。50キロは6月の日本陸上選手権まで選考レースが続く。マラソンと共に札幌開催となった競歩。代表の座を勝ち取るのは果たして誰か?
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ハマの4番海を渡る・筒香嘉智、レイズへ移籍(12月16日)
今オフにMLB移籍を目指す日本人選手の先陣を切り、横浜DeNAの筒香嘉智がタンパベイ・レイズとの契約合意に達した。ポスティングシステムにより2年総額約13億1000万円前後での契約となる見込みだ。すでに本人はメディカルチェックのため渡米しており、17日に入団記者会見が予定されている。
レイズはフロリダ州タンパを根拠地とするアメリカンリーグ東地区所属の球団。1998年のエクスパンション(球団拡張)で生まれたMLBで最も若い球団の一つである。...
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今オフにMLB移籍を目指す日本人選手の先陣を切り、横浜DeNAの筒香嘉智がタンパベイ・レイズとの契約合意に達した。ポスティングシステムにより2年総額約13億1000万円前後での契約となる見込みだ。すでに本人はメディカルチェックのため渡米しており、17日に入団記者会見が予定されている。
レイズはフロリダ州タンパを根拠地とするアメリカンリーグ東地区所属の球団。1998年のエクスパンション(球団拡張)で生まれたMLBで最も若い球団の一つである。日本人選手では06年オフの岩村明憲以来のポスティングでの入団となる。また、12年には松井秀喜がメジャーで最後に在籍した球団としても記憶に残るチームだ。最後発の新規参入球団であるため長らく低迷が続いていたが、名称変更(デビルレイズ→レイズ)して以降は、地区優勝を経験するなどお荷物球団からの脱却に成功している。
筒香の背番号は横浜時代と同じ「25」となる見込み。ちなみに、ホーム球場のトロピカーナスタジアムはMLB唯一の密閉型ドーム。NPBの10年間で205本塁打をマークした筒香だが、実は東京ドームやナゴヤドームでの本塁打はかなり少ない。そこは若干気になるところではある。また、守備のポジションは外野一本で行くのか、はたまた横浜時代と同じように内野との兼任になるのかも注目したい。
レイズのチーム名は名称変更の際、魚の“エイ”Devil Rayから“光線”を意味するRayへと改まった。Bay Stars(ベイスターズ)からBay Rays(ベイレイズ)に。ハマの4番は海の向こうでも光り輝く活躍を見せることが出来るだろうか。
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J1参入プレーオフ決定戦・勝利の女神は湘南に(12月15日)
湘南ベルマーレ(J1・16位)と徳島ヴォルティス(J2・4位)の顔合わせとなったサッカーJ1参入プレーオフ決定戦。残留か?昇格か?泣いても笑ってもこの試合ですべてが決まる一発勝負の戦いが14日、繰り広げられた。
J2のプレーオフでは3位の大宮アルディージャが1回戦で敗退する波乱の展開。ヴァンフォーレ甲府、モンテディオ山形を連破した徳島が勝ち上がってきた。湘南はホームのBMWスタジアム平塚で迎え撃つ。...
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湘南ベルマーレ(J1・16位)と徳島ヴォルティス(J2・4位)の顔合わせとなったサッカーJ1参入プレーオフ決定戦。残留か?昇格か?泣いても笑ってもこの試合ですべてが決まる一発勝負の戦いが14日、繰り広げられた。
J2のプレーオフでは3位の大宮アルディージャが1回戦で敗退する波乱の展開。ヴァンフォーレ甲府、モンテディオ山形を連破した徳島が勝ち上がってきた。湘南はホームのBMWスタジアム平塚で迎え撃つ。先制したのは勢いに乗る徳島。20分、コーナーキックから今季新加入の鈴木徳真がボレーシュートで、湘南のゴールネットを揺らす。前半は徳島のペースで折り返した。追い詰められた湘南は後半からクリスランを投入。51分過ぎには左サイドからのクロスを頭で合わせるが、GK梶川が好セーブ。ゴールを許さない。だが、その12分後再びクリスランへのパスをスルーして松田天馬が同点のゴールを決める。このままだと湘南の残留が決まるなか、徳島は必死の反撃を試みる。アディショナルタイムには鈴木が起死回生のミドルシュートを放つも惜しくも枠は捉えられず、1-1のまま試合終了に。この瞬間湘南のJ1残留が決まった。10月にはパワハラ問題を告発されたチョウ監督が辞任。騒動のなか連敗が続きプレーオフに回ったが、急遽U-18監督から昇格して指揮を執った浮嶋敏監督がチームを立て直した。
一方の6季ぶりのJ1昇格を果たせなかった徳島。ロドリゲス監督は「このシステムはJ2には不公平だ」とJ1チームのホームで行われ、引き分けでも残留が決まる現行ルールに不満を訴えた。ちなみに女子のなでしこリーグでは、1部2部入替プレーオフはホーム&アウェイ方式で行われている。今季は長野パルセイロLとセレッソ大阪Lが1部の座をかけて戦い、2戦ともドローだったもののアウェーゴールの差で大阪が1部昇格を決めている。リーグ戦最後の公式戦となるJ1参入プレーオフは今年が導入2季目。観客動員力も大きく、興行的には成功を収めていると言えるだろう。とは言え、クラブの命運がかかる大一番なだけに、レギュレーションについての闊達な議論はあって然るべきかも知れない。来季以降もJ1への道を目指す熱い闘いは続く。
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卓球とバドミントン・熾烈な代表争いの行方は(12月13日)
卓球の女子シングルスの東京五輪代表争いが決着した。石川佳純(世界ランク10位)と平野美宇(同11位)が残り一つの椅子を巡って、WTグランドファイナル(中国・鄭州)に出場。ともに中国の強豪選手との初戦を戦った。
グランドファイナルは一発勝負のトーナメント戦。ノースアメリカンOPでの直接対決を制した石川が135ポイント差でリードしているものの、平野が一つでも先に勝ち進めばその時点でポイントは逆転する。...
