【あの一言】
2年ぶりの南北会談・北朝鮮問題の行方は
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 経済制裁は最終的にきかないだろう。北朝鮮に対し経済制裁以上武力行使未満の何らかのより強い圧力をかけていくことが必要となる。五輪が終わった後、同じ問題が蒸し返されると考えていい。日米韓の連携、米中の戦略的な妥協、この2つを続けていくしかない。
2018/01/14 NHK総合[日曜討論]
笹川平和財団特任研究員・小原凡司 中国の意図を見る時は長期、中期、短期、様々な時間軸を使ってみなければいけない。中国は東シナ海を中国の海だとずっと前から言っていて、尖閣諸島に対する領有を諦めることは絶対になく、こうした行動をエスカレートさせていくことは今後もあるだろう。
2018/01/14 NHK総合[日曜討論]
笹川平和財団特任研究員・小原凡司 中国は、このゲームの主要なプレーヤーは米国であると理解している。中国は米国からの圧力を十分に受けて北朝鮮に対して相当な経済制裁をかけていて、北朝鮮との間には不信感が高まっている。単純に南北関係だけが良くなってしまうと中国の立場は悪くなる。中国としては慎重に行方を見ている。
2018/01/14 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 トランプ大統領のまわりで北朝鮮への向き合い方でコンセンサスはできていない。その部分は北朝鮮にとってはつけ入る隙があり、場合によっては誤算が生じる危険も出てくる。米朝と言うが、この問題の本質は米中関係にある。
2018/01/14 NHK総合[日曜討論]
上智大学教授・前嶋和弘 トランプ政権は北朝鮮に融和的な文在寅政権に対し、かなりの不信感を持っている。五輪期間中の米韓合同軍事演習はしない形だが、韓国の方から様々な形で経済支援的なことが出てきたとしたらこれは問題。北朝鮮と韓国が近寄ることによって何か経済制裁的な部分で、韓国側が余分に北朝鮮に譲歩するのではないかという懸念が、米国にはある。
2018/01/14 NHK総合[日曜討論]
笹川平和財団特任研究員・小原凡司 中国が1番懸念するのは北東アジア地域、中国周辺の安全保障環境が大きく変わること。一方で、北朝鮮が核兵器を放棄することがないことは重々承知している。北朝鮮はこれまで中国の言うことを全く聞いてこなかったということもわかっているので、必ずしも楽観視はしていない。この問題の鍵は米国だと考えている。今回は北朝鮮の思惑通りに進んでいるように見えるが、今後、米国がどういった対応に出るかを中国は懸念している。
2018/01/14 NHK総合[日曜討論]
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・宮家邦彦 北朝鮮は、南北対話で核兵器の問題を解決しようとしているのではない。核の問題は戦略の問題であり、五輪の問題は戦術の問題。おそらく北朝鮮は戦略問題では経済的にも政治的にも利益を最大化しようとしている。韓国としてもどうしても五輪を成功させたい。その意味では韓国の足元を見て色々なことをやってくる。
2018/01/14 NHK総合[日曜討論]
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