【隅田川シーズンズ】
秋の風景を求めて「向島百花園」へ行く(その221) 9月1日、その日の朝9時ごろ、JR市川駅から総武快速線に乗り、錦糸町駅で地下鉄半蔵門線に乗り換え、東武線東向島駅で下車した。
夏から秋へと移行するこの季節には、なかなかボリューム感のある花園にお目にかかれない。 そこで、重宝するのが、この花園である。百花園には、文字通り四季折々の花々が咲いている。 ただし、その規模はそれほどのものではない。 細い鉄で作られた萩のトンネルがあったが、萩の花はなく、草茫々のトンネルがあっただけだった。 夜間も開園しているのか、ボンボリが随所に架かっていた。 ここからは、東京スカイツリーの頭の部分が見え、池には周りの草花が映り、黄色の蝶々や蜻蛉が飛んでいた。 ビデオカメラで撮っていると、時折藪っ蚊が飛んできて、集中力の邪魔をした。 それでも、既に秋の花が咲き始め、周りの木々と共に、その訪れを感じさせた。 もうすぐ、紅葉の季節がやってきて、辺りはその色一色に染まって行く予感も感じさせた。 この園には、隅々に句の碑が建っており、芭蕉などの名句や詩が彫り込まれていた。 それほど広い邸ではないが、文人、歌人が集まり、季節を楽しんだ風情が感じられた。 出口近くに大きな瓢箪がぶら下がって、その先には瓜も吊り下がっていた。 来るべく秋を皮膚で感じ、小一時間でその園の出口へと向かった。 出口から、同じ道を駅に向かい、その日は都心へと足を向けた。 相変わらず、暑さを感じたが、季節の移ろいも感じさせてもらった。 戻る |