【隅田川シーズンズ】
秋深く、錦秋の「高尾山」に集う(その179) 11月18日、その日午前7時14分に、JR市川駅から総武緩行線に乗り、「高尾山口」駅へと向かった。
左右に紅葉した景色を見ながら、ケーブルカーはどんどん登ってゆき、トンネルを過ぎて、反対側からやってくる電車と見事にすれ違い、突然登り勾配がきつくなった。 その瞬間、少しよろけたが、左手で前にあった鉄の手すりを掴み、何とか態勢を維持することができた。 更に勾配がきつくなり、隣に座っている運転手が、「日本一勾配が急のケーブルカーです」と車内にアナウンスした。 やがて、高尾山駅に到着し、展望台を目指し、歩き始めると、頬に雨の水滴が落ちてきた。 早速、コートの帽子を被り、展望台に着く頃には、空は少し明るくなり、空からの水滴も止まっていた。 緑と紅の山から、東京の中心部の白い街並みが箱庭のように見え、子供たちの歓声が聞こえていた。空には重い灰色の雲が立ち込めていた。 赤く紅葉した風景を探し、少し歩きまわると、ところどころにその美しさに出っくわすことができた。 団体として群れなす多くの登山客が、まだ9時頃の時間に、ひっきりなしに押し寄せていた。 中には、数人のグループで、楽しく語らいながら、その景色を堪能していた。 東京から1時間ほどで、この季節を楽しめる高尾山には、こんなにも多くの人が早朝から、押し寄せるものだと心中感心した。 その日は、山頂まで登らず、帰路はリフトに乗った。 そこでも、スマホ動画で、その様子を撮り続けたが、4分43秒で、バッテリー切れとなり画面が消えてしまった。 急遽、予備のスマホを手に取って、その続きを何とか撮り続けた。 高尾山口に降りると、そこは、更に登山客で溢れかえっていた。 11月中旬の、日曜日、天気予報では「晴れ」のマークがついていた、この日、これほど多くの人々が、この山に集まってきたのかと、内心驚いていた。 その日は、電車のタイミングに恵まれ、12時少し前には、JR市川駅に帰って来れた。 深まってゆく秋の景色をそれなりに楽しみ、味わい、東京の利便性に感謝をした。 戻る |