【あの一言】
緊迫する朝鮮半島情勢・米朝対立のエスカレートは?
東京大学大学院教授・西崎文子 トランプ政権は北朝鮮にも強硬な姿勢をちらつかせている。予算案では軍事力10%増、その代わりに外交(国務省予算)は30%減で、軍事でものを解決しようとしている姿勢が見え隠れしていて、それが他の諸国との関係を揺るがす可能性がある。さらに相変わらずトランプ政権とロシアとの関係をめぐり、FBIの調査が続いていることや中東諸国からの入国に関しては未だに連邦裁判所との対立が続いていること、そして議会の共和党に対する影響力低下などからもトランプ政権はかなり危うい。
2017/03/26 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 来月にかけて習近平の訪米があるかどうか。今、米国と中国との間で大変な綱引きと探り合いが行われている。その先に北朝鮮問題に対する対応が見えてくる。台湾独立を封じ込めるということについては米国も1つの中国論に歩み寄って妥協している。北朝鮮問題については中国に協力を迫っているが、本音の部分で中国がどう動くかがポイント。そういう意味で4月にかけて米中間のコミュニケーションの中で東アジア情勢に大きなインパクトのある方向感が見えてくる。このトランプ外交の危険性はイスラエルへの過剰接近から中東が液状化する可能性があることや、ロシアとの関係。まさに2か月経ったトランプ政権が早くも正念場を迎えている。
2017/03/26 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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