【隅田川シーズンズ】
台風の影響の爪痕を探って、荒川、隅田川、神田川を巡る(その227)
まだ風が強く、ゴーッという音を伴って、絶え間なく走り去って行った。 土手の上を見渡すと、東京スカイツリーが頭を出していた。 暫らく、ビデオを回し、ぬかるんだ河原の土と格闘した。 30分ほど現場にいて、駅に引き返し、電車に乗り、浅草橋駅で下車し、隅田川に向かった。 川沿いのテラスまで10分ほど歩き、遊歩道に辿り着くと、東京スカイツリーが真正面に大きく見えた。 この川の流れは思いのほかゆっくりで、濁流ではあったが、荒川に比べて、おとなしい様子であった。 テラスでは、ジョギングや散歩をする人々が、それぞれの日曜日を楽しんでいる様子だった。 テラスから出て、少し歩き、神田川に架かる柳橋に出た。 隅田川との合流場所にカメラを向けると、大きな空き缶が漂っていた。 神田川の上流の方向に歩いて行くと、屋形船がずらりと並んでいた。 浅草橋辺りでは、台風対策を解除する為か、小型の船が横付けになって、数人がロープを操作していた。 近くの鯛焼き屋では、外国人10人ぐらいが黒のサイクリング車から降りて、一斉に並んだ。 ビデオを撮らせてもらおうと、ガイドの日本人に頼むと、食べるまで時間がかかるがそれでも良いかと言われ、時間がないので諦めた。 その日は、そのまま浅草橋から帰途に就いた。 空は、不気味にも真っ青に染まり、時折白い雲が浮かんでいた。 空気は乾いていて、長袖のTシャツで、丁度良かった。 戻る |