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卓球の女子シングルスの東京五輪代表争いが決着した。石川佳純(世界ランク10位)と平野美宇(同11位)が残り一つの椅子を巡って、WTグランドファイナル(中国・鄭州)に出場。ともに中国の強豪選手との初戦を戦った。
グランドファイナルは一発勝負のトーナメント戦。ノースアメリカンOPでの直接対決を制した石川が135ポイント差でリードしているものの、平野が一つでも先に勝ち進めばその時点でポイントは逆転する。注目の石川の1回戦の相手は抽選の結果、今年の世界選手権覇者・劉詩雯に。いきなり11連敗中の強敵との対決となってしまった。一方の平野はランキング的には平野より下位の18位の王芸迪に決定。過去1勝2敗と決して勝てない相手ではない。先に試合のあった石川は劉に必死に挑むが圧倒され、ストレート負けを喫した。これで平野は勝てば悲願のシングルス代表がその手に届く状況となったが、平野も3ゲームを連続で落としてしまう。何とか4ゲームを取り返したものの続く第5ゲームを奪われ敗退。この瞬間、石川のシングルス代表入りが確実となった。試合後、平野は目を真っ赤にして「自分のなかではこれが精一杯だった」と声を振り絞った。石川も「辛いシーズンだったがシングルスに出られるのですごく嬉しい」というコメントとは裏腹にその顔に笑顔はない。「もう日本人同士で戦わなくて済む」というその言葉が本音だろう。
同じく代表レースが熾烈を極めているのがバドミントンだ。こちらも中国・広州で現在WTファイナルズが開催中。女子ダブルスは世界ランク2位の福島由紀/廣田彩花、同3位の永原和可那/松本麻佑ペア、4位の髙橋礼華・松友美佐紀ペアが代表枠を争う状況となっている。大会2日目の12日、グループリーグで福島/廣田ペアは地元中国の若手組と対戦。第1ゲームを先取されると第2ゲームでもリードを許し、マッチポイントに。だが、そこから驚異的な粘りで逆転すると、勢いに乗り第3ゲームも圧倒して逆転勝ち。2連勝を決めた。一方、フクヒロペアを破り今年の世界選手権を制した永原/松本ペアは思わぬつまずきが…韓国ペアとの対戦は逆転負けで1勝1敗となり準決勝進出に黄色ランプが灯った。今年の国際大会でも韓国勢には大きく負け越しているナガマツペア。苦手を克服して代表の座を掴み取ることが出来るか?
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ラグビーW杯の感動再び…社会を変えたONE TEAM(12月12日)
「沢山の子供たちが僕たちを応援してくれて『ありがとう』という言葉を言ってくれるのが本当にうれしいです」W杯三大会連続出場のスクラムハーフ・田中史朗は男泣きに濡れた。ラグビーW杯で史上初のベスト8の成績を残した日本代表の選手たちが東京・丸の内で800mに渡ってパレードを行った。「ONE TEAMパレード“たくさんのBRAVEをありがとう”」と銘打たれた凱旋の場は、ファンと選手との最高の邂逅の場となった。...
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「沢山の子供たちが僕たちを応援してくれて『ありがとう』という言葉を言ってくれるのが本当にうれしいです」W杯三大会連続出場のスクラムハーフ・田中史朗は男泣きに濡れた。ラグビーW杯で史上初のベスト8の成績を残した日本代表の選手たちが東京・丸の内で800mに渡ってパレードを行った。「ONE TEAMパレード“たくさんのBRAVEをありがとう”」と銘打たれた凱旋の場は、ファンと選手との最高の邂逅の場となった。
列島を熱狂の渦に巻き込んだ日本初開催のW杯。関係者ですら果たして大会前にこんな場面が訪れるとは予想していただろうか。大成功のうちに終わったその陰には、選手・スタッフはもとより、日本ラグビー協会の長年にわたる努力の積み重ねがあってのものだ。ティア(tier)1と呼ばれる伝統国が主導してきたラグビーの歴史の中に日本というアジアの国が割って入ることは並々ならぬ苦闘が必要だった。改めてW杯開催を勝ち取ったその功績を讃えたい。
ラグビーを取り巻く環境は冬の時代が長く続いた。建設費高騰問題では新国立競技場がW杯に間に合わないという悲運も。前回イングランド大会ではTV局公式サイトが不適切なセクシー動画でルール解説をするような騒動もあり、関係者やファンを失望させたこともあった。バラエティー番組とのコラボ企画であったが、競技そのものへの敬意が感じられないようなものが平気で作られてしまう。そんな状況に代表チームの躍進が終止符を打ってくれたことは非常に喜ばしい。スポーツそのものの持つ魅力が世論も社会も変えていく。ONE TEAMはこの国に貴重な財産を残してくれたと言えよう。
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